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【インタビュー】 城南海「奄美の風景や暮らしを受け取って」西郷隆盛の2番目の妻の想いを綴る (1/2)

奄美大島出身の歌姫・城南海が6月20日に、12thsingle『西郷どん紀行~奄美大島・沖永良部島編~』をリリースする。今作は大河ドラマ『西郷どん』の大河紀行のテーマと劇中歌に大抜擢されており、奄美大島出身の彼女が綴る、美しい魅力がたっぷりと詰め込まれた一作だ。

地元・奄美大島の魅力

──城南海さんはUtaTen初登場という事なので、ご出身でもある奄美大島のおすすめスポットや魅力を教えてください!

城南海:観光大使をやらせてもらっているのですが、奄美は自然が豊かな島なので、海も山も綺麗なんです。中でも私の好きな場所は、マングローブです。海と山が一体になっているのですが、そこをカヌーで漕ぎながら探検するんですよ。父親が観光ガイドをやっていて、案内もしているので、奄美に帰る度に乗せてもらっています。水面を飛んでいるようで凄く癒されるんです。マイナスイオンに包まれているような感じもしますね。


──水面下は綺麗に見えるんでしょうか。

城南海:マングローブは下が泥なので、濁っていたりもしますね。綺麗に見える所もあるんですけど、茶色い所が多いかな。山と海が一緒になっていて、オヒルルギの木っていうのがいっぱい生えていています。そこにはカニとかがいっぱいいて、命が沢山あるような場所ですね。


──とても自然豊かな場所なんですね!マングローブは泳げる海なんですか?

城南海:そこは泳げないんですけど、海に行くと泳げます!でも私、泳げないんです…(笑)


──泳げないんですか!奄美大島の方は泳げるイメージがありました(笑)

城南海:意外と島の人って泳げない人が多いんですよ。海は近くにあるんですけど、泳ぎに行くっていうよりかは、夕日を見に行ったり、水に浸かったり、魚と戯れたりする場所ですね。あんまりバシャバシャと泳いでいる人、いないですね。


──奄美大島の人は、穏やかな方が多そうですね。

城南海:そうですね。みんな一回会ったら家族!みたいな、友達以上のように接してくる感じがあります。来る者拒まずだし、人との距離が近いので、常に関わりあいながら生活している所があります。年上の人に対しては、お兄ちゃん、お姉ちゃんって呼び方をしたりもするので、家族みたいです。


──人柄が良い方ばかりなんですね。事件とかもなさそうな…。

城南海:子供のとき、パトカーを見た記憶がないです(笑)事故はたまにありますね。道が狭いので、調子に乗って車でスピード出しちゃうと事故っちゃう…。


──では、奄美大島のおススメ料理を教えてください!

城南海:鶏飯っていう郷土料理が奄美では一番有名なんですが、それは実家に帰ると必ず食べますね。


──鶏飯はどういった料理なんでしょうか?

城南海:お茶漬けみたいな感じなんですが、ご飯の上に鶏をさいたものや、錦糸卵、しいたけの佃煮、刻みのり、パパイアの漬物、あと香りづけにタンカンの皮を刻んだものを散らして、鶏がらスープをかけて食べます。場所によって味が違うので、色んな所に行って食べますね。


──美味しそうですね!

城南海:美味しいですよ!沖縄とまたちょっと違うので。

この歌を歌える事が大変光栄でした


『西郷どん紀行~奄美大島・沖永良部島編~』

──今作『西郷どん紀行~奄美大島・沖永良部島編~』が、「西郷どん」の劇中歌と大河紀行のテーマの音楽に起用されましたが、大抜擢された事に関してどんな心境を感じましたか?

城南海:大河ドラマという大作ですし、その中で西郷さんの2番目の奥さんでもある愛加那さんの出身、奄美の事も取り上げてくださったんです。奄美出身者としては、この歌を歌える事が大変光栄でしたね。すごく嬉しかったです。


──奄美では、西郷さんはやはり有名なんでしょうか?

城南海:私、鹿児島にも住んでいるんですが、上野にある銅像みたいなのが、鹿児島にもあって。みんな西郷さんが大好きだし、歴史好きな方は必ず鹿児島にいらっしゃるんですよ。そういった情景を見ながら過ごしていたので、「すごい人なんだな」って思って育っていましたね。


──歌詞を作られるときに、島の方々に愛加那さんをお聞きしたそうですね。

城南海:はい。私も奄美に住んでいても、「西郷さんが奄美に住んでいたらしいよ」とか、「奥さんがいたらしいよ」くらいの話しか知らなくて。だから書く前に、西郷さんと愛加那さんの事を、地元の人に聞かせて頂きました。皆さん口をそろえておっしゃるのは、あまり資料が残っていないので、ちょっとした情報の中から想像して話をするしかないって言っていて。ただ事実としてあるのは、西郷さんと愛加那さんが暮らしていたのは約3年間。西郷さんが愛加那さんにお家を残して、二人お子さんが生まれて。3年間過ごした後は、西郷さんは、離れて薩摩に戻って。それを見送った愛加那さんがいて、またお子さんも薩摩に送るんですよね。だから、その生涯を考えると、その3年間以外は、一人でどんな気持ちで過ごしていたのかな?って皆さんおっしゃるんです。でもその3年間がすごい幸せだったからこそ、その後も西郷さんを思いながら生きていったんだろうねっていう事を加えて説明してくださいました。愛加那さんが、西郷さんを見送るときの気持ちと、離れた後の気持ちっていうのを一曲ずつ書きました。


──3年間だけという日々は、とても悲しいものではありますよね。

城南海:そうですね。でも島の人からしたら、薩摩の人はいずれは戻っていくって思いながら、迎え入れているので。しょうがない所はあったと思うんですけど、それでも奥さんでもあり、子供もいたから一緒にいたかっただろうと思います。


──島の方のお話しを聞いて、印象に残った内容はありますか?

城南海:西郷さんが残した短歌があって。3人の方に西郷さんのお話しを聞いたんですけど、その中で1人の方が、島を離れるときに西郷さんが書いた短歌にまつわるお話しをしてくださったんです。「この歌(短歌)から何を感じる?」って言われたんですが、その短歌には島を離れる未練じゃなくて、薩摩に出ていくワクワクの方が歌詞に表れていて。西郷さんは、愛加那さんも奄美の事も大事だけど、薩摩を動かしていくために、そういう気持ちで出ていったんだなって残した歌でした。


──そのような短歌が残っていらっしゃるんですね。

城南海:私も知らなかったんです。調べている方がいらしたので、それで教えて頂きました。

歌詞でこだわったフレーズ



──『西郷どん紀行~奄美大島・沖永良部島編~』は、西郷さんを見送る逞しい女性像が描かれていますね。歌詞でこだわった箇所を教えてください。

城南海:島の女性っていうのは、本当に逞しくて強く美しい神様のような存在が奄美の女性なんですよね。そして女性が姉妹神(ウナリガミ)となって見守っているから、男性の皆さんは安心して、航海に出たりとか海に出ていけるんですよ。そういう島の文化とか、信仰っていうものを、ルーツにしっかりと送り出す歌詞を書きたくて。こういう歌詞になりました。


──これは全て奄美方言なんでしょうか?

城南海:そうですね。奄美の西郷さんたちが暮らした地域の言葉です。方言もいっぱいあるんですけど、愛加那さんが使っていた言葉を教えてもらいながら書いていきました。


──歌詞を書くときは、やはり苦戦されましたよね。

城南海:苦戦しました。でも歌詞を書き始めたら1日で書けたんですけど、それまでも下調べの時間は費やしたりしましたね。書き始めたらスラスラって出てきたんですけど、まず始めに歌詞を標準語で書いて、それを龍郷集落の唄者っていうシマ唄を歌う人に、「この歌詞を方言で表現したいんですけど」って電話で相談して、やりとりしながら書いていきました。そういう協力がなかったら書けなかった歌詞だと思うので、本当にありがたいです。


──奄美大島の方言って、ふんわりしていて可愛らしい感じがします!

城南海:(笑)「ち」とか、「ど」とかを使うので、可愛らしいってよく言われます。


──今作の歌い方でこだわった部分を教えてください。

城南海:「愛加那さんになりきって歌ってください」と言われたので、 私が愛加那さんだと思って、そこから溢れ出てくる感情をそのまま歌にしました。島の女性としての力強さも出ていると思うし、姉妹神(ウナリガミ)として優しく包み込む歌声も出ていると思います。



次ページ : 奄美大島の美しさがふんだんに詰まった言い回し

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