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【インタビュー】DaizyStripper「新しい世界を切り開いた一枚」シン曲6曲解説ロングインタビュー! (2/4)


25時に眠れない一人の男の話

――『TIME CRUISE』はまゆさんが作曲をしています。この楽曲は世界の終わりに愛する人と逃げるお話しでしょうか?

夕霧:これは夢オチの歌詞で、25時に眠れない一人の男の話です。隣にはスヤスヤ寝ている君がいて、なんで眠れないんだよ、こんなに疲れてんだよ、コーヒー飲んだからか?それとも今日の占いが最下位だったからか…って考えているうちに気付いたら寝てしまっていて。

それで2番の歌詞は夢の中なんですけど、世界が終わるあのボタンは明日押されるっていうニュースがTVでやってたりもしていて。君と逃げたりしたんだけど、君すらも奪われちゃって、もう最悪死にたいって思ったときにハッて目が覚めるっていうお話しです。

まゆ:こういう事ってあるなって、この歌詞を読んだときにまず思って。曲を書いた時は夜のイメージだったんですよ。星空がある世界の感じを曲にしたくて、それをまず伝えたら、それに対してこの歌詞がきたんです。

眠れない日って色んな事を想像すると思うんですよ。色々考えていると自分の思考の堂々巡りで、夜の時間を意識だけが彷徨っている感じがして、共感できたんです。元々俺は星空のイメージだったけど、この歌詞はその星空を夜の間ずっと漂っている感じがして好きです。


――この楽曲を聴いたときに、まゆさんが作られたのが驚きでした!今までにない新しい感じといいますか。

まゆ:そうですね。これはアレンジの段階はみんなでやっていたんですけど、ギターがメインというより、リズムの方も主体になっているのでギタリストが書く曲っぽくないのかな。そういう所があるかもしれないですね。


――歌詞に「煙は薔薇の形 描くだろうか」とありますが、なぜ薔薇なのでしょうか?

夕霧:良い質問ですねー!これは世界が終わるあのボタンっていう段階で色んな事を人は連想すると思うんですけど、ポチってボタンを押されたらバーンと何かが爆発をして世界が終わってしまう。その煙が普通だったらバッカーンってなると思うんですよ。

なお:きのこ系の爆破?

夕霧:そうそう!昔だったらアニメの『タイムボカン』っていう作品で煙がドクロ型になるとかもあったし。それで薔薇の形に煙がなったら面白いなっていう発想がありました。

実は元ネタがありまして、『HUNTER×HUNTER』でめちゃくちゃ強いラスボスが、貧者の薔薇(ミニチュアローズ)っていう煙が薔薇の形になる爆弾にやられて死んでしまうんですよ。そのシーンが凄く印象に残っていたし、夢の中だしなんでもありだから、もし世界が終わるあのボタンが押されたときに、煙は薔薇の形なのかな?って思ったんです。

まゆ:綺麗な悲劇感があって良いですよね。

夕霧:薔薇って綺麗で美しいはずなのに、世界を終わらす一輪の薔薇もあるかもねっていう。


――『TIME CRUISE』というタイトルも幻想的でオシャレですし。

夕霧:タイムトラベルと夜景を見ながらお食事をするナイトクルージングの二つの言葉を作って、合わせた造語なんです。時をクルージングしてるよって言う意味です。

――「記憶が遠ざかる…」の後にくるため息が素敵ですね。

夕霧:これね!

なお:そういうの良いよね!色気があって。

夕霧:「記憶が遠ざかる…」の部分はまゆと相談しながら、パンニングっていう右左に音を振っている方法をやっているんです。だから片方しかイヤホンをしていなかったらまた別の聴き方ができるし、記憶が落ちていく効果を出していまして。とても良いです。

僕の作曲の中では最高傑作が出来た

――『TOXIC PEOPLE』はなおさんが作曲しています。最初に聴いたときスターウォーズのようなイメージが湧きました。

なお:あー!!ド頭メカっぽい声もしてますしね!嬉しい嬉しい!近未来感しますよね。デイジーは100曲以上あって、俺も何曲も作曲をしているんですけど、近年の俺ってテンポが速めでドラムが速くて、ギターも歪んでいるものをコンセプトにしていたんです。『シン世カイ』の曲作り中に、このビートで作っても新曲を作っている気がしなくなって。だからテンポを落としていって、ギターも歪まないでチャリーンっていう音に変えていきました。

それこそこの曲を作っているときに、ずっと家にいたんですけど俺あんま同じ所にいれないから、曲作りをしつつも渋谷のヴィレヴァンとかに通っていてスターウォーズとかを見ていたから、そこで持った刺激とヴィレヴァンで可愛いと思ったおもちゃを眺めつつ作ったりもしたから、そういうエッセンス入っていますね。


――やっぱり!

なお:最初の「123」の声もロボットの声で聴かせているけど、元は夕霧の声で。夕霧は声を出して言葉を言うけど、声の音程は俺のギターと夕霧の声を合体させて録ったんです。二人でレコーディングするときも、夕霧の口を見ながらタイミングを合わせながら俺が弾きました。

この曲自体もサビまでどうなるかわからないというか、あんまりこういう曲ね?ってイントロだけで読まれたくない気持ちもあったから、最後まで面白い想定外なものを作りました。そのおかげで刺激的な刺々しいカッコいい歌詞を夕霧が書いてくれたので、僕の作曲の中では最高傑作が出来たと思っています。


――「毒を吸い込むよ」あとの2分20秒あたりからモンスターのような声も入ってますね!(笑)

なお:ああー!!レロレロする所ね(笑)

夕霧:そこも俺ですね!

なお:あの声も比較的生の声だったかなー?

風弥~Kazami~:実はほぼ生ですね。

夕霧:モンスターって!!

全員:(笑)

なお:モンスターボイス!


――人間が汚染されてしまっていく物語を歌っていらっしゃると思ったのですが、歌詞に関してはいかがでしょうか?

夕霧:毒を吸い込んだ人が必死に吐き出そうとしているような苦悩や、苦しさを出せたらいいなと思って色々書いていきましたね。


――「12345」という数字が歌詞に出てきますが、こちらはメンバーさんの人数ではありませんか?

夕霧:そこは関係ないですね(笑)

なお:そこまで考えてくれて嬉しいな~!!

夕霧:TOXICって毒を持ったとか、毒性のあるっていう意味なんですけど『コスモス』で愛を歌っていて、目の前には愛も毒もあるよっていうアンサーソングを出しているんです。それを上手に見極めて愛も毒も溢れる世の中を一緒に生き抜いていこうぜ!生きるしか俺らチョイスないよね?という事を歌いたかったんです。

息苦しくなっているなって俺自身も感じているし、世間も昔だったらTV番組の規制とかも緩かったけど今じゃこれはダメ、あれはダメって長所よりも短所を探し合っている気がするんです。こいつのこういう所が嫌いとか、口を開けば悪口ばっかりな所が悲しいっていうか。ファンの子も生きづらそうにしている子が多いから、あんま気にしなくても良いんじゃない?目の前に毒もあるけどちゃんと愛もあるよっていう事が書かれています。

次ページ : 夏の昼下がりに誰かを想うというイメージでした

Vocal 夕霧 / Guitar なお / Guitar まゆ / Bass Rei / Drums & Piano 風弥~Kazami~ の5名で2007年3月結成。2008年2月13日1st Single+DVD「ダンデライオン」発売。初作品でオリコンインディーズランキング第1位を獲得。 その後着々と動員を増やし、2012年4月〜5月、5th Anniversary ONE-M···

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