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【インタビュー】4年ぶりリリースのACS、色気あふれる音と歌詞でリスナーを弄ぶ (2/3)

舌触りのいい『HIGH TIMES』で始まるアルバム

──『HIGH TIMES』についてですが、こちらはどなたが作詞作曲を?

Ryuichi:これは100%Leoですね!

Ryuki:Leoが持ってきたメロディーにみんなでアレンジをしていった感じです。


──『HIGH TIMES』に限らずですけど、前奏がカッコイイ…

Ryuki:『HIGH TIMES』は特にこだわったところですね。

Ryuichi:幕開けと終焉がこの曲に詰まっている感じですね!

Ryuki:リード曲特に決めていないですけど、リード曲っぽい意識があるのかもしれないです。

Ryuichi:この曲はディスコなので、新しいものを作っていくというよりは普遍的な音を。


──でも、皆さんディスコとの世代ではないですよね?!

Ryuichi:昔の音楽を掘っていっちゃう人の集まりなので(笑)。

Ryuki:Leoもレコードとかすごく詳しいし。

Ryuichi:そんなLeoが書いた歌詞で、なかなかセクシーだと思いますね。


──セクシーですし、「クラクラ」と「メロメロ」とか、「GIVE IT」と「CAN I」とか、口当たりのいい感じが!

Leo:確かに、サウンドの響きから歌詞を作っていった気がしますね。

Ryuki:舌触りの良い感じね。

全員:舌触り(笑)


──個人的にもすごく好きなサウンドなんです!バンドサウンドを前面に出して、打ち込みの音はあまり入れてこない感じもおしゃれですよね。

全員:お〜嬉しい!

Ryuichi:俺らはどうしても土臭くなっちゃうから(笑)、今回は打ち込みの音入れている方なんですよ!

Ryuki:フィジカリティー強いのが出てますよねぇ。

Ryuichi:Leoくんの奏でる音楽が人間味に溢れた変わることのない音楽のスタイルといいますか。戻るべき原点のような音ですね。


──でも、個人的に前奏の渋い感じが好きなので、バイオリンの音で転換して打ち込みの入ったキラキラした感じになっていく感じに違和感が…

全員:(笑)

Ryuichi:最初あそこなかったの!

Leo:こういう風に思ってくれる人のために入れたの(笑)!

Ryuki:ギターロックきたぁ!と思ったらディスコ!みたいなね。ギャッツビー!って感じですよね。


──ギャッツビー!わかります(笑)。『HIGH TIMES』は最後まで展開が激しくて振り回されるんですけど、大人な男性に遊ばれてる感じが…嫌いじゃないです(笑)。

全員:(笑)!

Ryuichi:音楽ってそういうもんだよな!

Leo:しっかりイントロにはまってくれたので、もう作戦通りです。


Ryuichiの歌詞を受けてLeoが締めくくった『LITTLE WORLD』

──『LITTLE WORLD』はどなたが曲と歌詞を書かれたんですか?

Ryuichi:歌詞は後半のワンブロックがLeoで、そこまでは僕ですね。

Ryuki:曲は全部Ryuichiが作ってきてくれたのをアレンジしていきました。


──歌い始めのフレーズが特にRyuichiさんが書かれた歌詞とは思えなかったです!

Ryuichi:あんまり説明しちゃうのもアレだけど、『LITTLE WORLD』は音楽だったり、家族だったり、愛する人だったり、それぞれの一番大切なものを思い浮かべながら聴いてほしいなって。小さな世界で大切なものに向き合うっていう時の気持ちを書いた曲ですね。


──この曲で歌われている“君”っていう対象が例えば人なら、この曲は弱さとか女々しさって部分を見せた曲になりますし、“君”っていうのが今おっしゃっていただいたように音楽であったり、自分の好きな物事だとすれば逆に強くて孤独な部分を見せた曲にもなる。

Ryuichi:そうですね、僕はこの曲を書いた時に誰かを思い浮かべていたわけじゃなかったんです。どっちかといえば、自分のことを支えている趣味やそれこそ音楽っていうところをイメージしていました。


──サビがシンプルで、1番も2番も同じことを歌われていますよね。

Ryuichi:これはもう戒めのような。幸せな奴見たらムカつくし、悲しんでる奴がいたら手を差し伸べたくなるし、そんな皮肉も交えてます。


──こういうこと歌っている30代ってカッコイイなぁって思います。

Leo:(笑)

Ryuichi:リア充してほしいよ俺も!鏡の自分に言いたいもん!「もうちょっと幸せになれば?」って(笑)。


──(笑)。最後Leoさんが書かれた歌詞で「君の中で僕に出会って 僕の中にも君を見つけた」っていうものがどんな感覚なのか教えていただきたいです。

Leo:ありません?共感するとか、自分が好きなものを相手も好きだとか、そういうこと!それをややこしく言ってるだけです(笑)。


──なるほど!!

Leo:人を好きになる時って、そうやって相手の中に自分を見つけるからでしょ?例え別れても自分に残ってるじゃないですか。

Ryuichi:切ねぇなぁ〜


──この歌詞に入るまでのRyuichiさんの歌詞を受けて、この歌詞が浮かんできたんですよね!?

Ryuichi:急に歌い始めたんですよ!

Leo:実話なんです!だから出てきた!俺が書く日本語の歌詞は全部実話。

Ryuichi:Leoは本当に“言葉”っていうツールを大切にしてるからね。

Leo:なるべくわかりやすく、助けになるように。


──Leoさんが歌詞を書かれる時、根っこにあるのは、その“助けになるように”っていうところですか。

Leo:共感っていう部分はアーティストもそうだし、人に何かを届ける時って大事にする部分ですよね。嘘をついたら伝わらないんですよ。だから僕は頭も良くないし器用じゃないから、素直に書けばわかってもらえるんじゃないかっていう希望を持っていますね。それは今だからっていうのもありますけどね、20代前半の頃とかって難しい言葉使いたがったし。


Ryichiが収録したがらなかった『SEASON』

──私が個人的に収録曲で一番好きだった曲のお話を伺っても良いですか。

Leo:お、何ですか?


──『SEASON』です!

Leo&Ryuki:キタ!!

Ryuichi:Ryukiも『SEASON』好きだよね。

Ryuki:うん、上手くいったなって印象もあるし。

Leo:歌詞も1番と2番でかき分けてるんですよ。Ryuichiが1番書いてて。

Ryuichi:2番をLeoくんが書いて。でもまさかこの曲を収録する羽目になるとは思わなかった…

Ryuki:最初収録曲決めるときにね。

Ryuichi:絶対ヤダ!って言ってたんですよ。

Leo:色んな話があるんですよ…。

Ryuki:傷をえぐるような(笑)。

Ryuichi:そう、思い出の話。実話なんですよ。


──えぇ〜!そうなんですか(驚)!

Ryuichi:『PATYAGE』ってアルバムのタイトルの意味がそもそも、俺ら世代が集まっていること自体が『PARTYAGE』っていうところだったり、リアルに感じたこと、経験したことを音にしようよっていうことだったり、俺らが過ごした“平成”自体が『PARTYAGE』っていうようなところなんですね。だから、まっすぐ光を当てて同じだけ影ができるような、それくらい等身大なアルバムにしたんですけど、そこが一番面白いところでもあり、一番憎たらしい部分でもあるんです。

Ryuki:でもアルバムで来た時嬉しかったでしょ?

Ryuichi:嬉しかったです(照)。

Ryuki:両手でガッツポーズしてすごい笑顔で喜んでたもん!

Ryuichi:でも『SEASON』は嫌だった!今でもあんまり聴きたくないもん。

Leo:なぜだか言いたいんですけどね〜(笑)。

Ryuichi:なぜ1番と2番で書き手を変えたのかとか…

Leo:なぜタイトルが『SEASON』なのかとか…

Ryuichi:なぜサビにこのワードを持ってきたのかとか…


──それを考えながら改めてじっくり聴きます!『SEASON』は作曲もRyuichiさんですか?

Ryuichi:そうですね、ストリングスとかピアノのアレンジは宮田“レフティ”リョウさんと松岡モトキさんっていう作曲家と一緒にやっています。


──『SEASON』はRyuichiさんが歌われている部分があるとか。

Ryuichi:大サビだけ歌ってます。本当は俺が出なくてもいいんじゃないかって言っていたんですけどダメだと(笑)。

Ryuki:2人で歌うからこそ良いんです。

Ryuichi:あんまり前に出るの好きじゃないんで…


──ウソですよね(笑)!?

Leo:(笑)!

Ryuichi:フロントマンが嫌だ!僕は人の背中を見るのが好きなんで。僕はw-inds.でのALL CITY STEPPERSでも左側に立って、ここから見るメンバーの姿が好きなんです!

──なるほど。なんだかこのインタビューを通して本当にみなさんが仲が良いんだなってことを感じました。

全員:うん。

Ryuichi:確かに、良くも悪くも2人になんでも言っちゃうんですよね。でも、そんな風に心の扉を開かせてくれる人ってなかなかいないんで。

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