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清涼感半端ない!ボカロダンスロック「ロケットサイダー」は夏の恋物語

疾走感溢れる曲調と胸がぎゅっと締め付けられるような歌詞。「青春ソング」という言葉がぴったりなボカロロックが「ロケットサイダー」です! ポップで聴きやすく、でも切ない気持ちになる…。暑い日、キンキンに冷えたジュースを一気飲みした気分を思い出します。聴き終わったあとの爽やかさが気持ち良すぎるこの曲を、これからじっくりとご紹介していきます!

10代のあなたにこそぜひ聴いて欲しい

この曲をオススメしたい相手は、特に10代の方。
さらに言うと、今まさに恋をしている、という人。

一夏の恋って、楽しくて、でもなぜか切ないですよね。そう思える人なら、きっとハマるはず。

曲の雰囲気はもちろんのこと、歌詞に込められたメッセージ性もあなたに刺さりますよ。

意味深な歌詞の内容についてはこの記事の後半でじっくり書かせて頂きますので、ぜひ最後までお付き合いください!

「ロケットサイダー」とは?

ロケットサイダー」は2015年8月4日にニコニコ動画で公開されたボカロ曲です。
使用VOCALOIDは初音ミク。作者であるナユタン星人、2作目のボカロソングに当たります。

曲のキャッチーさ、歌詞のメッセージ性が聴いた人の心を掴み、徐々に再生数が伸びていきます。2018年には100万再生を突破!2019年2月現在では150万再生を越えている超人気作品です。

2015年11月にリリースされたナユタン星人初のアルバム「ナユタン星からの物体X」に収録されていますので、気になる方はチェックしてみてください!



宇宙人?作者のナユタン星人について

続いては作者であるナユタン星人のご紹介です。
ナユタン星人は2015年7月1日に投稿された「アンドロメダアンドロメダ」でボカロPとしてデビュー。

アンドロメダアンドロメダ / 初音ミク
曲作りからイラスト、動画制作まで全てをこなすマルチクリエイターです。

注目すべきは作品イメージの一貫性!

どの曲もキャッチーなバンドサウンドを軸にしており、リズムはダンスロック調の四つ打ちを多様。

そして動画のデザインが統一されていて、サムネイルを見るだけで「あ、ナユタン星人だ!」と分かります。かわいらしいキャラクターたちが踊る様子を見てハマった方も多いはず。

して、ナユタン星人、その正体は?と気になるところですね。

正体は宇宙人です。ふざけてないです。

ナユタン星という地球から10^60光年離れた所にある惑星出身だと、本人談。その星にいる頃からニコニコ動画をチェックしており、地球侵略(楽曲制作やアルバムリリースなど)の作戦を立てていたのだとか。

時々、宇宙人設定を後悔しているそうですが…ちょっと何の話か分かりませんね。

清涼感あふれるポップロックチューン

それではここからは曲の中身について書いていこうと思います!


まず語りたいのがサウンド!
BPM速めの四つ打ちダンスロックです!

エネルギッシュで気持ちいいギターフレーズが耳に飛び込んできますね。音像だけで「ロケットサイダー」というタイトルがぴったりだなと思えます。
ナユタン星人によるどの曲にも言えることですが、これ以上ないぐらいのポップセンスが感じられます。

イントロのメインリフはシンセサイザーで、キラキラした音色が印象的。曲の爽やかな方向性をバシッと決めていますね。

初音ミクの調教はかわいい印象が強く、巻き舌のようなミキシングが特徴的。

オートチューンというエフェクトで作られる、通称「ケロボイス」のイメージ。それがアクセントとして効いていて、そこの部分だけを何度も聴き返したくなります!

歌詞で語られるのは切ない夏の恋物語

では続いて、歌詞の内容を紐解いていきましょう!

----------------
拝啓 人類は快晴なんか失くして
大抵が最低です。廃材置き場の毎日で
「衛星都市にいこう」あなたは言った。
「1.5リットルの 現実逃避行計画さ」
≪ロケットサイダー 歌詞より抜粋≫
----------------

まず歌詞の世界観ですが「衛星都市」という言葉が出てきているように、ちょっと近未来的。
「人類は快晴なんか失くして」つまり曇り空のことですね。

常にどんよりとした天気の地球、そして「廃材置き場」で過ごす毎日に「大抵が最低」だなと感じている主人公。

そんな中「あなた」に「衛星都市にいこう」と誘われます。

----------------
乱反射 世界が透けて
サイレンがとおくで鳴った
もう対流圏界面
≪ロケットサイダー 歌詞より抜粋≫
----------------

「対流圏界面」は地球と宇宙の境目辺りの空間を指します。
「あなた」との宇宙の旅に、主人公は何を思うのでしょうか。

----------------
週末、ぼくらは月の裏側で
「なんにもないね」
なんて、くだらなくて 笑いあうだろう
それからぼくらは恋におちて
この旅の果てなんて わかっていたって
知らないふりさ 今なら
≪ロケットサイダー 歌詞より抜粋≫
----------------

目指すのは「月の裏側」。「衛星都市」なんて言いながら、どうせ何にもないんだろうなと想像し、多分「あなた」とそのくだらなさを笑い合うんだろうな。
そして、2人は恋に落ちる、と。

甘酸っぱいですね!

なんとなく「旅の果て」はどうなるか想像できるけど、そんなことは今は「知らないふり」。
自分と「あなた」への気持ちに、正直に向かい合う主人公です。

「週末」という表現がまたいいですね!

目的地は月の裏側、という遠い遠い場所なのに、週末にちょこっと行ってみるか!という風な言い方。主人公のまっすぐさがよく出ているフレーズです。

----------------
八月の雪が降ったあの日は
ビードロを覗いたようにみえた
「ねえ涙がなんか止まんないんだ 昨日から」
わずかに、崩壊する都市が見えた
それは最後の夏でした
≪ロケットサイダー 歌詞より抜粋≫
----------------

ここで季節が夏、ということが分かります。しかし8月に雪?おかしいですよね。

冒頭の歌詞にあったように、この曲の世界の地球には異変が起きています。

8月に降る雪もその一つ。そして「崩壊する都市」。
さらには「それは最後の夏でした」と。

これは世界の終わり、地球の滅亡を指していると言えます。終わる世界の中、その最後の夏に「あなた」と恋に落ちる。

この章のタイトルで、曲の歌詞のことを「切ない夏の恋物語」と表現しました。その理由がこれです。

----------------
終末、ぼくらは月の裏側で
傷つけ合うのなんて
馬鹿らしくて 笑いあうだろう
それからぼくらは恋におちて
ふたり気付いていたって
もうね、この夢は さめないよ。
≪ロケットサイダー 歌詞より抜粋≫
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続いて2番のサビ。さきほど「週末」だった部分が「終末」に変わっていますね。
世界の終わりが綴られた歌詞、ということがはっきりしてきました。

「ふたり気付いていたって」というフレーズ、これは1番サビにあった「旅の果て」のことでしょう。

世界が終わることに気付いていて、でも「この夢はさめないよ」。
世界が終わろうとも、2人の恋は終わらないのです。

----------------
そうさ ぼくら世界の片隅で
「失くしてばっか」
なんて、心なんて 埋まらなくても
何度もぼくらは 星を巡るよ!
拾った銀貨使ってジュース買って
分けあって飲もう
「サイダーがいいな」
≪ロケットサイダー 歌詞より抜粋≫
----------------

「世界の片隅」にいる小さな自分たち。うまくいかないことはたくさんある。
でも、それでも「何度もぼくらは星を巡るよ!」ずっと一緒にいよう、と。

宇宙が感じられる壮大な世界観の締めくくりが、誰もが簡単に手に入れられるサイダー、というのもいいですよね。
2人で分け合うサイダーは特別なもの。

これからどうなるかより、2人が今、心を通わせることの方が大切。
これがつまり「1.5リットりの現実逃避計画」なのです。

「ロケットサイダー」のオススメ歌ってみた動画を3つご紹介!

ではここで「ロケットサイダー」のオススメ歌ってみた動画を3つご紹介します!

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まひとくん


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カラオケで歌ってみたいと考えている方も多いはず。
約3分という短さですが、曲の疾走感から盛り上がること間違いなし!

さきほどご紹介した振り付けを覚えて、踊りながら歌うのもアリですね。

歌詞の言葉数はそれほど多くないので、滑舌に自信がなくても大丈夫ですよ。

メロディーをしっかり辿ろうとか、声の高さを気にするよりも、勢いでやりきった方が気持ち良く歌えるかもしれません!

踊ってみたの楽曲としても人気!

これだけノリが良いサウンドなので、踊ってみたの楽曲としても人気があります!


「ロケットサイダー」の踊ってみたとして有名な、パオパオチャンネルの動画です。
この動画とオリジナル振り付けが話題になり、それを真似して踊ってみる人が続出!曲の雰囲気に合った、かわいらしくてキレのあるダンスですね!

興味がある人はこの振り付けを参考に、ぜひダンスに挑戦してみてください。
難しい技術は必要ないので楽しく練習できるはずです。

誰かと一緒に踊ることの面白さが感じられますよ!


曲を歌ったり、楽器で弾いてみたり、そして踊ったり。


音楽の楽しみ方ってたくさんありますね!
歌詞を読み込んで、あなたらしい「ロケットサイダー」の表現方法を考えてみるのもいいかも!

▼もう一度「ロケットサイダー」の歌詞を読む


TEXT 荒木若干

この特集へのレビュー

女性

天音さん

2024/10/05 20:12

ロケットサイダー!!歌みたでよく聞いています!私は推したい仮説がありまして!
それは、「原爆説」です。この仮説は有名なのでご存じの方も多いと思います。ここで紹介されているのとは、ちょっと違うんですけど!そう思える所が多く見えまして。
まず、歌詞の中に出てくる、「サイレンがとおくで聞こえた」や、「八月の雪が降ったあの日」、「最後の夏でした」、「破壊する都市」など、連想させてくる歌詞が多いですよね。原爆が日本を襲ったのが、八月の六日。歌詞に出てくる、雪が降った時期とかぶっています。さらに、原爆の爆心地は、広島の広島市。そう、都市、なのです。さらにさらに、黒い雨、と言われる、核物質を含んだ雨。目が痒くなったり、涙が止まらなくなったり、健康障害を起こしたりしますが、「ねえ、なんでかな。涙が止まんないんだ、昨日から」という歌詞に当てはまっているのです。
こんなにも疾走感が強いのに、闇が深い「ロケットサイダー」、ぜひ、この仮説を意識しながら、歌を聞いてみればいかがでしょうか?

男性

神狩殺斗

2021/01/24 09:23

解説を解説する感じになりますが、2題目の「8月の雪が降ったあの日」  8月に雪なんて日本では、まずないです。さらに、「涙が止まらない」、「崩壊する都市」、「最後の夏」、そしてここで、「降った」ではなく「降らされた」と捉えると、「何者かによって最後の夏にしてしまった8月の雪が降り、そのせいで都市が崩壊して、その様子を見て、主人公は泣いていた」ということになります。「8月」に「都市」の「崩壊」…もう、分かりましたよね?スペシャルヒントに「広島」「長崎」を加えておきます。

女性

リヲン

2020/08/20 09:01

内容が切ないのに曲調が明るめだから余計切なくなる…。
この曲について、原爆がどうのこうのって話を聞いた事があるんですがそれはガセってことでいいんですか?

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