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あいみょん、ビターな恋心が沁みる隠れた名曲たち

「マリーゴールド」や「君はロックを聴かない」など、多くのヒット曲を生んだ人気シンガーソングライター、あいみょん。彼女のラブソングはビターチョコレートのような、複雑な心情を歌ったものが多いのをご存知ですか?隠れた珠玉の名曲たちをご紹介します。

素直になれず、絡まっていくばかりの恋心

好きになってほしくて、嫌われたくなくて、彼の前でつい背伸びしてしまうのはなぜでしょうか?頑張った自分を褒めてほしい気持ちもあるけれど、「そのままの君でいいんだよ」と認めてもらいたいからではないでしょうか。その気持ちに気づいてくれたら…。こんな幸せなことはないのかもしれません。

わかってない



この曲には、彼の前で理想の彼女を演じているけれど、本当は嘘を見破ってほしいと思う、なかなか素直になれない想いが詰まっています。

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わかってほしい 全部
だって 今の私は嘘の私よ
不安じゃない 寂しくない
1人で大丈夫なわけがない
自分の首をしめ続け
あなたの理想の中で泳ぎ続けてる
日々が怖い
≪わかってない 歌詞より抜粋≫
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好きな人のために演じているのに、息ができないほど苦しいという矛盾。その中でもがきながら、水面の向こうにぼやけて見える光に手を伸ばしている。そんな彼女の希望を求める気持ちが、痛々しいほど伝わってきます。

愛されている実感はあるけれど、本当の自分を愛してもらえていないので、心は満たされない。でも、嫌われたくないから素の自分が出せなくて、気づいてもらうのを待っているという、切なすぎるラブソングです。

あなたのために



この曲も、彼のために自分を押し殺しています。悲しいことにその努力が実ることはなく、彼女の恋は終わってしまいます。

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あなたのために覚えたメイク
今では枯れた砂漠のように
涙流しても乾いてしまう
もう誰にも求められないわ
≪あなたのために 歌詞より抜粋≫
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友達に話を聞いてもらったり、映画を観て泣いたりと、失恋から立ち直る方法は、人によって様々。その中で彼女が選んだのは、髪の毛を切ることと、「これまで努力してきたことは彼のためではなく、自分のためだった」と言い聞かせることでした。

「もっとこうすればよかったのに」と、周りが言うのは簡単なことかもしれません。ただ、別れる結果になった背景を知れば知るほど、かけられる言葉は難しくなっていきます。
あいみょんの楽曲は、短い言葉ひとつひとつに、登場人物たちの複雑な背景が練りこまれていて、「彼女はどうすればよかったのか」と考えたくなるものが多いです。


それでも幸せを求めるのは間違っているだろうか

恋が終わるたびに悲しい気持ちになるのは当たり前のこと。けれど、前を向くことをやめないでほしいという願いが込められた楽曲もあります。

幸せになりたい



愛されたい気持ちが大きくなりすぎてしまい、彼に騙されて棄てられた彼女。自分の気持ちに応えてもらえない辛さに打ちのめされながらも、幸せになることを諦めたくないという、強い意志が見えます。

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私それでも恋をやめれない 女の執念深さよ
私だって幸せになれるはず 思うくらいはいいでしょ?
男に騙され捨てられ泣いて 痣をいくつも作ったわ
幸せばかりの恋はない そう分かってるけど
≪幸せになりたい 歌詞より抜粋≫
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恋に100%の幸せがないことを理解し、乗り越えるのはとても辛く、人によっては多くの時間を必要とするでしょう。それでも幸せを求めることをあきらめない姿に、きっと勇気がもらえるはずです。

MIO



彼への愛が100%の恋は、利用されたり騙されたりする可能性がある。けれど、求められるだけの恋は幸せと呼べるのでしょうか?

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自分のことでいっぱいになるだけの恋なんて
終わればいい
終わらせてしまえばいい
だけどそんなことが簡単に出来てしまう恋なんて
していないよ
したくはないよ
≪MIO 歌詞より抜粋≫
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彼女が求めるものは、幸せなことも辛いことも半分こにできる関係。駆け引きも騙しあいもない、お互いに自分らしく在れる関係。何度傷ついても諦めたくない強い気持ちが垣間見えます。


愛とはきっと、心が満たされ続けるもの

君がいない夜を越えられやしない



二人で一緒にいられる時間はかけがえのないもので、ずっと続いてほしいと願えることも幸せと感じることはありませんか?
自分のことをわかってくれる人が目の前にいる。自分の愛が重くても拒絶されない。そんな幸せを得られているのに、彼女は不安でいっぱいの夜を過ごします。

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好きすぎる事が嫌になる
嫌われることを恐れてる
≪君がいない夜を越えられやしない 歌詞より抜粋≫
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一緒に眠れる至福の夜なのに、つい “君がいない夜”を想像してしまうのは、彼の気持ちが離れそうな気がしているのか、自分のこれまでの恋愛パターンを振り返っているのか、二人でいられるのは夜と朝しかない関係だからなのか…。具体的に語られてはいませんが、隣に彼がいることが、幸せだけではないという複雑な心情が巧みに描かれています。

眠れなくなったら、あいみょんがいる

あいみょんのラブソングは、ちっともシンプルじゃない。
多くの言葉が詰め込まれた歌詞ではないのに、二人の関係性や彼女の秘めた気持ちが、いたるところにちりばめられていて、目の前にいるかのようなリアリティーを感じます。

それでいて、まったく同じ境遇ではなくても、共感できる部分がある。そんな不思議なラブソングが多くあります。

彼のことを考えて、考えて、それでも答えが出ないとき、不安になって眠れないとき。あいみょんの楽曲がきっと、あなたの支えになってくれるはずです。


衝撃のデビュー作から2年弱、20歳のシンガーソングライターあいみょんにインタビュー!


TEXT 和泉茉莉

兵庫県西宮市出身シンガーソングライター。 16年11月にシングル「生きていたんだよな」でメジャーデビュー。 17年5月に2ndシングル「愛を伝えたいだとか」、8月に3rdシングル「君はロックを聴かない」 を発表し、 9月にリリースした1stフルアルバム「青春のエキサイトメント」は現在もロング···

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