「恋のエスパー」は、エスパー伊東から…!?
──1曲目の『恋のエスパー』のエスパーっていうワードって、元から歌詞としてあったものなのか、曲に引っ張られたものなのか、どちらなんでしょうか?すぅ:この曲自体が、アルバムのレコーディングの最後にとった曲で。全部リードになりそうだからこそ、“もっと良いものに出来るんじゃないか?”って引っ張っていったら結局、最後になってしまって。一番サイサイらしいんじゃないか!という事になったんですが、かなり時間がなかったんです。
その当時、エスパー伊東さんの休業報道が出たんで、エスパーって可愛いなってなんか思ったし、耳障りも良いなって。エスパーっていうパワーワードがあったらみんなで盛り上がれるんじゃないか!って思ったので、このワードを使いました。もう10年目になるんですけど、ファンの皆に“どういう曲が聴きたい?”とか“どういう事をファンクラブでやりたい?”って聞くんです。
でも、みんなが考えている事を、超能力とかを使って叶えてあげられたら、みんなが喜ぶんじゃないかって思うんです。だけど、そのパワーがないから自力でやるしかないし!みたいな想いを恋愛風に書いてみたのがこの曲です。
──ファンの皆さんの想いから始まった曲なんですね!あとエスパー伊東さんが引退していなかったら、ここは恋のエスパーではなかったんですね(笑)
すぅ:そうなんです!
──一番サイサイさんのイメージに合う、キャッチ―な曲ですね!
すぅ:はい!!キャッチーな掛け声があったり、振り付けがしやすかったりとかサイサイっぽいですね。
──「出来るなら君をこんなちっちゃくしてポケットに忍ばせて歩きたい」という歌詞がありますが、恋愛ソングとして聴いたら男性の事を尻に敷くタイプなのかな?って思ったんですが!!(笑)
全員:(笑)
すぅ:どうですかね!(笑)
──「あたしがちっちゃくなって入りたい!」じゃないから尚更、そう感じます!
すぅ:“持ち運びたい!!”っていう感じで、見られたくないみたいなって事ですよね(笑)実は、恋人が身長15cmになってしまうドラマ『南くんの恋人』からインスパイアを受けています。
──『南くんの恋人』から影響を受けているんですね!
すぅ:そうですね。超能力的な要素を色々取り入れています。ミュージックビデオでも平成初期のTV番組をイメージして作っているので、時代を感じられますね。
──平成初期の感じは、皆さんも小さい頃ですので、覚えていなかったりもすると思うんですが、どんな感じで取り入れたんでしょうか?
すぅ:TVのサイズ感だったり、画質が悪いところは覚えているのでそういうのを取り入れました!
──なるほど!ライブだととても盛り上がりそうですね!
すぅ:最近ライブでもやるんですけど、めちゃくちゃ盛り上がります!!
「ALC.Monster」は、あいにゃんが大好きな「お酒」がテーマ!
──あいにゃんさんが作詞をされている『ALC.Monster』は、読み方はアルコールモンスターでしょうか?
あいにゃん:あるくモンスターですね!アルコールの表記、ALCで、読みは「あるく」です。
──歌詞は結構自由に書かれたんじゃないでしょうか(笑)
あいにゃん:そうですね!(笑)自由に飲みながら書きました!お酒の曲なので、お酒がある場でも盛り上がるし、ライブハウスでも盛り上がると思います。どっちの場所もイメージして書きました。
──なぜ、こういうテーマで曲を書こうと思われたんでしょうか?
あいにゃん:この曲のデモを聴いたときに、すごくライブ映えするなーって思ったんです。この曲も今回のアルバム制作の最後に出来た曲なんですけど、私たち意外とミドルバラード系の曲とかが多かったので、たまにはライブで騒げる曲があっても良いんじゃないかと思って書きました。私が個人的にビール好きなので、そういう曲を書いたら楽しく書けそう―!って思って書きました(笑)
▼『ALC.Monster』歌詞を読む
──私自身、最近は一人でも飲むようになってきたんですけど、お一人で飲んだりもされるんですか?
あいにゃん:全然一人で飲みますよ!他のメンバーはそんなに飲まないんですけど、私はライブ後とか仕事終わりには、絶対と言っていい程飲みますね。飲まないと終わった感じがしないので(笑)
──私もお酒が大好きなんで、外で飲んで楽しくなっちゃって、色々失敗談があります(笑)。あいにゃんさんは、お酒の失敗談とかはありますか?
あいにゃん:(笑)あります!全然あります!
すぅ:しょっちゅうだよね~!!
あいにゃん:特に、帰り道が一緒だったすぅには、お世話になることが多いです…。ライブ後って飲みたくなるし、ツアーのファイナルって“飲むしかない!”ってなるんですけど、打ち上げの時に、お酒が強くないすぅのお酒を私が勝手に飲んですぅを守ろうとすることがあるんですよね(笑)
すぅ:男前~!!
あいにゃん:で、よくわかんないお酒を飲んじゃって酔っ払って、すぅに介護されながら帰るっていう…しかも楽器を持たせて…(笑)
全員:(笑)
あいにゃん:そういう風に迷惑をかけたことが、多々あります!!
──助けているつもりが最終的に助けてもらっちゃているんですね(笑)
あいにゃん:最終的に助けてもらっています(笑)でも、この曲を聴いたら飲みたくなると思うので、ぜひほどほどにして楽しいお酒にしてください!
──「浮かんだ月が2つになる」というフレーズがありますが、これは結構深く飲まれてますね(笑)
あいにゃん:やばい程、飲んでますね…(笑)
──この『ALC.Monster』を受け取ったとき、皆さんはどう思われましたか?
すぅ:曲がめちゃくちゃカッコいいんですけど、歌詞がこういう内容なのでギャップというか、よりみんなで歌いやすいなとは思いました。曲調っぽい歌詞だったらカッコいいだけで終わっちゃうけど、個性が出ててあいにゃんっぽいので、ファンの人は喜ぶと思います。
バイトしていた経験があるひなんちゅが作詞!「天下一品のテーマ」
──『天下一品のテーマ』は、ひなんちゅさんが作詞をされていますね。ひなんちゅさんが、天下一品を物凄くお好きで、コラボが実現したんでしょうか?ひなんちゅ:高校生のときに、天下一品で3年間バイトしていたんです。その時から天下一品も好きだったし、メンバーも天下一品が好きで、そういう想いをTwitterでつぶやいていたんです。そしたら、天下一品さんが私たちの事を見つけてくださって、まず(当時)天下一品の社長さんが京都でやっている番組に、ゲストで呼んでいただきました。
そこから交流が始まりました。最初チュートリアルさんが天下一品のCMをやっていたんですけど、そこの店員役として出演させていただいて、そこからメンバー4人でやりたい!ってなって、4人で出演してCMソングを書き下ろさせていただくまでになりました。元アルバイトがCM出演してテーマソングまで作るっていうすごく成り上がりの物語です(笑)
──すごいですね!天下一品ってかなりこってりなイメージがあります!
ゆかるん:こってりですけど、一度食べたらハマる感じです!
──味って、とんこつですよね?
すぅ:あ!!
ゆかるん:実は「とんこつじゃないのよ」っていう歌詞もあるので、とんこつじゃないんですよ(笑)
すぅ:この曲は歌詞を見ながら勉強になるんですよ!
ひなんちゅ:とんこつじゃないんですよ。鶏がらと野菜のスープです。
──そうだったんですね!失礼しました…。さすが元店員さんですね!
ひなんちゅ:そうですね!働いていたので!(笑)
──歌詞に「替え玉はないのよ」っていうフレーズもありますが、知らない人も多そうですね。
ひなんちゅ:替え玉はないんですよ。なんでないかっていうと、そこでお腹いっぱいになって満足して帰るんじゃなくて、また食べたいなって気持ちでまた来てもらいたいから替え玉がないんです。
──エモい!(笑)
全員:(笑)
ひなんちゅ:とんこつラーメンのお店では替え玉があるので、天下一品もあるんじゃないかと思われるんですけど、実はないんですよね。最初に、並みか大盛りかを選ぶことはできます。スープを飲み終わると、どんぶりの底に「明日もお待ちしてます」と書いてあるんですよね。だから歌詞には、「明日もお待ちしてます」っていうワードが入っていたり、天下一品に関するワードが沢山入っています。ちなみに「鶏ガラ、玉ねぎ、人参、野菜たっぷり」は出汁ですね。
──書き下ろしの話がきて、最初はどう思われましたか?
ひなんちゅ:お願いされる前から、勝手に作ろうと思っていてメンバー内でも話していたんですよね。でも作ったとして、それが使われなかったら勿体ないよねっていう話をして、なんとなく歌詞のイメージをしながら生活をしていました。この曲は、3年前ぐらいのワールドツアーをやっているロサンゼルスで、歌詞を書きました。最初、“天下一品の曲を書いて!”って言われて、恋愛とラーメンを絡めた歌詞が良いのかなって思ったんですけど、それはわかりづらいし、よくありそうな感じになるからやめました。
それで、ロスに行ったときに、食べたくても食べられない環境、会いたくても会えない恋人みたいですごく辛くて…(笑)すごく食べたかったんですよ。だからすごく食べたい気持ちで書きました。それこそ、『天下一品のテーマ』の前には、『ALC.Monster』を収録しているので、お酒飲んでラーメンで締めるみたいな感じになっています。なので、これを聴いたら天下一品が食べたくなるんじゃないかなっていうような曲です。
──収録順の流れも、あえてこのような形に?
あいにゃん:曲順もメンバーみんなで考えたんですけど、『ALC.Monster』が終わってから『天下一品のテーマ』を聴くと、すごく飲んだあとに天下一品に行っている気分になっちゃて、すごく良い流れです。
Vo&G.すぅ(吉田菫)、Dr.ひなんちゅ(梅村妃奈子)、Ba.あいにゃん(山内あいな)、Key.ゆかるん(黒坂優香子)の4名からなるガールズバンド。 2012年11月、シングル「Sweet Pop!」でメジャーデビュー。 通称”サイサイ”として親しまれ、原宿を中心に女子中高生に人気が広がり、LINE公式アカウントの···