竹原ピストルが持つ3つの魅力
ハスキーな声、力強い音、そして涙なしではいられない熱い歌詞……。多くの方から愛される「竹原ピストル」の魅力は一体どこにあるのでしょうか。
①歌唱ではなく、もはや「語り」
「竹原ピストル」と聞いてまず思い浮かぶのが、独特な歌い方。まるでメロディーなんてないかのように、語りかけてきますよね。これが竹原ピストルが持つ魅力の一つ。語りかけてくるから、言葉から耳が離せなくなるんです。
メロディーラインが際立つ曲だと思わずノッてしまったり、自分も口ずさんでしまったりしがち。でも、ピストルの曲はいい意味でそれができません。だからこそ言葉がストレートに入ってきて、胸を打つのだと思います。
②「優しい」だけじゃない歌詞
そんな語り口調で歌われる歌詞にも魅力があります。それはズバリ、「優しい」だけじゃないこと。
竹原ピストルの曲は、どれも前向きなものが多いです。聞き終わった後に「頑張ろう」なんて思えちゃいますよね。
でも、歌詞は「頑張れ」「君ならできる」みたいな優しさだけじゃないんです。むしろ、認めたくないような現実を突きつける歌詞が多め。例えば、『どーん!とやってこい、ダイスケ!』という楽曲。
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100点満点じゃ食っていけねーぞ
最低でも 101点とってこい 食っていくってきっとそういうことだと思うぜ
≪どーん!とやってこい、ダイスケ! 歌詞より抜粋≫
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かなり厳しい現実が歌われていますよね。
しかし、「だから一緒に頑張ろうぜ!」と言わんばかりの暖かい言葉が歌われています。
女優の吉岡里帆さんが好きであると公言している『東京一年生』も然り。
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暮らしづらいのは街のせいじゃない
暮らしづらいのは大丈夫 夢があるからさ
≪東京一年生 歌詞より抜粋≫
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1行目、非常に耳に痛い言葉ですよね。うまくいかないことがあると、何かのせいにしたくなりますから。でも、2行目は夢を追うことを応援してくれているんです。
この絶妙な飴と鞭……というよりは、現実的だからこその「信憑性」が我々を奮い立たせるのでしょう。
「優しい」だけじゃないのが、竹原ピストルの真の優しさ。これが竹原ピストルの魅力の一つと言っても過言ではないでしょう。
③優しさを補う「音色」
上記では意外と厳しい現実が歌われている点をご紹介しました。
でも不思議と、途中で「あーもう聞きたくない!」なんて投げ出すことないですよね。同じようなことをきっと親や先生から言われたら発狂するだろうに。(笑)
では、なぜ聞いていられるのか。筆者は、アコギが奏でる優しい音色にあると考えます。
「メロディーがない」とも述べましたが、決してないわけではありません。言葉の後ろに確実にメロディーは存在します。そのメロディーが、厳しい言葉の中に優しさを添えるのではないでしょうか。だからどんなに嫌な現実を言われても、素直に聞くことができる。
「え、じゃあ親の小言もメロディーに乗せれば……」と思った方。それはおそらく違います。(笑)
全ては竹原ピストルの才能の上で成り立っていますので、どうか悪しからず!
絶対聞いて!魂を揺さぶる名曲3選
それじゃただの大人だろ
人生の岐路に立たされている方には絶対に聞いてほしい一曲。
何か新しいことを始めようとする時。目指す道の方向を変えようとする時。一歩踏み出すのが怖くて、「じゃいいか」なんて諦めてしまいたくもなりますよね。この曲はそんな風に諦めようとする人の背中を押してくれます。
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はじめから道なんてないのに
踏み外すことを恐れて
それじゃただの大人だろ
どこかに近付いていくことを望んでいるのに
ここから遠ざかることを恐れて
それじゃただの大人だろ
≪それじゃただの大人だろ 歌詞より抜粋≫
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うーん、耳が痛い!そして胸が痛い!(笑)
踏み出せずにいるモヤモヤをズバリ撃ち抜く歌詞。「ただの大人にはなりたくない」と、奮い立ちますよね!
また、以下の歌詞にも注目。
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365等分
切り刻んできた季節たち
36度5分
返し続けてきた手のひら
≪それじゃただの大人だろ 歌詞より抜粋≫
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前半は1年間の事、後半は体温を会した人との出会いや関係性のこと。表現が非常に文学的な上、数字を揃えるという技術……!
「素晴らしい」の一言につきますね。
よー、そこの若いの
新たな門出にたつ若者に聞いてほしいのがこちらの曲。
住友生命のCMソングにも起用されていたことから、ご存知の方も多いかもしれませんね。全体を通して前向きな言葉が並べられています。
その中でも特に印象的なのが、タイトルにもなっている「よー、そこの若いの」というサビの部分。
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よー、そこの若いの
俺の言うことをきいてくれ
「俺を含め、誰の言うことも聞くなよ。」
≪よー、そこの若いの 歌詞より抜粋≫
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一瞬「?」となってしまいますよね。(笑)
簡潔にまとめると、「自由に生きろ!」と言うメッセージです。
若いうちって、周りの大人にあれやこれやと言われるもの。何を信じていいかもわからず路頭に迷ってしまうんですよね。そんな若者に向け、「自分を信じて、自分の道を自由に生きろ!」と言ってくれているわけです。
こんな上司がいたらいいのに……なんて切に思います。(笑)
また、ハッとさせられるのが下記の歌詞。
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例えば芸能人やらスポーツ選手やらが
特別あからさまなだけで
必死じゃない大人なんていないのさ
≪よー、そこの若いの 歌詞より抜粋≫
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結果は目立つものでなくとも、みんな何かしらの努力をしながら必死に生きている。だから頑張れと言う話でもありますし、だから周りの大人を敬えというメッセージにも聞こえます。
あなたの嫌いな上司も、ムカつく先輩も、みんな何かに必死。そう思うと、少しだけ好きになれますよね。「大人の言うことなんて聞くな」と言いながらも大人を尊重する。
まさに「優しい」だけじゃない竹原ピストルらしさが溢れた一曲です。
俺、間違ってねぇよな?
こちらは自分に対する葛藤を歌った曲。タイトルにも如実に現れていますね。(笑)
葛藤のようで、現状と向き合う強い意志も歌われています。例えば下記の部分。
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弱音は全部歌にする
ため息は全部歌にする
切なさは全部歌にする
つまり
風に吹かれたら風を歌い
雨にうたれれば雨を歌い
恋にやぶれれば失恋を歌う
つまり
なんでもかんでもばっちこいだ
≪俺、間違ってねえよな? 歌詞より抜粋≫
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パワーを感じますよね!葛藤や不安と向き合いながら……いや、向き合うからこそ強くなれるのかもしれません。
そしてここに繋がるのが、下記の歌詞。
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ただし 恋が実ったらそれは君と二人だけの秘密にしよう
≪俺、間違ってねえよな? 歌詞より抜粋≫
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ちゃっかり恋のことまで考えちゃってる感じが絶妙にリアル。(笑)
なんだかんだ人生を楽しむ、そんな様子も伺える一曲です。
竹原ピストルを聞いて前を向こう♪
以上、竹原ピストルの魅力や楽曲についてご紹介いたしました!
何かに迷う時、心が弱くなった時、ぜひ竹原ピストルを聞いてみてください。きっと、もう少し前を向いてみようと思えるはずです♪
また、現在メディアやタイアップに引っ張りだこの竹原ピストル。今後も様々なTVやCMで耳にする機会があると思いますから、ぜひ注目してみてください。そして夏フェスやライブも必見!生で聴くことにより、この感動や魂の揺れは増幅します。(笑)
チケットはなかなか取りにくくなってきていますが、ぜひ足を運んでみてくださいね^^
TEXT ゆとりーな