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三角関係とふたりの歌姫!
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『マクロスF』は、『マクロスシリーズ』生誕25周年記念作品として2008年にMBS・TBS系列で放送、2009年には劇場版が2作品上映されました。
『マクロスシリーズ』といえば、可変型戦闘機バルキリーによる戦闘シーン、恋の三角関係、物語の鍵を握る歌が特徴。
『マクロスF』では、主人公に恋するヒロインがふたりとも歌姫!
全宇宙的トップスター歌手のシェリルと、普通の高校生からアイドルの階段を登り人気を築いたランカのふたりの楽曲は、それぞれの個性が光る名曲揃い!
11年経った今でも愛され続けています。
未知の生命体との戦いと命がけの恋!
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ここからは物語のあらすじと魅力を紹介します!
物語は、トップアイドル歌手、シェリル・ノームが移民船団マクロス・フロンティアに来艦したことから始まります。
主人公、早乙女アルトは歌舞伎役者の家を飛び出し、パイロットを目指す高校生。
アルトはライブのアルバイトでシェリル・ノームと、道に迷ったシェリルファンのランカ・リーに出会います。
しかし、ライブ中に未知の生命体“バジュラ"が襲来。
アルトは民間軍事会社・S.M.Sの可変戦闘機VF-25に乗り込み、バジュラと戦闘。
襲われそうになったランカを救出します。
その後、アルトはS.M.Sに入団。
一方、ランカはアルトの励ましを受け、アイドルデビュー。
シェリルは自分を特別視しないアルトに興味を持ち始め、ランカはシェリルをライバルとして意識し始めます。
病にかかり自分の命を歌に捧げるシェリル、バジュラに命がけで歌うランカ。
ふたりの思いを受け、戦地に赴くアルト。
必死に戦う彼ら3人を応援したくなる作品です!
今見ても超豪華!人気声優陣勢揃い!!
『マクロスF』は人気声優が多数出演しているのも魅力です!主要キャラクターのキャストをご紹介します。
早乙女アルト:中村悠一
シェリル・ノーム:遠藤綾(歌唱担当:May'n)
ランカ・リー:中島愛
オズマ・リー:小西克幸
ミハエル・ブラン:神谷浩史
ルカ・アンジェローニ:福山潤
クラン・クラン:豊口めぐみ
ブレラ・スターン:保志総一朗
グレイス・オコナー:井上喜久子
注目はやはりふたりのヒロイン。
シェリルの歌に対する信念の強さ、カリスマ性と色気、チャーミングさをも併せ持つ魅力的な声は、役幅の広い遠藤綾だからこそ。
そんな様々な魅力を持つシェリルは、男性だけでなく女性の心も掴みました。
また、応募者5000人のオーディションを勝ち取った中島愛は、シンデレラガール・ランカそのもの。
地道な営業を経て、アイドル活動を頑張るランカは、健気で応援したくなります。
物語が進むにつれ、歌と演技に磨きがかかる中島愛に是非注目して下さい。
また、アルトや同じ学校の仲間のミハエル、ルカも後に『おそ松さん』に出演した大人気声優ばかり!
男性だけでなく、女性が見ても楽しめるメカアニメです。
命がけで愛を叫ぶ名曲!!「ライオン」
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「マクロスF」といえば、シェリル・ノーム(May'n)とランカ・リー(中島愛)が歌うアニメ後半主題歌『ライオン』は欠かせません。
この曲は、『全マクロス大投票』で歌部門2位を受賞!
また、カラオケJOYSOUNDの人気アニメソングランキングで常に20位以内にランクイン。
デュエットで盛り上がる大人気アニメソングです!
歌詞を手がけたのは、Gabriela Robin。
『創聖のアクエリオン』など河森監督作品の世界を巧みに表現した歌詞が有名です。
作曲は『創聖のアクエリオン』、『カードキャプターさくら』の主題歌・『プラチナ』などキャッチーなアニメソングを手がけた、菅野よう子。
10年以上経っても愛され続けるこの曲の魅力を、歌詞を紐解きながら紹介しましょう。
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星を廻せ 世界のまんなかで
くしゃみすればどこかの森で蝶が乱舞
君が守るドアのかぎ デタラメ
恥ずかしい物語
舐め合っても ライオンは強い
生き残りたい
生き残りたい
まだ生きてたくなる
星座の導きでいま、見つめ合った
生き残りたい
途方に暮れて
キラリ枯れてゆく
本気の身体 見せ付けるまで
私 眠らない
≪ライオン 歌詞より抜粋≫
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この曲のテーマは、生きてアルトへの愛を伝えたい、シェリルとランカの強い意志。
最初はシェリルのパートから。
パワフルな歌で銀河の人々の心を掴むシェリルは、まさに世界の中心。
くしゃみだけで生命を歓喜させる表現も、自分の歌やパフォーマンスに自信がある彼女らしいフレーズです。
その次のランカのパートは、アルトの心理をドアにたとえているよう。
アルトのために歌っても、“愛している"と返ってこない。
ライオンのようなシェリルより強くなりたい、そんな思いが伝わってきます。
サビの生き残りたいの繰り返しからも、ふたりの戦いへの意志が感じられますね。
運命的に出会えたアルトに思いを伝えるまで、歌い続けるランカ。
病に打ち勝って、アルトに思いを伝えたいシェリル。
エネルギーに満ちたふたりの声は、重なり、ぶつかり合い、お互い絶対負けられない思いがひしひし伝わります。
まさしく命がけの愛を歌った一曲といえるでしょう。
ピュアな恋を歌う正統派アイドルソング「星間飛行」
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『全マクロス大投票』歌部門4位に輝いた人気楽曲『星間飛行』。
ランカ役・中島愛のデビュー曲であり、ランカ人気に火をつけた人気楽曲です!
歌詞を手がけたのは、松田聖子や『超時空要塞マクロス』リン・ミンメイ役の飯島真理など80年代アイドル楽曲の巨匠、松本隆。
それでは、『星間飛行』の歌詞を見ていきましょう!
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水面が揺らぐ
風の輪が拡がる
触れ合った指先の
青い電流
見つめあうだけで
孤独な加速度が
一瞬に砕け散る
あなたが好きよ
透明な真珠のように
宙に浮く涙
悲劇だってかまわない
あなたと生きたい
キラッ!
流星にまたがって
あなたに急降下 ah ah
濃紺の星空に
私たち花火みたい
心が光の矢を放つ
≪星間飛行 歌詞より抜粋≫
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歌い出しからは、平穏な日々が一目惚れでドキドキに変わる様子が感じられます。
気になる異性の指先が触れ合うだけで、静電気のようにビリっと伝わる、運命的な出会い。
相手をふと見つめるだけでも、自分の心は彼のことばかり。
“悲劇だって構わない"からは、恋のライバルがトップスターのシェリルという逆境でもアルトを愛したいランカらしさが垣間見えます。
“キラッ"というかけ声からは、かわいさ、純粋さにあふれたランカの魅力が光りますね。
闇夜を照らす打ち上げ花火のような、ドラマチックな恋を夢見るランカの恋心が歌詞から伝わってきます。
アルトとの運命的な出会いや恋心を、流れ星や銀河、星空など宇宙にまつわるフレーズを織り交ぜる歌詞のセンスからも、「マクロスシリーズ」らしい一曲です!
届かない恋を描いた泣き曲!「ダイアモンドクレバス」
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『全マクロス大投票』でキャラクター部門で堂々第1位になった、シェリル・ノーム。
彼女の歌で特に人気な楽曲は、前半のエンディングテーマ『ダイアモンドクレバス』です。
CD売上枚数10万枚突破。
『全マクロス大投票』でも7位にランクインからも、その人気がうかがえます。
歌のテーマは、“愛する人との別れ"。
切ない歌詞にもかかわらず、前半の美しい歌声とサビの力強いメロディーが印象的。
彼女の脆さと頼もしさが混在する名曲です。
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神様に恋をしてた頃は
こんな別れが来るとは思ってなかったよ
もう二度と触れられないなら
せめて最後に もう一度抱きしめて欲しかったよ
It's long long good-bye…
≪ダイアモンドクレバス 歌詞より抜粋≫
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恋を知らない純粋だった頃、愛する人を失うなんて考えもできなかった。
もう会えないのを悔やむ気持ち、愛されたかった切ない思いが詰まっていますね。
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貴方に出逢い STAR輝いて アタシが生まれて
愛すればこそ iあればこそ
希望のない 奇跡を待って どうなるの?
涙に滲む 惑星の瞬きは gone…
もし生まれ変わって また巡り会えるなら
その時もきっと アタシを見つけ出して
もう二度と離さないで 捕まえてて
ひとりじゃないと 囁いてほしい planet…
≪ダイアモンドクレバス 歌詞より抜粋≫
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サビに合わせて激しくなるメロディーが、シェリルの強さを印象づけます。
愛されたことに感謝し、次に生まれ変わった時こそ、愛するあの人にまた出会いたい、そばにずっといてほしい、そんな乙女心にあふれた名曲です。
本編で、印象的に使われたのは20話。
ランカの歌がバジュラに効かなくなり、避難民達のいるシェルターは大混乱。
絶望の中、シェリルが歌ったのが『ダイアモンドクレバス』でした。
この曲をバックに、アルトの仲間であるミハエル・ブランが重傷を負いながら、幼なじみのクラン・クランを守り抜くシーンはハンカチ必須!
愛する人をいつ失うか分からない『マクロスF』の世界をヒロイン視点で描いたこの曲は、エンディングテーマに相応しい泣き曲といえるでしょう。
シェリルの熱い思いが詰まった名曲!「ノーザンクロス」
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カラオケでよく歌われる『マクロスF』楽曲のひとつ、シェリル・ノームstarring May'nの『ノーザンクロス』。
物語後半のエンディングテーマであり、『マクロス大投票』では、12位にランクイン!
『ノーザンクロス』は、病気を患ったシェリルが全身全霊を込めて作った楽曲。
パワフルなMay'nの歌声と、切ない歌詞から歌姫としての彼女の一面と本音が垣間見えます。
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たぶん失うのだ
命がけの想い
戦うように恋した
ひたすら夢を掘った
その星に降りたかった
君の空 飛びたかった
誰か空虚の輪郭をそっと撫でてくれないか
胸の鼓動にけとばされて転がり出た愛のことば
だけど 困ったナ 応えがない
宿命にはりつけられた北極星が燃えてる
君をかきむしって濁らせた
なのに 可憐に笑うとこ 好きだったよ
≪ノーザンクロス 歌詞より抜粋≫
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アルトの思いは自分にあると分かっていても、いつ命が尽きるか分からないシェリルの思いを、過去形を多用して表現。
病で動けなくなる運命のシェリルを北極星にたとえ、精一杯歌って人々を絶望から救おうとする意志と、何を言っても受け入れたアルトへの好意が詰まった名曲です。
歌で広がる「マクロスF」の世界!
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紹介した楽曲の他にも、物語の鍵を握る、ランカの歌『アイモ』や、最強の勝利フラグともいえる『娘々サービスメドレー』など名曲がたくさん!
きっと心に響くお気に入りの曲が見つかるはず。
作品、音楽ともに大ヒットを博した、『マクロスF』は平成屈指の名作といえるでしょう。
更に、登場人物の設定を一部変更し、全く異なる作品に仕上げた『劇場版マクロスFイツワリノウタヒメ』、『劇場版マクロスFサヨナラノツバサ』は、臨場感抜群、作画クオリティの高いライブシーンが盛りだくさん!
そして、アルト、シェリル、ランカの恋に決着が!
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TEXT Asakura Mika
