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Lenny code fiction・片桐航の映画音楽論<vol.3>「ペネロピ」

4人組ロックバンド・Lenny code fictionの(Vo.&Gt.)を務める片桐航の歌詞コラム連載【映画音楽論】の第3回目になります。今回は、「ペネロピ」に使用されている「Hoppipolla」について片桐航が綴ります。

映画音楽論:「ペネロピ」

画像引用元 (Amazon)


ペネロピ

世界一美しい曲を知ってますか?
人それぞれ?
それはわかる

ただ、この曲を聴けば
これが世界一美しいとわかる

この曲を聴いた時から
ずっと美しさでは1位

そして同時に
思ってた

この曲がもし映画に使われたなら
どんな風にどんな映画に使われるのか

ずっと思いながら聴き続けてきた

上京したのは今から4年ほど前
渋谷のTSUTAYAに行って
毎週毎週 知らない映画を漁ってた
ジャケットだけでレンタルしたり
評価を調べてレンタルしたり

普段自分が観ないジャンルだけ借りてみたら

5枚借りれば安くなるから
毎週5枚借りて必ず5本は観ていた

いつも通り
知らない映画、聴いたことない映画
それを順々に観ていく夜

手に取ったのは
生まれつき豚の顔を持つ少女が
呪いが解けるまで王子様を待つ

話の作りはディズニーの様で
でも、実写で
妙な現実感もあって
ストーリーはわかりやすく丁寧に
ある種「フリ」として進んでいく

そして
少女のラストシーン
部屋で
ゆっくりと流れる曲が

Sigur Ros / Hoppipolla

シーンが
映画が
全てのフリを超えて
これでもかと煌めく

この曲を待っていた
この曲がある1作品と重なって
映像の背景をゆっくりと馴染ませる時を
ずっと待っていた

たまたま手に取ろうと思わなかったら
絶対に観なかった「ペネロピ」という映画
その中に隠れていた美しさ

この曲を聴くためだけに
この映画を観てたんやと思わせるくらいの
入り方と感動

音楽は映像を引き立てる
それだけではなく
音楽が思い出の価値観を変える瞬間を

観れるのは

この映画

ペネロピ


TEXT 片桐航



紹介された楽曲「Hoppipolla / Sigur Ros」



Lenny code fiction 新曲『the last words』歌詞公開中!



2020年新型コロナウイルスの影響により、ツアーや数多くのイベントが中止された今だから聞いてほしい曲です。

コロナウィルスの感染拡大による現状を生きていく中で、当たり前の日常が当たりまえではなくなってしまった。

当たり前のことなんで、実はないのかもしれない。

命がいつ終わるかなんて誰にも分からない。

今、隣にいてくれる人をどうか大切にして欲しい。 片桐航


片桐航


4人組ロックバンド・Lenny code fictionの(Vo/Gt.)を務める。1993年生まれ、滋賀県出身。

大の映画好きで、1日に3本以上の映画鑑賞を行い、年間200本以上の映画を鑑賞をしている。

映画や小説などを好んでおり、そこでインスパイアを受けた世界を自身の音楽活動に活かしている。

片桐 航を中心に滋賀で結成された4人組ロックバンド。 Vo.片桐が映画から影響を受け、「欲望」「反骨」「愛おしさ」のような誰しもが持つ感情にフォーカスを当てた歌詞とバンドアンサンブルを軸にした楽曲が魅力。それらを表現し観客と共有するようなライブを追求している。全国ツアーの開催や大型···

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