マカえんがアニメ「サマータイムレンダ」に新曲を書き下ろし!
マカロニえんぴつが2022年4月15日に新曲『星が泳ぐ』を配信リリースしました。
『星が泳ぐ』はTVアニメ『サマータイムレンダ』のオープニングテーマとして書き下ろされた楽曲。
作詞作曲を務めたマカロニえんぴつのメンバー・はっとり(Vo/Gt)は、原作を読んだ後に「夏の焦燥と花火のように儚く散る運命をイメージして作った」とリリース時にコメントしています。
そんなマカロニえんぴつ『星が泳ぐ』の歌詞の意味を考察していきましょう。
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先天の勘に沿ってボクはゆく
きっと知っていた運命の渦の中を
海へ行ったまま帰ってこないや 猫の唄声と潮騒の記憶
「守らせてくれよ一度くらい」一度くらい
≪星が泳ぐ 歌詞より抜粋≫
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早速、冒頭から「海」という夏を連想させる言葉が登場します。
冒頭の歌詞はまさに『サマータイムレンダ』のストーリーを切り取ったようで、海で命を落としてしまったヒロイン「潮」と、タイムリープをするごとに運命を変えようと奮闘する主人公「慎平」の姿が重なります。
「守らせてくれよ一度くらい」のセリフは主人公の叫びのようで、「ボク」の必死さが伝わってくるようですね。
楽曲タイトルの「星が泳ぐ」とは?
楽曲タイトルの『星が泳ぐ』は花火の用語で、打ち上げ花火が空中で綺麗に開かなかった状態を意味します。
いわば「失敗作」とされる花火で『サマータイムレンダ』の過去を何度やり直しても上手くいかない主人公の様子と重なって切ないですね。
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奪い、なお奪い合う
また、はっきりと、いのちを
「バイバイ」待って お願い
≪星が泳ぐ 歌詞より抜粋≫
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続く歌詞は、運命に抗えず焦燥感を抱く「ボク」の姿を表しているように思います。
アニメの世界ではタイムリープによって未来を変えようとする慎平の姿が描かれていますが、もちろん現実の世界では失った命は二度と戻ってきません。
別れを受け入れられず、できるなら失いたくないと嘆く「ボク」の想いが伝わってくるようです。
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意味がないな 君が居ないと
そんな夏だけが残っていく
キリがねぇな 悲しみは叩き割るたび増えていく
≪星が泳ぐ 歌詞より抜粋≫
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サビの歌詞で描かれているのは、大切な人を失った悲しみにくれる「ボク」の姿ではないでしょうか。
「夏」は夏休みや夏祭りなど、楽しいイベントが多い季節。
しかし、「ボク」にとっては「君」と一緒に過ごせなければ意味がないのでしょう。
「悲しみは叩き割るたび増えていく」のフレーズは「君」のことを考えれば考えるほど失った悲しみが強くなっていくのを表しているように思います。
音に関連した歌詞が示す意味
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先天の勘に酔って彼女はゆく
そっと切っていた運命の筒の中を
風に乗って消えるメロディと砂のビート
ミドリガメのボクは走れない
≪星が泳ぐ 歌詞より抜粋≫
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1番でも「猫の唄声と潮騒の記憶」など「音」を感じさせる言葉が登場していました。
2番でも「メロディ」や「ビート」といった言葉が登場しており、それらが「消えて」しまったことで「君」がいなくなった後の静寂を表しているように思います。
歩みの遅いミドリガメに自分を例えているのは「君」が「ボク」の手の届かない場所に行ってしまったことを示しているようですね。
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意味がないな 君が居ないと
そんな夏ばかり過ぎていく
キリがねぇぜ 優しさに出会うたび影は伸びてしまう
≪星が泳ぐ 歌詞より抜粋≫
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『サマータイムレンダ』の世界では「影の病」が存在しており、ここでは作品にちなんで「影」のワードを登場させているように思えます。
また、影が伸びることは時間帯が夕方付近であることを想像させるでしょう。
「君のことを考えていたら1日あっという間に経ってしまった」というような意味にも解釈できるかもしれません。
ラストの「バイバイ」をどう解釈する?
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抗いながら あやかりながら
何巡目かの死期を彩る溜め息
≪星が泳ぐ 歌詞より抜粋≫
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『サマータイムレンダ』では主人公が何度かのタイムリープを繰り返して、幼馴染の死を阻止しようとします。
過去に戻る手段は主人公の慎平自身が「死ぬ」ことであるため、「何巡目かの死期」はタイムリープそのものを表していると解釈できるでしょう。
物語から切り離して考察するなら、何年もの月日が経ったことを表しているようにも読み取れるかもしれません。
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「守らせてくれよ一度くらい」
ねぇ、きこえているかい?
≪星が泳ぐ 歌詞より抜粋≫
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冒頭の「守らせてくれよ一度くらい」のセリフが再度登場しますが、続く歌詞は「ねぇ、きこえているかい?」となっています。
1番の叫びのような雰囲気から、相手へ聞かせるようなニュアンスに変化しているように感じられるのではないでしょうか。
月日が流れる中で、主人公の心情に変化が訪れたと捉えられるかもしれませんね。
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意味がないか こんな歌には
伝えられていない事ばっかだ
たましいごと愛していたんだ
嘘ではないよ そうでもないかな
もう行かなくちゃ、バイバイ
≪星が泳ぐ 歌詞より抜粋≫
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「君」と本当はずっと一緒にいたかったけれど、その願いはもう叶いません。
冒頭では「バイバイ」に対して「待って」と伝えていた主人公が、ラストでは自ら別れを告げているように見られます。
「ボク」はどのような想いで、「君」へ別れを告げたのでしょうか?
楽曲のテーマである「夏」には「お盆」があり、お盆の時期には亡くなった方がこの世に戻ってくると言い伝えられています。
「ボク」が告げた「バイバイ」は決して永遠の別れの意味ではなく、いつかの再会を願いながら放った言葉だったのかもしれません。
「サマータイムレンダ」とあわせてチェック!
マカロニえんぴつ『星が泳ぐ』の歌詞の意味を考察しました。タイアップ作品『サマータイムレンダ』のストーリーにちなんで、歌詞には夏や死に関するワードが多く登場するのが印象的です。
作品を見る前と見た後では、歌詞も違った捉え方ができるでしょう。
『サマータイムレンダ』とあわせてチェックして、さまざまな解釈を楽しんでみてくださいね。