2017年発売の自主制作シングルは累計販売10万枚以上を達成。2019年に発表した全国流通アルバム『禁情』は、オリコンデイリーランキング最高位3位、ウイークリーランキングでも初登場6位を記録。
ファンの方からの恋愛体験談を元に曲を制作する恋バナ企画も話題になり、女性の支持を得ている。
そんな彼らの秘密に迫るインタビュー、まずは各メンバーの自己紹介からスタート!
まずはメンバー自己紹介。好きな曲にも個性が現れる!?
──まずは皆様の自己紹介と、歌詞にフォーカスして選んだ好きな一曲を教えてください。余語 隼人(以下、余語):CoLoN:のリーダー、担当カラーはパープル。最年長の余語隼人です。歌詞で好きな曲は、やっぱり夏に盛り上がる『妄想サマーバケーション』です。僕らはけっこう静かな曲とか、女の子の恋愛の何かちょっと叶わない恋みたいなものを歌った曲が多いんですが、この曲は単純にアゲアゲな感じの曲調になっているんですよ。そこが好きです。
後藤 望(以下、後藤):CoLoN:の最年少、カラーはレッド。ワンパクレッドの後藤望です。僕はわりと失恋ソングも好きなんですけど、ハッピーエンドの楽曲も好きで。でも僕らの曲でハッピーエンドの曲って、比率的に少ないんですよ。なので、数少ないハッピーエンドの曲だからこそ大切にしたいという思いを込めて『THREE』っていう楽曲を選ばせていただきます。
歌詞としては高校3年間の片思いをついに実らせるという物語の楽曲になっていて、すごくその子の心境を歌うようなポップな楽曲になっています。あと、<ずっと好きだった>っていう決めゼリフがあって、相手の男の子から告白してもらうって歌詞なんですけど、そこがロマンチックで好きです。
佐藤 匠(以下、佐藤):CoLoN:の担当カラーはピンク。ラブリー担当の“たくみん”こと、佐藤匠です。アイドルが好きで、女性グループも男性グループもいろんなグループを見て聴いています。
歌詞で心惹かれる曲は、『禁情』っていう僕らのアルバムの『Snatch Cat』という曲です。泥棒猫の話なんですけど、自分では絶対しないような“男を奪う”みたいな内容がいいなと。自分はけっこう陰キャなんで(笑)。あと僕が歌うパートに<ごめんね~>ってところがあるんですけど、そこのフレーズも好きです。
藤縄 雄大(以下、藤縄):えー、じゃあ僕ですね。どうも、CoLoN:の爽やかホワイト担当の藤縄雄大です。
後藤:天然担当じゃなくていいの?(笑)
藤縄:あ、天然ともよく言われます(笑)。えっと好きな曲はですね。CoLoN:の楽曲もしかりなんですけど、僕はBiSHがすごく好きで、重い歌詞が多いところがCoLoN:と似てるんですよ。でもそれを感じさせないメロディーラインがあって、すごく魅力的だなって思います。
CoLoN:の楽曲だとアルバム『禁情』の楽曲がけっこう好きです。やっぱり清廉潔白ではない私とかいろんな私、満足いかない私とか? いろんな私がいまして…………なんだろ?
中西 宥輝(以下、中西):なんだろっていうか誰だよ。俺の知っている雄大ではないぞ!
佐藤:さっき、“俺、今日こういう感じ(眼鏡をかけるジェスチャー)で行くから”って言っていたよね(笑)。
後藤:メガネかけてインテリぶっているのね(笑)。
藤縄:いやいや、えっといろんな私がいて…やっぱりその、ファンにはいろんな私を見てほしいし、いろんな色の展覧会のような私を見てほしいので、アルバムを通して、いろいろな私がいるっていうことを知ってほしいです。
──そうすると、好きな曲は『禁情』のアルバム全部ということになりますか?
藤縄:そうですね。『禁情』の曲は全部好きなんですけど、やっぱり代表して好きな曲だと『推しと結婚したい!(2nd デジタルシングル)』です。
全員:おお~い!(全員、手を叩いて爆笑)
中西:全然、『禁情』ちがうや~ん!
──まさかのシングルでしたね(笑)。
藤縄:『推しと結婚したい!』推しです。
余語:やっぱり(キャッチフレーズは)天然のままのほうがいいんじゃない?(笑)
──(笑)では次はLeogaさんお願いします。
Leoga:うわぁ、これ次やりづれ~(笑)。えっとLeogaです。一応、CoLoN:の怪獣くんっていうことになっています。好きな曲は、この間CoLoN:に作詞作曲して提供させていただいた『Shooting Star』という曲です。
えっと、星空の下で深夜の高速道路みたいなところを走りながら、本当の愛って何だろうって考えて都会から離れていく決意をした女の子の話を形にしたものなんです。僕はけっこうロマンチックなことが好きなので……そういう風に書きました(照)。
後藤:自分の書いた歌詞なのにめっちゃカンペ(携帯で歌詞を)見ながら話すじゃん。
Leoga:いや、変なこと言ったらダメだからさ。
──Leogaさんはロマンチックな乙女派なんですか?
後藤:乙女だよね。
藤縄:うん、乙女乙女。
中西:乙女だしロマンチックだよね~。Leogaちょいちょい、“●●すると、悲しくなっちゃう”って言うよね。そういうとこ可愛い。
Leoga:僕、自分で音楽制作もしていて、先日自分のセカンドシングルとかも出してもらったんですけど、基本的になんというか歌詞はわりとロマンチックとか、ちょっとセクシーとかって形で書かせていただいていて。それになんかちょっと日本語の奥深さじゃないですけど、そういうのをいろいろ使って表現しています。
中西:素敵やん。
Leoga:6月10日にリリースされました。『Friday Midnight Magic』っていうタイトルなので、良かったら聴いてください。以上です(笑)。
──ありがとうございます! では、中西さんお願いします。
中西:はい! CoLoN:のエンターテイメント担当のハイテンションイエロー"にっしー"です。
Leoga:あれ? テンション低いな。
余語:低いね。
中西:(声を張る)CoLoN:のエンターテイメント担当! ハイテンションイエローの"にっしー"です!
Leoga:うるさ~い(笑)。
中西:歌詞が好きな楽曲は、『バーチャルヘヴン』ですね。曲として好きというよりも歌詞が好きという意味では。
この曲、歌詞の中に<地獄に堕ちろ>というワードがありまして。曲をいただいて歌詞を見た時に、“これは誰が歌うの? 俺!? 俺ら!?”みたいな感じになりまして。俺らアイドルなんですけどって(笑)。
キラキラしてるイメージばっかりあるアイドルが、そういう何かちょっとダークなワードを言うというのが個人的にはすごくおもしろくて、そこにちょっとぐっと惹きつけられるところがあるので好きですね。
佐藤:地獄に堕としたい奴がいるってことではないんですか?
中西:地獄に堕としたい奴がいる、わけではない! なんだ? 俺の印象を落としたいのか?(笑) 歌う時はもちろん「地獄に堕ちろ!」って気持ちで歌っていますけど…
──堕としたい人が実際にいるわけでは?
中西:ないです! いても秘密です(笑)。
──最後に、今日はお仕事の関係でこの場にはいらっしゃらない中島優斗さんのことも教えていただけますか?
後藤:あ、優斗はですね、オーディションで楽曲練習する時に僕が教えていたりしたのでオーディションの時から知っているんですけど、その時からすごく一生懸命で。
でも合格してグループに入った途端にすぐライブが控えていて、本当に彼自身の重圧もすごかったと思うし、求められているものが他の比ではなかったんです。
中西:そうだったね。
後藤:だから並大抵の気持ちで入ってないっていうことは僕らにも、応援してくれているコロニーの皆さんにも充分伝わってきましたし、そういう優斗自身の人間性だったり、努力した姿も“スッピン”から“メイクアップ”を通して皆さんにお見せできたと思います。だからこそ、みんなにすんなり受け入れてもらえたんじゃないかなと思っています。
そういう意味ではいいスタートダッシュが切れたんじゃないかなって思いますね。今は舞台をやっていて、いろんな人に優斗を知っていただくというのをがんばっているんですけど、そこからCoLoN:に帰ってきて、その成果とか努力値をどうグループに還元してくれるのかを僕はすごく楽しみにしています。ま、優斗のほうが年上なんですけどね(笑)。
佐藤:僕はやっぱり新メンバーって聞いた時にめちゃめちゃ不安はあったんですよ。それまでがずっと一緒にいたメンバー達ばかりだったので。
余語:不安、ありましたね。
佐藤:でも、僕らはワンマンの練習だけでもすごく大変だったのに、彼はそれプラス曲自体を理解して振りも覚えてみたいなこともしていて、さらに本番もしっかりできていて。しかも今までのメンバーとは違った雰囲気のあるメンバーで僕らにもいい刺激になるし、今ではとてもいい子が入ってくれたな、と思っております♡
余語:個人的には僕も不安はありましたね。去年までは元々僕らは7人でやっていて、一人年末に卒業したんですよね。それで年明けて6人でやっていこうっていう感じだったんですけど、そこに優斗くんが入るっていう話になって。
佐藤:加入したね。
余語:でも個人的には今の6人でまとまっているし、新しく入っていろいろあるのもなっていう思いから、このまま6人でいいんじゃないって正直思っていたところがあるんですよ。でも結果、やってみたら優斗くんに入ってもらって良かったなって思う部分がすごくあって。もちろんまだ足りない部分はあるんですけど、なんかね、真面目なんですよ。めちゃくちゃ真面目なんです。
他にも僕らにない部分とか足りない部分を彼が持っていたりするので、本人は急な加入で大変だったと思うんですけど、僕らにとってはありがたいし逆に見習うことがありすぎてすげぇなと思っています。すげぇ奴です、優斗は。
女装!? 女心!? “ジェンダーレスグループ”CoLoN:とは?
──では、自己紹介が終わったところで、続いてはCoLoN:というグループがどんなグループかというのを紹介していただきたいのですが。後藤:僕たちCoLoN:は、女性の気持ちを女言葉で歌うというコンセプトで活動させていただいている7人組のジェンダーレスアイドルグループになります。楽曲を聴いていただけたらわかると思うんですけれども、女性の気持ちや女性の物語を僕たちが代弁者としてみんなの前で披露して理解を深めていただいています。ダンスと歌は基本的にユニゾンというか、メンバー全体でグループとしての統一感を出せるようにシンクロ率を高めて活動させていただいています。
…で、合っていますか?(他メンバーを見渡す)
全員:(大きくうなづく)
余語:補足させていただくと、楽曲も実際に皆さんから恋バナを募集して作ったりもしていて、『Snatch Cat』とか『少女M』とか『THREE』とかはそうやってできた曲です。僕らが“女の子ってこういう感じでしょう”みたいな感じで曲を作っても、やっぱりちょっと違う部分があると思うので、実際にみんなから教えてもらったエピソードを元にしたりして。そうすると何だろう、初めて見たりとか僕らを知ったりとかした人とかも何か共感できるものがあるんじゃないかと思うんですよね。
例えば『禁情』のアルバムの中だけでもいろいろな女の子の物語があるんです。そのアルバムのキャッチコピーは「あなたはどれに共感できますか?」というものなんですけど、まさにそういう感じで、誰でもどれか1曲は刺さる曲があるみたいな感じになっています。
中西:地獄に堕ちろとかね(笑)。
余語:とかね(笑)。
後藤:口にしないだけで思うこともあるよね(笑)。
佐藤:うん。本当に絶対1曲は「分かる~」って思ってもらえる曲があると思う。
余語:歌詞を見て、「こんなことないでしょ!?」って思うようなことでも、意外とそれが聴いてみると良かったりするみたいで。
後藤:だよね。あと、“見て楽しい、聴いて楽しい”は僕らすごく意識しています。聴いて、歌詞カードを見て、「ああ、こういうことを歌ってるんだ」って思ってもらって、さらにパフォーマンスを見たらダンスとかもしっかりして視覚的にも楽しいし、家に帰って聴いてもまた楽しいよっていう感じを意識してます。
藤縄:あとは曲だけじゃなくて衣装もこだわっています。普通の男性アイドルとは違って、けっこう斬新な衣装があったりします。
余語:今回のチェックの衣装とかはけっこうお気に入りで。僕らがちょっとカッコいいのが欲しいなみたいなこと言って作っていただいたんですけど、他はけっこうメイド服とか奇抜な衣装が多いんです(笑)。
Leoga:半分以上はスカートだったりするよね。
佐藤:上だけ見るとカッコいいけど下はスカートとかね。ヒラヒラが付いていたりとか、そういう女性らしさも取り入れてます。
余語:だからシンプルに、世の中でストッキングをこんなに素早く履けるメンズのアイドルグループは俺らしかいないと思います。
全員:間違いない(笑)。
佐藤:ヒールも履きこなすしね。
後藤:なんなら網タイツも履いていました!
余語:一人暮らしの男性の家で3足ぐらいストッキング干しているのは僕らぐらいじゃないかと。「彼女できたの?」って親に見られたら言われちゃう感じなんですけど、「全部俺の」っていうね(笑)。
後藤:そろそろメンバー全員でブラジャー買う予定です。
藤縄:そうなの?
余語:そっすね。
佐藤:そっすねじゃないよ! そのまま記事になるから(笑)。
余語:今のとこ、その予定はないです(笑)。
──この“ジェンダーレスグループ”っていうのはどういう感じなんですか? 気持ちがジェンダーレス?
余語:そこ、わかりづらいですよね~。僕らをパッと見てジェンダーレスグループってどういうことなんだろうというのが。たぶん、普通はちょっと中性的な男性とかをジェンダーレスと言うと思うんですけど、僕ら見ての通り、ゴリゴリの男性なんで(笑)。
Leoga:確かに(笑)。
余語:人によっては全然、力仕事とかもできちゃう体格だったりもして。なので、曲として女性の気持ちを男性が女言葉で歌うというところでのジェンダーレス。別に…なんだろう女装とかもしているけどオカマさんとかではなく、コンセプトとしてのジェンダーレスなんですよね。
後藤:あとこれは創造主の方にちょっと聞いた話なんですけど、CoLoN:ができた由来とかCoLoN:が今後目指すものとか、常に追求しているものとかってことで言うと、“一番女性の味方でいる者たち”、“女性の代弁者である者たち”だってことなんですよ。
だから女性が男性に言えないこととか男性に思っていることを僕たちが代弁して伝えられるような。そういう女性の味方であるために活動する、一番女性の気持ちがわかる男性ボーカルユニットがCoLoN:なのかなって。
──いわゆる“心は女性”という感じではなく、女性の味方である男性として女性の言葉で女心を歌っているということですね。それって例えば失恋したとか傷つけられたとかいう歌の場合、男性って傷つけた側じゃないですか。それは歌っていてけっこう複雑な気持ちになったりするんですか?
佐藤:あー、でも自分は気持ち的にけっこう女性側の立場に立ってパフォーマンスしていますね。
後藤:うん。そうだね。だから<地獄に堕ちろ>って歌ってる相手も男です。架空の男を思い浮かべてそう思っています。普段はもちろん男性メンタルなんですけど、パフォーマンスする時は憑依する、じゃないですけどその世界観の自分になっていますね。
佐藤:なんかイントロとか聴こえてくると、スッと入るよね。
後藤:そうそう、説明しづらいんですけどそんな感じです。だからやっぱ憑依なんじゃない? そのシナリオの女の子が憑依しているような感覚ですかね。
藤縄:たまに泣いちゃっているもんね、憑依しすぎて。
後藤:そうそう、たまにね(笑)。
──コロニー(CoLoN:のファンネーム)さん達はそういうCoLoN:のことをどういう感じで見ていらっしゃるんですか? 自分たちの仲間的な?
余語:それは人によりますね。
後藤:うん。人によるね。もちろん男性として、男性アイドルとして自分たちを見てくれてる人もいれば、CoLoN:の世界観が好きで来てくれる方もいたり、僕らのダンスとかパフォーマンスが好きでそこに価値を見いだして応援に来て下さる方とかもいらっしゃいますね。
佐藤:あと、何か憧れみたいな感じ。女性から見ても、…綺麗な? 美しいみたいな? 自分で言うのアレですけど私たち美しいので(笑)、それにけっこう憧れという感じで来てくれる子もいます。
余語:僕らは男の子だし、応援してくれる子は女の子なので、やっぱり僕らも実際はちょっとカッコイイところを見てほしいという気持ちもあるんですよ。でも応援してくれるみんなは僕らにカッコイイよとか言ってくれるんですよね。それは僕らにはない女の子ならではの包容力とか優しさだなって。
でも僕らは女性の気持ちを代弁できる存在にならなきゃいけないのに、そういう部分ではまだまだだなと思いますし、逆に応援してくれる女の子達を見て勉強になるなって日々感じてます。
後藤:長い子で5年とか応援し続けてくれてる子もいますしね。あったかく見守ってもらっているなって思います。
余語:うん。あとはどこのグループさんにもいらっしゃるとは思うんですけど、普段からそんなに現場には来ないけど、大きなライブとか周年とかには来てくれてずっと見守り続けてくれている方もいて。前に見た時とだいぶ変わったねとか、すごいカッコよくなったねとか言ってくれたりして嬉しいですね。
佐藤:デビューライブから観てくれている子とかも、なかなか現場には来られなくてもたまにメッセージくれたりとかね。
藤縄:日本だけじゃなくて、ジャカルタの人からもメッセージが来たりします。“Marry me!!(結婚して!)”って来たりとか(笑)。
ジャカルタに行ったのけっこう前なんですけど、今もメッセージくれたりするので、そういうのを見るとずっとすごく支えられているなーって思います。
後藤:本当にそういう日本のアイドルが好きな方ってトライリンガルの方とかもいらっしゃるので、日本語で書いていてもリアクションしてくれたりしてありがたいなって思います。だから本当にまた行きたいんですよね~。
Leoga:僕はたまに楽曲編集とかで関わらせて頂くことがあるんですけど、自分が女心を詞に書いたりした時にファンの方が「その曲を好きだよ」とか言ってくれることがあって。それは嬉しいですし、制作意欲とかに結びつきますね。