ドラマ「風間公親-教場0-」主題歌の意味とは?
2023年5月1日に配信リリースされたUruの5thデジタルシングル『心得』は、テレビドラマ『風間公親-教場0-』のエンディングテーマとしてUruが作詞・作曲を手がけて書き下ろした楽曲です。
『風間公親-教場0-』では警察学校の名物教官・風間公親が新人刑事の指導に当たっていた時代のエピソードが描かれ、彼がなぜ冷酷無比な人間になったのかが明かされます。
「教場」作品のファンだというUruはスペシャルドラマと今作の脚本を通して、「自分なりの心得と志を持って歩き続けていれば必ず道はつながっていく」というメッセージを感じたそうです。
その想いが反映された『心得』の優しく力強いメロディと透明感ある歌声が物語のクライマックスにぴったりで、主演の木村拓哉も曲を聴いて目頭が熱くなったと語っています。
タイトルになっている「心得」とは常に心がけてはいなくてはならない心構えのことです。
この曲で綴られているのは、警察や刑事としての心得を教える立場である風間から若者たちへの言葉であり、同時に風間自身が胸に刻んでいる想いでもあります。
どんな心得が記されているのか、歌詞の意味を考察していきましょう。
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時に空のように
時に海のように
深く深く 弛みない志を
胸に掲げながら
それでもまだ迷い
一筋流したその涙もまた
≪心得 歌詞より抜粋≫
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冒頭に登場する「空」と「海」に共通するのは、青さと広大さです。
青といえば警察の制服の色を連想させますよね。
それで警察官として空や海のような広い心と清廉な正義を持つことを「深く弛みない志」として胸に抱くように語りかけていると解釈できます。
しかし人はどんなに決心していても迷い、様々な困難にぶつかって涙を流すこともあるものです。
それでもその迷いや涙さえ志を強めるものとなると諭し導く風間の姿が目に浮かびます。
全ての経験が今日を生きる希望になる
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今日を生きる希望
あなたが信じてきたもの 忘れないで
失うものあれば必ず見つけられる光もある
蕾に刺す雨のように
射す陽のように
その息吹を感じて
≪心得 歌詞より抜粋≫
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「あなたが信じてきたもの」はこれまで積み重ねてきた経験のことでしょう。
警察学校の生徒として、また新人刑事として厳しい指導に耐えながら学び得てきたものを忘れないでいるなら、それが自分や他の人の「今日を生きる希望」になるはずです。
「蕾に刺す雨」は過酷な様子を連想させますが、その雨も蕾にとっては成長するために欠かせないものと言えます。
指導を受ける若者たちにとって風間の鋭い言葉や冷酷な指導方法は苦しい経験ですが、歯を食いしばって乗り越えた時に警察官としても人としても大切な心得を学んだことを表現していると考えられます。
何かを失うことになるとしても、そうした犠牲の先で「必ず見つけられる光」によって人は成長するのです。
そしてそれはきっと風間にとっても同じで、つらい出来事を経験したことによって生まれた未来を担う若者たちを決して同じ目に遭わせたくないという想いが教場での厳しい指導に繋がっているのではないでしょうか。
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我が身をつねって人の痛さを知れ
瞼を焼いた後悔も
全てこの道 歩いていく術として
その身に纏う襞となる
≪心得 歌詞より抜粋≫
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人の痛みに同情することはできても、自分自身が身を持って経験しなければ本当の意味でその痛みや苦しみを理解することはできません。
それは裏を返せば、自分も痛みを経験していればより相手の心に寄り添って必要な助けを与えられる人になれるということでもあります。
「我が身をつねって人の痛さを知れ」というフレーズは、人の心を知るために痛みを伴う状況からも逃げずに立ち向かうよう励ましてくれているように感じられます。
瞼を焼くほどの熱い涙を流すような出来事に直面することがあっても、全ての後悔が「その身に纏う襞」となって未来の自分を導いてくれるはずです。
どんな時もあなたの中にある光を信じて
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時に過ちに心が痛もうとも
その悔いに学びながら
恐れずまた行け
≪心得 歌詞より抜粋≫
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人は誰でも過ちを犯し、自分や他の人を深く傷つけることもあるでしょう。
それにより心が痛んで行動できなくなることがあるかもしれませんが、そこで立ち止まってしまっては意味がありません。
そこから教訓を学んで恐れずに自分の道を進み続ければいいのです。
失敗し後悔することを恐れる必要はないという温かいメッセージが読み取れますね。
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今日を生きる希望
あなたの中にある光離さないで
描き続けるなら その場所へと
必ず道は繋がっていく
蕾に刺す雨のように
射す陽のように
その歩みを信じて
≪心得 歌詞より抜粋≫
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「あなたの中にある光」が心得のことであり、多くの経験と学びから築いてきた己の信念のことと考察できます。
理想の自分を思い描き努力し続けていくなら、きっとそれは現実になるでしょう。
「必ず道は繋がっていく」という確信のこもった言葉に、信頼や激励の気持ちが込められているように思えます。
自分の歩みを信じられるよう助け、厳しくも優しく背中を押す風間の力強い想いが伝わってくるような歌詞に心を打たれます。
想いが伝わる感動の応援歌!
Uruの『心得』の歌詞からは、風間公親の心に秘めた温かな愛と確固たる信念が感じられました。夢に向かって進む道は決して楽なものではなく失敗や後悔がつきものですが、全ての経験を糧にして進み続けるよう励まされることでしょう。
きっとどの道を志している人にとっても心に刻んでおきたい大切な応援歌になりますよ。