ミセス大森元貴プロデュースのバラード曲が話題に
2024年12月3日に配信リリースされたNiziUの『AlwayS』は、2025年2月5日の1stミニアルバム『AWAKE』の収録曲。また、ドリームワークス・アニメーションによる映画『野生の島のロズ』のスペシャルソングにも起用されています。
この楽曲は、Mrs. GREEN APPLEの大森元貴が作詞・作曲・プロデュースを務めたことでも大きな話題を呼んだ珠玉のバラードです。
Kアリーナ横浜にて開催されたライブイベント「The Performance」で共演を果たしたことをきっかけに誕生したもので、「NiziUがNiziUを大切にするための、NiziUのためだけの曲」として制作したそうです。
タイトルは「いつもそばに居る」という意味があります。
初めて楽曲を聴いたNiziUのメンバーも感動で泣いたと語るほど、NiziUと彼女たちを応援し続けてきたWithUの心に寄り添った楽曲となっています。
どのような内容なのか、歌詞の意味を考察していきましょう。
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「私の思い出」
数えると
懐かしいあの場所から
どれだけ遠くへ来てしまったんだろう
寂しくなる今日の夜
「私の宝物」
数えると
必ずあなたが居る
ただ、どれだけ
私は救われてきたんだろう
寂しくない今日の夜
≪AlwayS 歌詞より抜粋≫
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過去に経験した「私の思い出」を振り返ると、気づけばそれから長い月日を懸命に過ごしてきたことに思い至ります。
現在も嬉しいことや楽しいことはありますが、気持ちが落ち込んだり失敗したりしたときには過去の方が輝いて見える瞬間もあるでしょう。
そのせいで、ある夜にはふと「寂しくなる」のを感じます。
しかし後半の歌詞を見ると、振り返った日々の中に必ず「あなた」という大切な存在がいたことを思い出します。
過去の苦労や困難を乗り越えてこられたのは、支えと救いを与えてくれた「あなた」がいたから。
そのかけがえのない繋がりを「私の宝物」と表現しています。
これはNiziUにとってのメンバーやファンを指すと同時に、ファンにとってのNiziUを指してもいるのでしょう。
どんなときにもそばにいてくれる「あなた」の存在があるから、たとえ独りきりの夜でも「寂しくない」と言えるのです。
人との繋がりはリボンの結び目のよう

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奇跡のような必然
偶然の生命
虹の橋の途中で膝もついた
私が今言えるのはこれだけ。
「ひとりじゃない」ってこと
抱きしめたい
悲しさも全部
美しく飛び回る妖精のように
私たち、夜空を描く
手を握るギュッと
いつものように
≪AlwayS 歌詞より抜粋≫
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人生の中には、人と人との繋がりのように「奇跡」にも思える素晴らしい出来事があふれています。
それでもたとえ偶然の1コマだとしても「奇跡のような必然」と考えると、出会うべくして出会ったこの関係をもっと大切にしたいと思えるのではないでしょうか。
「虹の橋の途中」とは、NiziUとしてデビューするまでのNizi Projectの道のりを表しているのでしょう。
時には悔しい経験をして「膝もついた」彼女たちが辿り着いた結論は「「ひとりじゃない」ってこと」だと歌っています。
試練や絶望を逃れることはできなくても支えてくれる人がいれば乗り越えていけると、自らの経験から確信していることが伝わってきます。
だから「悲しさも全部」受け止めて「抱きしめたい」と思っているのでしょう。
そして真っ暗な夜のように不安に満ちた日常でも、「美しく飛び回る妖精のように」全てを力に変えて輝き続けようとしています。
「手を握るギュッと いつものように」という言葉からも、常に身近に仲間やファンの存在を感じることが原動力になっていると読み取れます。
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「私の思い出」
色付いて
乾いた水彩画に
グリッターを乗せて
音楽に昇華してゆく
ただそれだけ
感慨も矛盾も
歩んだ道のりも
ピッタリ嵌まるのを
運命と呼ぶのでしょう
≪AlwayS 歌詞より抜粋≫
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「私の思い出」には喜びや悲しみ、「感慨」や「矛盾」といった様々な感情や思考が含まれているでしょう。
時間が経てば良くも悪くもやがて風化していくものですが、彼女たちはそれらを大切にしているので、アーティストとしてそこに今の想いや美しいメロディという「グリッターを乗せて音楽に昇華」していきます。
一人ひとりが「歩んだ道のり」がどれほど険しくて複雑でも、奇跡のようなタイミングで出会い、NiziUというひとつのグループとして「ピッタリ嵌まる」様子を見れば、まさに「運命」だとしか思えません。
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リボンの結び目を
繋がりに喩えて
虹の橋の入り口で
時間が動いた
私が今言えるのはこれだけ。
「出会いにありがとう」
≪AlwayS 歌詞より抜粋≫
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「リボンの結び目」は人との「繋がり」のようです。
ふとした瞬間に解けてしまうことがあってもまた結び直せるだけでなく、結び目が固くなればなるほど解けにくくなっていきます。
また、WithUのロゴマークはキューブにリボンがかかったデザインとなっているため、ファンとの繋がりも象徴していると解釈できます。
それぞれが期待や不安を胸に「虹の橋の入り口」に立ちオーディションに挑戦したときに、NiziUの時間は動き始めました。
「出会いにありがとう」というシンプルなフレーズに、メンバーとファンへの感謝が込められています。
いつもあなたと進んでいく

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手を取れば
悲しさも全部
吹き飛ばせる
方角指すコンパスのように
私たち、怖くは無い
信じた先には
何が待ってる?
≪AlwayS 歌詞より抜粋≫
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何にも代えがたい絆を手にした今、互いの存在を感じるだけで「悲しさも全部吹き飛ばせる」とさえ感じます。
「方角指すコンパスのように」、これからも自分の行くべき道を指し示してくれるでしょう。
未来のことは誰にも分かりませんが、「私たち、怖くは無い」と力強く宣言しています。
「信じた先には何が待ってる?」と、期待と希望を胸に前へ進もうとする想いが読み取れます。
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やり過ごせない暗闇も
誰かと居れば笑えたり
何気ない日々も
日々も愛してる
誤魔化せない虚しさも
夜空の絵が滲んだって
一歩また一歩
超えてゆけばいい
抱きしめたい
悲しさも喜びも全部
あなたと観たい
この先もずっと
≪AlwayS 歌詞より抜粋≫
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「やり過ごせない暗闇」に打ちのめされそうになったり、「誤魔化せない虚しさ」に涙が止まらなくなったりすることもあるかもしれません。
しかし、誰かと過ごすだけで心が晴れて笑えている自分に気づく日もあります。
大切なのは、困難な日も「何気ない日々も」前向きに受け止めて愛していくことです。
いつもそばには同じ景色を見てきた「あなた」がいるから、諦めずに小さくても「一歩また一歩超えてゆけばいい」のです。
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濁った水だって ほら
曇った空だって ほら
霞んだ道だって ほら
きっと澄み渡る
傷は癒える いつかはさ
確かに歩いてきた
見落とした空にはさ
いつも虹がある
「私の思い出」
数えると
ずっとあなたがいる
≪AlwayS 歌詞より抜粋≫
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「濁った水」「曇った空」「霞んだ道」は、どれも見る人を不安な気持ちにさせるでしょう。
しかしいつかは「きっと澄み渡る」ことも、「傷は癒える」ことも知っています。
そうやって様々な状況を乗り越えてきたからです。
雨が降るとき、本当は見落としているだけでどこかの空にはきっと「虹」が出ています。
つらい過去の中にも大切な「あなた」がずっといてくれたように、どんなに苦しい現実にも必ず希望はあります。
だから前を向き、繋がりを大切にしながら進んでいこうとする確かな決意が伝わってきますね。
成長を続けるNiziUから目が離せない!
NiziUの『AlwayS』は、デビュー前からこれまで駆け抜けてきた彼女たちの歩みと想いが詰まった楽曲です。経験を積んだメンバーたちの美しいユニゾンには心が洗われるようで、毎日を懸命に生きる全ての人の心に沁みるでしょう。
歌詞のメッセージが反映されたMVからも力をもらってくださいね。