窓際まどぎわでは老夫婦ろうふうふが
ふくらみだした蕾つぼみをながめてる
薄日うすびの射さす枯木かれこ立だちが
桜並木さくらなみきであるのを誰だれもが忘わすれていても
何なにも云いわず やがて花はなは咲さき誇ほこり
かなわぬ想おもいを散ちらし 季節きせつはゆく
二度にどと来こない人ひとのことを
ずっと待まってる気きがするティールーム
水路すいろに散ちる桜さくらを見みに
さびれたこのホテルまで
真夏まなつの影かげ 深緑ふかみどりに
ペンキの剥はげたボートを浸ひたし
秋あきの夕日ゆうひ細ほそく長ながく
カラスの群むれはぼんやり
スモッグの中なかに溶とける
どこから来きて どこへ行いくの
あんなに強つよく愛あいした気持きもちも憎にくんだことも
今いまは昔むかし
四月しがつごとに同おなじ席せきは
うす紅べにの砂時計すなどけいの底そこになる
空そらから降ふる時ときが見みえる
さびれたこのホテルから
窓際madogiwaではdeha老夫婦roufuufuがga
ふくらみだしたfukuramidashita蕾tsubomiをながめてるwonagameteru
薄日usubiのno射saすsu枯木kareko立dachiがga
桜並木sakuranamikiであるのをdearunowo誰dareもがmoga忘wasuれていてもreteitemo
何naniもmo云iわずwazu やがてyagate花hanaはha咲saきki誇hokoりri
かなわぬkanawanu想omoいをiwo散chiらしrashi 季節kisetsuはゆくhayuku
二度nidoとto来koないnai人hitoのことをnokotowo
ずっとzutto待maってるtteru気kiがするgasuruティtiールruームmu
水路suiroにni散chiるru桜sakuraをwo見miにni
さびれたこのsabiretakonoホテルhoteruまでmade
真夏manatsuのno影kage 深緑fukamidoriにni
ペンキpenkiのno剥haげたgetaボboートtoをwo浸hitaしshi
秋akiのno夕日yuuhi細hosoくku長nagaくku
カラスkarasuのno群muれはぼんやりrehabonyari
スモッグsumogguのno中nakaにni溶toけるkeru
どこからdokokara来kiてte どこへdokohe行iくのkuno
あんなにannani強tsuyoくku愛aiしたshita気持kimochiもmo憎nikuんだこともndakotomo
今imaはha昔mukashi
四月shigatsuごとにgotoni同onaじji席sekiはha
うすusu紅beniのno砂時計sunadokeiのno底sokoになるninaru
空soraからkara降fuるru時tokiがga見miえるeru
さびれたこのsabiretakonoホテルhoteruからkara