お山やま荒あれたか 風かぜが舞まう
笠かさをななめの 旅たびがらす
新田にった 前橋まえばし また桐生きりゅう
片手かたておがみで 降おりてきた
赤城あかぎ恋こいしい 赤あかい橋はし
「お前めエとはじめて逢あったのは
足利あしかがの花火はなびの夜よるだった。きれいだったぜ…
あのままでよかったんだ、なのにヨー
また赤城神社あかぎじんじゃのお祭まつりでヨー」
利根とねを渡わたって 烏からす川がわ
濡ぬれたわらじの 紐ひもが泣なく
可愛かわいいあいつの あの声こえは
遠とおいお江戸えどの 片隅かたすみが
ふたり一ひとつの 命いのちどこ
「殺ころしてくんな、かんべんしてくんな。
バカな野郎やろうがなまじっか 夢ゆめを見みたんだ。
罰ばちあたりの俺おいらァ せめてあの花火はなびのように
散ちりてェなー」
やけに吹ふくなよ 灯ひが消きえる
俺おいら野のざらし 雨あまざらし
あばよあばよが 戻もどされて
本庄ほんじょう 高崎たかさき 男おとこ沙汰さた
赤城あかぎおろしが 明日あすを知しる
おo山yama荒aれたかretaka 風kazeがga舞maうu
笠kasaをななめのwonanameno 旅tabiがらすgarasu
新田nitta 前橋maebashi またmata桐生kiryuu
片手katateおがみでogamide 降oりてきたritekita
赤城akagi恋koiしいshii 赤akaいi橋hashi
「おo前meエeとはじめてtohajimete逢aったのはttanoha
足利ashikagaのno花火hanabiのno夜yoruだったdatta。きれいだったぜkireidattaze…
あのままでよかったんだanomamadeyokattanda、なのにnanoniヨyoー
またmata赤城神社akagijinjaのおnoo祭matsuriでdeヨyoー」
利根toneをwo渡wataってtte 烏karasu川gawa
濡nuれたわらじのretawarajino 紐himoがga泣naくku
可愛kawaiいあいつのiaitsuno あのano声koeはha
遠tooいおio江戸edoのno 片隅katasumiがga
ふたりfutari一hitoつのtsuno 命inochiどこdoko
「殺koroしてくんなshitekunna、かんべんしてくんなkanbenshitekunna。
バカbakaなna野郎yarouがなまじっかganamajikka 夢yumeをwo見miたんだtanda。
罰bachiあたりのatarino俺oiらraァa せめてあのsemeteano花火hanabiのようにnoyouni
散chiりてriteェeなnaー」
やけにyakeni吹fuくなよkunayo 灯hiがga消kiえるeru
俺oiらra野noざらしzarashi 雨amaざらしzarashi
あばよあばよがabayoabayoga 戻modoされてsarete
本庄honjou 高崎takasaki 男otoko沙汰sata
赤城akagiおろしがoroshiga 明日asuをwo知shiるru