「あの頃ころ」と呼よべるときがやって来きていたこと
気付きづかず忘わすれあぐねた 砌みぎり、きみの訪おとずれ
闇雲やみくも 書かいては消けして貴方あなたへの便たより
「元気げんきにしていますか?」それだけがただ、やっと
見飽みあきた日々ひびのなかで想おもう過去かこは何故なぜ
あんなに鮮あざやかでいて戻もどりたくなるのでしょう
懐なつかしいね そうだね
あの日ひ重かさねたページがなびき
恥はずかしいね どうして?
答こたえられないふたりに巡めぐる春はる
互たがいのボタン外はずせば
自由じゆうと不自由ふじゆうが掛かけ違ちがい
過あやまちだと埋うずめては
手紙てがみのような言葉ことばばかりで
揺ゆれる窓まどに映うつった
あの頃ころのあなたと同おない年どし
逆さかさまだったらどうしたかな、なんて
もう会あえないくせに
忘わすれたくて どうして?
残のこり少すくないページを辿たどり
さみしいけど そうだね
切きるに切きれない大人おとなは苦笑にがわらい
一番いちばんなりたくないものにひとはどうして
最短さいたん距離きょりでなってしまえるのだろう
赤茶あかちゃけた髪かみを厚あつい胸むねにくぐらせて
隣となりに寝息ねいき起おきませんように
きみはどうしたい?
彼かれは同おない年どし
そうかお幸しあわせに
違ちがう切きらないで
なんかあの頃ころみたい、なんてね
笑わらえるよね
あの日ひ貴方あなたにぶつけた総すべて
許ゆるさないで どうして?
どうか乗のり越こえてしまわないで
懐なつかしいね 嗚呼ああ
あの日ひ重かさねたページがなびき
恥はずかしいね どうして?
残のこされたのは最後さいごあとがき
「思おもい出でになってしまう前まえに」
「なにひとつ欠かけはしないように」
いついつまでも思おもっています
またいつか迷まよっても
迷まよっても?
回まわる春はる
「あのano頃koro」とto呼yoべるときがやってberutokigayatte来kiていたことteitakoto
気付kiduかずkazu忘wasuれあぐねたreaguneta 砌migiri、きみのkimino訪otozuれre
闇雲yamikumo 書kaいてはiteha消keしてshite貴方anataへのheno便tayoりri
「元気genkiにしていますかnishiteimasuka?」それだけがただsoredakegatada、やっとyatto
見飽miaきたkita日々hibiのなかでnonakade想omoうu過去kakoはha何故naze
あんなにannani鮮azaやかでいてyakadeite戻modoりたくなるのでしょうritakunarunodesyou
懐natsuかしいねkashiine そうだねsoudane
あのano日hi重kasaねたnetaペpeージjiがなびきganabiki
恥haずかしいねzukashiine どうしてdoushite?
答kotaえられないふたりにerarenaifutarini巡meguるru春haru
互tagaいのinoボタンbotan外hazuせばseba
自由jiyuuとto不自由fujiyuuがga掛kaけke違chigaいi
過ayamaちだとchidato埋uzuめてはmeteha
手紙tegamiのようなnoyouna言葉kotobaばかりでbakaride
揺yuれるreru窓madoにni映utsuったtta
あのano頃koroのあなたとnoanatato同onaいi年doshi
逆sakaさまだったらどうしたかなsamadattaradoushitakana、なんてnante
もうmou会aえないくせにenaikuseni
忘wasuれたくてretakute どうしてdoushite?
残nokoりri少sukuないnaiペpeージjiをwo辿tadoりri
さみしいけどsamishiikedo そうだねsoudane
切kiるにruni切kiれないrenai大人otonaはha苦笑nigawaraいi
一番ichibanなりたくないものにひとはどうしてnaritakunaimononihitohadoushite
最短saitan距離kyoriでなってしまえるのだろうdenatteshimaerunodarou
赤茶akachaけたketa髪kamiをwo厚atsuいi胸muneにくぐらせてnikugurasete
隣tonariにni寝息neiki起oきませんようにkimasenyouni
きみはどうしたいkimihadoushitai?
彼kareはha同onaいi年doshi
そうかおsoukao幸shiawaせにseni
違chigaうu切kiらないでranaide
なんかあのnankaano頃koroみたいmitai、なんてねnantene
笑waraえるよねeruyone
あのano日hi貴方anataにぶつけたnibutsuketa総subeてte
許yuruさないでsanaide どうしてdoushite?
どうかdouka乗noりri越koえてしまわないでeteshimawanaide
懐natsuかしいねkashiine 嗚呼aa
あのano日hi重kasaねたnetaペpeージjiがなびきganabiki
恥haずかしいねzukashiine どうしてdoushite?
残nokoされたのはsaretanoha最後saigoあとがきatogaki
「思omoいi出deになってしまうninatteshimau前maeにni」
「なにひとつnanihitotsu欠kaけはしないようにkehashinaiyouni」
いついつまでもitsuitsumademo思omoっていますtteimasu
またいつかmataitsuka迷mayoってもttemo
迷mayoってもttemo?
回mawaるru春haru