よみ:らくごかよう うまやかじ
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稼かせぎ女房にょうぼうにぐうたら亭主ていしゅ
髪結かみゆい女おんなに酒飲さけのみ男おとこ
苦労くろうするのは百ひゃくも承知しょうち
二人ふたりにゃ二人ふたりの型かたがある
「仲人なかうどしていただいた旦那だんなに言いうのもなんですけど、今日きょうという今日きょうは
愛想あいそも小しょう想そうも尽つき果はてましたから別わかれさせて頂いただきたいと思おもってきたんです。
だってあの人ひとったら、、、あんまり憎にくみったらしいもんだから
そう言いってやったんです。『お前まえさん誰だれのおかげでそうやって昼間ひるまっから
うちで遊あそんでられるんだい!』ってそしたら向むこうが
『何なにを言いってやんでいこのおかめ!』ってんでしょ?おかめ。
旦那だんな、世よの中なかには言いっちゃいけないことってあるんです。
おかめはダメ、だってあたしちょっと似にてるでしょ?頷うなずかなくて結構けっこうです。
あたしもう頭あたまに来きたもんですから『このひょっとこー!』って」
おかめひょっとこ 飛とんで火ひに入いる 飛とんで火ひに入いる夏なつの虫むし ア夏なつの虫むし~~
姉あねさん女房にょうぼうに甘あまえた亭主ていしゅ
それでも一緒いっしょに生いきていきたい
お前まえ百ひゃくまでわしゃ九十九きゅうじゅうきゅうまで
共ともに白髪しらがの生はえるまで
本当ほんとうのことを言いうならば あんた百ひゃくならうちゃ百ひゃくと七なな
先さきに白髪しらがに染そまるとは 言いわぬが花はなの吉野川よしのがわ
馬鹿ばかにしとくれするならば 離はなしゃしないよあんたの手て
別わかれた方ほうがいいなんて その手ては桑名くわなの焼やき蛤はまぐり
「そりゃああたしがもう少すこし若わかけりゃあいいですよ。
でもあたしの方ほうが七ななつも年としが上うえなんです七ななつも。だから心配しんぱいなんです。
あたしがお婆ばあちゃんになって動うごけなくなった時ときにね、あの人ひと若わかい女おんなと
イチャイチャしてたらね、食くらいついてやろうとおもいますけれどね、
そん時ときゃ歯はが全部ぜんぶ抜ぬけちまって土手どてばっかりになってるから
もう食くらいつこうと思おもったって食くらいつけないんです!」
喧嘩けんかするのは仲なか良よい証あかし
割われ鍋なべ~綴とじ蓋ぶた~ 似合にあいの夫婦めおと
どうせ二人ふたりは五十歩百歩ごじっぽひゃっぽ
怪我けが無なく暮くらせりゃそれでいい
「くだらないことをべらべら喋しゃべるんじゃあないよ。
あいつの本音ほんねを教おしえて欲ほしいったって、
8年ねん一緒いっしょにいるお前まえさんがわからないのに、あたしがわかるわけがないだろ。
ま、それでも本音ほんねを知しりたいならばお前まえさんには酷こくだけど
言いって聞きかせる事ことがある」
人ひとの心こころ根ね試ためすのは 好すきじゃないけど聞きいとくれ
昔むかし唐土もろこし孔子こうし様さま 留守るすに厩うまやが焼やけし時じ
家来けらいの無事ぶじを気遣きづかわば 恐おそれ入谷いりやの鬼子母神きしぼじん
所ところ変かわって麹町こうじまち さるお屋敷やしきの旦那だんな様さま
女房にょうぼうが瀬戸物せともの割わりし時とき 瀬戸物せともの無事ぶじかと尋たずねしは
嫌ぎらいじゃ有馬ありまの水天宮すいてんぐう
「お前まえさんの亭主ていしゅが瀬戸物せとものを大事だいじにしてるってんならちょうどいいや。
うちぃ帰かえってあいつの瀬戸物せともの一ひとつ、どっかにぶつけて壊こわしてごらん。
そん時じあいつがどうするか、瀬戸物せとものばかりを気きにするか、
それともお前まえさんの身体からだを気きにするか。
唐土とうどなのか麹町こうじまちなのか、あいつの地金じがねを試ためしてごらん
お前まえさんの指ゆびぃ一いっ本ぽんでも気遣きづかうようならば、
大たいしたもんだ(田たへしたもんだ)カエルのしょんべん」
「わかりましたじゃやってみます」
「おいおいおいおさきてめえ一体いってえ何なにしてやんだ、触さわるんじゃねえ
俺おれの瀬戸物せとものに。危あぶねえってんだ割われるってんだよ、割われる割われるほらほら
割われる割われる、、、ほ~~らみろ割わりやがった!
言いわねえこっちゃねえや本当ほんとうに。おい!おさき!大丈夫だいじょうぶか?
どうしたんでい?指ゆびでも怪我けがしたんじゃあねえのか?」
「やっぱりお前まえさん あたしの身体からだがそんなに大事だいじかい?」
「あたりめぇじゃねぇか 怪我けがでもされてみねぇな
明日あしたっから遊あそんでて酒さけが飲のめねえ」
髪結かみゆい女おんなに酒飲さけのみ男おとこ
苦労くろうするのは百ひゃくも承知しょうち
二人ふたりにゃ二人ふたりの型かたがある
「仲人なかうどしていただいた旦那だんなに言いうのもなんですけど、今日きょうという今日きょうは
愛想あいそも小しょう想そうも尽つき果はてましたから別わかれさせて頂いただきたいと思おもってきたんです。
だってあの人ひとったら、、、あんまり憎にくみったらしいもんだから
そう言いってやったんです。『お前まえさん誰だれのおかげでそうやって昼間ひるまっから
うちで遊あそんでられるんだい!』ってそしたら向むこうが
『何なにを言いってやんでいこのおかめ!』ってんでしょ?おかめ。
旦那だんな、世よの中なかには言いっちゃいけないことってあるんです。
おかめはダメ、だってあたしちょっと似にてるでしょ?頷うなずかなくて結構けっこうです。
あたしもう頭あたまに来きたもんですから『このひょっとこー!』って」
おかめひょっとこ 飛とんで火ひに入いる 飛とんで火ひに入いる夏なつの虫むし ア夏なつの虫むし~~
姉あねさん女房にょうぼうに甘あまえた亭主ていしゅ
それでも一緒いっしょに生いきていきたい
お前まえ百ひゃくまでわしゃ九十九きゅうじゅうきゅうまで
共ともに白髪しらがの生はえるまで
本当ほんとうのことを言いうならば あんた百ひゃくならうちゃ百ひゃくと七なな
先さきに白髪しらがに染そまるとは 言いわぬが花はなの吉野川よしのがわ
馬鹿ばかにしとくれするならば 離はなしゃしないよあんたの手て
別わかれた方ほうがいいなんて その手ては桑名くわなの焼やき蛤はまぐり
「そりゃああたしがもう少すこし若わかけりゃあいいですよ。
でもあたしの方ほうが七ななつも年としが上うえなんです七ななつも。だから心配しんぱいなんです。
あたしがお婆ばあちゃんになって動うごけなくなった時ときにね、あの人ひと若わかい女おんなと
イチャイチャしてたらね、食くらいついてやろうとおもいますけれどね、
そん時ときゃ歯はが全部ぜんぶ抜ぬけちまって土手どてばっかりになってるから
もう食くらいつこうと思おもったって食くらいつけないんです!」
喧嘩けんかするのは仲なか良よい証あかし
割われ鍋なべ~綴とじ蓋ぶた~ 似合にあいの夫婦めおと
どうせ二人ふたりは五十歩百歩ごじっぽひゃっぽ
怪我けが無なく暮くらせりゃそれでいい
「くだらないことをべらべら喋しゃべるんじゃあないよ。
あいつの本音ほんねを教おしえて欲ほしいったって、
8年ねん一緒いっしょにいるお前まえさんがわからないのに、あたしがわかるわけがないだろ。
ま、それでも本音ほんねを知しりたいならばお前まえさんには酷こくだけど
言いって聞きかせる事ことがある」
人ひとの心こころ根ね試ためすのは 好すきじゃないけど聞きいとくれ
昔むかし唐土もろこし孔子こうし様さま 留守るすに厩うまやが焼やけし時じ
家来けらいの無事ぶじを気遣きづかわば 恐おそれ入谷いりやの鬼子母神きしぼじん
所ところ変かわって麹町こうじまち さるお屋敷やしきの旦那だんな様さま
女房にょうぼうが瀬戸物せともの割わりし時とき 瀬戸物せともの無事ぶじかと尋たずねしは
嫌ぎらいじゃ有馬ありまの水天宮すいてんぐう
「お前まえさんの亭主ていしゅが瀬戸物せとものを大事だいじにしてるってんならちょうどいいや。
うちぃ帰かえってあいつの瀬戸物せともの一ひとつ、どっかにぶつけて壊こわしてごらん。
そん時じあいつがどうするか、瀬戸物せとものばかりを気きにするか、
それともお前まえさんの身体からだを気きにするか。
唐土とうどなのか麹町こうじまちなのか、あいつの地金じがねを試ためしてごらん
お前まえさんの指ゆびぃ一いっ本ぽんでも気遣きづかうようならば、
大たいしたもんだ(田たへしたもんだ)カエルのしょんべん」
「わかりましたじゃやってみます」
「おいおいおいおさきてめえ一体いってえ何なにしてやんだ、触さわるんじゃねえ
俺おれの瀬戸物せとものに。危あぶねえってんだ割われるってんだよ、割われる割われるほらほら
割われる割われる、、、ほ~~らみろ割わりやがった!
言いわねえこっちゃねえや本当ほんとうに。おい!おさき!大丈夫だいじょうぶか?
どうしたんでい?指ゆびでも怪我けがしたんじゃあねえのか?」
「やっぱりお前まえさん あたしの身体からだがそんなに大事だいじかい?」
「あたりめぇじゃねぇか 怪我けがでもされてみねぇな
明日あしたっから遊あそんでて酒さけが飲のめねえ」