影かげか柳やなぎか 勘太郎かんたろうさんか
伊那いなは七谷ななたに 糸いとひく煙けむり
棄すてて別わかれた 故郷こきょうの月つきに
しのぶ今宵こよいの ほととぎす
形なりはやくざに やつれていても
月つきよ見みてくれ 心こころの錦にしき
生うまれ変かわって 天竜てんりゅうの水みずに
うつす男おとこの 晴はれ姿すがた
菊きくは栄さかえる 葵あおいは枯かれる
桑くわを摘つむ頃ころ 逢あおうじゃないか
霧きりに消きえゆく 一本刀いっぽんがたな
泣ないて見送みおくる 紅べにつつじ
影kageかka柳yanagiかka 勘太郎kantarouさんかsanka
伊那inaはha七谷nanatani 糸itoひくhiku煙kemuりri
棄suててtete別wakaれたreta 故郷kokyouのno月tsukiにni
しのぶshinobu今宵koyoiのno ほととぎすhototogisu
形nariはやくざにhayakuzani やつれていてもyatsureteitemo
月tsukiよyo見miてくれtekure 心kokoroのno錦nishiki
生umaれre変kawaってtte 天竜tenryuuのno水mizuにni
うつすutsusu男otokoのno 晴haれre姿sugata
菊kikuはha栄sakaえるeru 葵aoiはha枯kaれるreru
桑kuwaをwo摘tsuむmu頃koro 逢aおうじゃないかoujanaika
霧kiriにni消kiえゆくeyuku 一本刀ippongatana
泣naいてite見送miokuるru 紅beniつつじtsutsuji