「赤あかい薔薇ばらを一ひと束たば僕ぼくにくれ」
今宵こよいは令嬢れいじょうのバースデー
「すみませんお客様きゃくさま当店とうてんは
醜みにくい方かたには売うれないのです」
そこで意識いしき遠とおのいて
我われに返かえる時ときにはもう
空そらは曇天どんてんだ曇天どんてんだ曇天どんてんだ
ただ見紛みまごう間まも無なく
舞まう血ちと花はながヒラヒラと
詰つめ込こむその恋心こいごころ純情じゅんじょう
気きが動転どうてんだ動転どうてんだ動転どうてんだ
もう戻もどる事ことの無ない
遠とおく旅立たびだつ者もの達たちに神かみの賛美さんびを
赤あかい服ふくをまといて何処どこへ行ゆく
街頭がいとう 路地裏ろじうら 夜よるの街まち
愛あいと欲よくと理想りそうの成なれの果はて
か細ぼそい息いきも絶たえ絶だえに
ついた嘘うそは見抜みぬけても
床ゆかに散ちるは薔薇ばらの花はな
君きみは麗人れいじんだ麗人れいじんだ麗人れいじんだ
紅べに薔薇ばらより気高けだかく
舞まうその姿すがたはキラキラと
見初みそめる我わが恋心こいごころ純潔じゅんけつ
嗚呼ああ妄信もうしんに妄信もうしんに妄信もうしんに
溺おぼれたままで嘆なげく
交まじわる事ことの無ない愛あいに価値かちはあるのか
そして呆然ぼうぜんだ呆然ぼうぜんだ呆然ぼうぜんだ
眼前がんぜんの断末魔だんまつま
花はなに嵐あらしとは言いい得えて妙みょう
こんな結末けつまつ誰だれが望のぞんだ
ただ騒然そうぜんと騒然そうぜんと騒然そうぜんと
した惨劇さんげきの跡地あとち
見捨みすてられた骸むくろ達たちにせめても花束はなたばを
「赤あかい薔薇ばらを一ひと束たば僕ぼくにくれ」
「赤akaいi薔薇baraをwo一hito束taba僕bokuにくれnikure」
今宵koyoiはha令嬢reijouのnoバbaースデsudeー
「すみませんおsumimaseno客様kyakusama当店toutenはha
醜minikuいi方kataにはniha売uれないのですrenainodesu」
そこでsokode意識ishiki遠tooのいてnoite
我wareにni返kaeるru時tokiにはもうnihamou
空soraはha曇天dontenだda曇天dontenだda曇天dontenだda
ただtada見紛mimagoうu間maもmo無naくku
舞maうu血chiとto花hanaがgaヒラヒラhirahiraとto
詰tsuめme込koむそのmusono恋心koigokoro純情junjou
気kiがga動転doutenだda動転doutenだda動転doutenだda
もうmou戻modoるru事kotoのno無naいi
遠tooくku旅立tabidaつtsu者mono達tachiにni神kamiのno賛美sanbiをwo
赤akaいi服fukuをまといてwomatoite何処dokoへhe行yuくku
街頭gaitou 路地裏rojiura 夜yoruのno街machi
愛aiとto欲yokuとto理想risouのno成naれのreno果haてte
かka細bosoいi息ikiもmo絶taえe絶daえにeni
ついたtsuita嘘usoはha見抜minuけてもketemo
床yukaにni散chiるはruha薔薇baraのno花hana
君kimiはha麗人reijinだda麗人reijinだda麗人reijinだda
紅beni薔薇baraよりyori気高kedakaくku
舞maうそのusono姿sugataはhaキラキラkirakiraとto
見初misoめるmeru我waがga恋心koigokoro純潔junketsu
嗚呼aa妄信moushinにni妄信moushinにni妄信moushinにni
溺oboれたままでretamamade嘆nageくku
交majiわるwaru事kotoのno無naいi愛aiにni価値kachiはあるのかhaarunoka
そしてsoshite呆然bouzenだda呆然bouzenだda呆然bouzenだda
眼前ganzenのno断末魔danmatsuma
花hanaにni嵐arashiとはtoha言iいi得eてte妙myou
こんなkonna結末ketsumatsu誰dareがga望nozoんだnda
ただtada騒然souzenとto騒然souzenとto騒然souzenとto
したshita惨劇sangekiのno跡地atochi
見捨misuてられたterareta骸mukuro達tachiにせめてもnisemetemo花束hanatabaをwo
「赤akaいi薔薇baraをwo一hito束taba僕bokuにくれnikure」