この世界のあちこちに 歌詞 アンジェラ・アキ ふりがな付

この小ちいさな紙切かみきれには
色いろんな人ひとや色いろんな景色けしき 描えがき込こまれている
消きえる前まえに 忘わすれる前まえに
懐なつかしい思おもい出で 眩まぶしい思おもい出で
この世界せかいの朝焼あさやけに この世界せかいのさざ波なみに
この世界せかいの陽ひだまりに この世界せかいのあちこちに
あなたがいたこと 私わたしがいたこと
泥どろ化粧げしょうで渡わたった大潮おおしおの海うみ
荒波あらなみを駆かけてく白しろいうさぎ
黄昏たそがれを拝おがんだ欄干らんかん越ごしの海うみ
霞かすんでる地平線ちへいせんに浮うかんだ船ふね
一夜いちやの夢ゆめのように
いずれ消きえてなくなる
記憶きおくの輪郭りんかくをこの手てでなぞってる
光ひかりと影かげ、点てんと線せんで
芯しんを寝ねかせ指ゆびでぼかし描えがいているのは
目めで見みたもの感かんじたこと
覚おぼえてる通とおりに 呼よび起おこしている
この世界せかいの切きれ端はしに この世界せかいの片隅かたすみに
私わたしがいたこと
この背中せなかを撫なでる光ひかりの掌てのひら
海苔のりのような宵闇よいやみが私わたしを包つつむ
胸むねに秘ひめた想おもい 離はなれ離ばなれでも
いつまでも心こころ灯ともす愛あいの残照ざんしょう
懐なつかしい切きれ切ぎれの誰だれかの寄よせ集あつめが
散ちらばってはまたあなたの一部いちぶになる
この小ちいさな紙切かみきれには
どんな場所ばしょもどんな人ひとも居場所いばしょがあるんだ
書かき留とめたい 確たしかめたい
温あたたかい思おもい出で 切せつない思おもい出で
この世界せかいの朝焼あさやけに この世界せかいのさざ波なみに
この世界せかいの陽ひだまりに この世界せかいの優やさしさに
この世界せかいの この世界せかいのあちこちに あちこちに
あなたがいたこと
私わたしがいたこと