書きかけの手紙 歌詞 鬼束ちひろ ふりがな付

叱しかられれば泣ないた事ことや 殴なぐられれば正ただした事こと
教おしえられれば学まなんだ事ことも
痛いたいくらいに覚おぼえているの

強つよくなれなくて傷きずついた事ことも
そうやれなくて謝あやまった事ことも
かなしい跡あとになる前まえに
手紙てがみはいつだって書かけないままで

自分じぶんを探さがし出だせなかったあの街まちや
自分じぶんを見みつけられなかったあの街まちへ
ほんの少すこしだけだけど届とどいた返事へんじ
「まともじゃなくたって それでいいから」と

怒おこられれば責せめた時ときや 晒さらされれば悔くやしかった時とき
話はなしをすれば楽たのしかった時ときも
笑わらえるほどに思おもい出だせるの

駄目だめだなんて文字もじにしないように
馬鹿ばかだなんて文字もじにならないように
残のこりゆく跡あとにならないようにと
手紙てがみはいつもまだ書かけないままで

貴方あなたに優やさしく出来できなかったあの頃ころや
貴方あなたに辛つらさだけぶつけたあの頃ころへ
全部ぜんぶ忘わすれられないと届とどいた返事へんじ
「ふつうじゃなくたって それでいいからね」と

解わからない言葉ことばは全部ぜんぶ調しらべ出だせた
だけど誰だれかの為ための辞書じしょでだったから
頼たよりないものさえそっと頼たよりにした
きっとどこにもない気持きもちだったから

自分じぶんを探さがし出だせなかったあの街まちや
自分じぶんを見みつけられなかったあの街まちへ

貴方あなたに優やさしく出来できなかったあの頃ころや
貴方あなたに辛つらさだけぶつけたあの頃ころへ
全部ぜんぶ忘わすれられないと届とどいた返事へんじ
「まともじゃなくたって いいから」
「ふつうじゃなくたって それでいいからね」と