地面じめんばかり見みて歩あるいていた僕ぼくは
上うえの青あおさに気付きづかなくて
馬鹿ばかみたいに 闇雲やみくもに探さがしていた
白線はくせんの上うえに立たって
流ながれる文も字じを追おう
踏ふみ出だしそうになる足あしは
気付きづけば脆もろくも崩くずれて
微かすかに匂におう 君きみの声こえが
風かぜになびいていた
湿気しっけた顔かおをして生いきている僕ぼくは
色いろの多おおさに気付きづけなくて
明暗めいあんさえも分わからなくなっていた
膝ひざをつき座すわり込こんで
流ながれた水みずは灰はい
ピントの合あわない視界しかいは
焼やきついたように熱あつくて
久ひさしく見上みあげた 君きみの瞳ひとみは
滲にじんだ青あおだった
いつからだろう
辺あたりを見回みまわす余裕よゆうすら
忘わすれてしまっていた
針はりのような形かたちをしたまま
僕ぼくらは何なにかになろうとした
優やさしく笑わらった君きみが
手てのひらに雪解ゆきどけを
つつみこんでいた
僕ぼくには
それが唯一ゆいいつの救すくいだった
地面jimenばかりbakari見miてte歩aruいていたiteita僕bokuはha
上ueのno青aoさにsani気付kiduかなくてkanakute
馬鹿bakaみたいにmitaini 闇雲yamikumoにni探sagaしていたshiteita
白線hakusenのno上ueにni立taってtte
流nagaれるreru文mo字jiをwo追oうu
踏fuみmi出daしそうになるshisouninaru足ashiはha
気付kiduけばkeba脆moroくもkumo崩kuzuれてrete
微kasuかにkani匂nioうu 君kimiのno声koeがga
風kazeになびいていたninabiiteita
湿気shikkeたta顔kaoをしてwoshite生iきているkiteiru僕bokuはha
色iroのno多ooさにsani気付kiduけなくてkenakute
明暗meianさえもsaemo分waからなくなっていたkaranakunatteita
膝hizaをつきwotsuki座suwaりri込koんでnde
流nagaれたreta水mizuはha灰hai
ピントpintoのno合aわないwanai視界shikaiはha
焼yaきついたようにkitsuitayouni熱atsuくてkute
久hisaしくshiku見上miaげたgeta 君kimiのno瞳hitomiはha
滲nijiんだnda青aoだったdatta
いつからだろうitsukaradarou
辺ataりをriwo見回mimawaすsu余裕yoyuuすらsura
忘wasuれてしまっていたreteshimatteita
針hariのようなnoyouna形katachiをしたままwoshitamama
僕bokuらはraha何naniかになろうとしたkaninaroutoshita
優yasaしくshiku笑waraったtta君kimiがga
手teのひらにnohirani雪解yukidoけをkewo
つつみこんでいたtsutsumikondeita
僕bokuにはniha
それがsorega唯一yuiitsuのno救sukuいだったidatta