ムーランルージュ物語-哀しみのライト- 歌詞 谷村新司 ふりがな付

踊おどれ踊おどり子こ ライトを浴あびて
どうせ人生じんせい 回まわり舞台ぶたい
踊おどれ踊おどり子こ 紅あかいルージュで
涙なみだかくして 夜明よあけまで

女おんな泣なかせの歌うたい手てだった
あいつが酒場さかばの片隅かたすみで
子供こどものような淋さびしい仕草しぐさ
心こころの糸いとをたぐられて
女おんなはいつか抱だかれていた
心こころもいつか奪うばわれてた
人ひとを信しんじて傷きずつけられて
臆病おくびょうになっていたはずが

モンマルトルのカフェテラス
何気なにげないよな素振すぶりして
知しらず知しらずに幻まぼろしを
追おいかけている女おんながいる

踊おどれ踊おどり子こ ライトを浴あびて
どうせ人生じんせい 回まわり舞台ぶたい
踊おどれ踊おどり子こ 紅あかいルージュで
涙なみだかくして 夜明よあけまで

粋いきな女おんなと呼よばれる度たびに
別離べつりの時ときを知しるように
所詮しょせん男おとこも女おんなも同おなじ
傷きずつくことが恐こわいから
人ひとを裏切うらぎることもある
夢ゆめから逃にげることもある
19、20才さいの娘むすめじゃないわ
気きにしなくてもかまわない

モンマルトルのカフェテラス
今日きょうもあいつがいるような
そんなむなしい幻まぼろしに
しばらくすがって生いきてゆく

今日きょうも楽屋がくやの鏡かがみの前まえで
紅あかいルージュをひく女おんな
舞台ぶたいへ向むかうピエロは いつも
仮面かめんの下したで泣ないている
街まちの通とおりは やがて来くる
春はるを待まちつつ ときめいて
人ひとの心こころも季節きせつの様ように
春はるを待まちつつ 年としをとる

踊おどれ踊おどり子こ ライトを浴あびて
どうせ人生じんせい 回まわり舞台ぶたい
踊おどれ踊おどり子こ 紅あかいルージュで
涙なみだかくして 夜明よあけまで