雨雲あまぐもがとんでゆくわと
女おんなはつぶやいた
窓辺まどべにもたれかかって
もう不幸ふこうじゃないと
言いいたかったのさ
ふり向むけない
できれば少すこしほほえんで
もっとよく あなたを見みたかったのに
ふり向むけない
あなたにだけは
見みられたくない この涙なみだを
男おとこは引ひき寄よせる
くちびるあわせたい
だけど そんな自分じぶんの
ずるさに気きづき
おびえてしまった
立たちつくす
やさしい言葉ことばのひとつも
かけるつもりでいたのに
立たちつくす
男おとこはその胸むねに
言いいようのない にがさだきしめて
女おんなは愛あいにきずついた心こころ
男おとこは愛あいをきずつけた心こころ
胸むねにだきしめ 悲かなしい雨雲あまぐもは
風かぜにちぎれて とんでゆく
雨雲amagumoがとんでゆくわとgatondeyukuwato
女onnaはつぶやいたhatsubuyaita
窓辺madobeにもたれかかってnimotarekakatte
もうmou不幸fukouじゃないとjanaito
言iいたかったのさitakattanosa
ふりfuri向muけないkenai
できればdekireba少sukoしほほえんでshihohoende
もっとよくmottoyoku あなたをanatawo見miたかったのにtakattanoni
ふりfuri向muけないkenai
あなたにだけはanatanidakeha
見miられたくないraretakunai このkono涙namidaをwo
男otokoはha引hiきki寄yoせるseru
くちびるあわせたいkuchibiruawasetai
だけどdakedo そんなsonna自分jibunのno
ずるさにzurusani気kiづきduki
おびえてしまったobieteshimatta
立taちつくすchitsukusu
やさしいyasashii言葉kotobaのひとつもnohitotsumo
かけるつもりでいたのにkakerutsumorideitanoni
立taちつくすchitsukusu
男otokoはそのhasono胸muneにni
言iいようのないiyounonai にがさだきしめてnigasadakishimete
女onnaはha愛aiにきずついたnikizutsuita心kokoro
男otokoはha愛aiをきずつけたwokizutsuketa心kokoro
胸muneにだきしめnidakishime 悲kanaしいshii雨雲amagumoはha
風kazeにちぎれてnichigirete とんでゆくtondeyuku