前略ぜんりゃく おふくろ様さま
根雪ねゆきも溶とけて桜さくらの季節きせつになりましたが、お元気げんきでしょうか?
ふと田舎いなかが恋こいしくなって星空ほしぞらを見みると思おもうんです。
ささやかな店みせですが、俺おれの汗あせと涙なみだでダシを取とった
日本一にっぽんいちのラーメンを父とうちゃんと母かあちゃんに
苦労くろうかけた分ぶんだけ腹はらいっぱい食くわしてあげたいと
思おもっております。
また手紙てがみ書かきます。
修行しゅぎょう重かさねた 甲斐かいがあり
小ちいさなお店みせを 持もちました
でかした奴やつだと 田舎いなかでは
てんやわんやの 大騒おおさわぎ
露地ろじ裏うら流ながして 夜泣よなきそば
俺おれの屋台やたいの ああ笛ふえが鳴なる
背広姿せびろすがたの 里さとがえり
貫禄かんろくついたと 人々ひとが言いう
じょんがら訛なまりも 無なくなって
今いまじゃ東京とうきょうの 匂においだけ
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故郷くにじゃ出世しゅっせと 評判ひょうばんで
開店祝かいてんいわいに 来くるという
言いい訳わけなんかじゃ ないけれど
皆みんな親父おやじの 早はやとちり
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