面影橋 歌詞 大月みやこ ふりがな付

あなたは私わたしを 抱だくようにして
私わたしはあなたの 匂においに酔よって
汗あせばむ二人ふたりは 春はるの橋はし
恋こいはいく度たびも して来きたけれど
破やぶれほつれた思おもい出でを
洗あらい流ながして水みずが行いく
陽炎かげろうゆらゆら 面影おもかげ橋ばし

あなたの右手みぎてが 私わたしの肩かたに
私わたしの左手ひだりて あなたの腰こしに
ぬくもり伝つたえて もつれます
何なにも言いわない あなただけれど
どこか明日あしたをみるような
水みずの都みやこの二人ふたりづれ
昔むかしが消きえます 面影おもかげ橋ばし

初心うぶな恋こいなど したかのように
いずれ苦労くろうをするように
行ゆきつ戻もどりつ 春はるの夢ゆめ
ここから始はじまる 面影おもかげ橋ばし

月日つきひが流ながれて行いくように
女おんなの想おもいも 愛あいも哀かなしみも
みんなどっかへ 流ながれていってしまいます……
せやけど 橋はしは女おんなたちの思おもい出で
そこから又また 旅立たびだって行いく事ことを
……忘わすれんといてほしいんです
誰だれかて 一生いっしょうけんめい生いきて行いかな
あきませんもんねぇ