よみ:あきのそなた
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突然とつぜんに涙なみだ溢あふれ 泣なき出だす小ちいさな目めに
いつも通どおりの笑顔えがおで おまえだけは見送みおくると
心こころに決きめていたのに……
時間じかんがない何なんでもいい一言ひとこと話はなしてくれ
汽車きしゃのベルが鳴なり出だした 耳みみに残のこしておきたい
おまえの小ちいさな声こえを
紙切かみきれだけで 愛あいが裁さばけるものだろうか
女おんなとして生いきてゆく 母ははのもとへ
汽車きしゃはホームを離はなれる
こぶしをかみ見みつめている おまえが扉とびら越ごしに
消きえてゆく駅えきのホームに
秋あきのソナタが聞きこえていた
おまえがいた部屋へやの隅すみに 小ちいさなグラブ一ひとつ
楽たのしかった公園こうえんの 二人ふたりきりの休日きゅうじつを
嫌いやでも思おもい出ださせる
紙切かみきれだけで 愛あいが裁さばけるものだろうか
女おんなとして生いきてゆく 母ははのもとで暮くらす
おまえの日々ひびを
この部屋へやで思おもい出でだけ 抱だきしめ生いきてゆける
強つよい男おとこじゃないことだけは
今いま確たしかに気付きづいている
この部屋へやの窓まどの外そとの おまえが生うまれた日ひの
記念樹きねんじゅを植うえた庭にわにも秋あきのソナタが聞きこえている
いつも通どおりの笑顔えがおで おまえだけは見送みおくると
心こころに決きめていたのに……
時間じかんがない何なんでもいい一言ひとこと話はなしてくれ
汽車きしゃのベルが鳴なり出だした 耳みみに残のこしておきたい
おまえの小ちいさな声こえを
紙切かみきれだけで 愛あいが裁さばけるものだろうか
女おんなとして生いきてゆく 母ははのもとへ
汽車きしゃはホームを離はなれる
こぶしをかみ見みつめている おまえが扉とびら越ごしに
消きえてゆく駅えきのホームに
秋あきのソナタが聞きこえていた
おまえがいた部屋へやの隅すみに 小ちいさなグラブ一ひとつ
楽たのしかった公園こうえんの 二人ふたりきりの休日きゅうじつを
嫌いやでも思おもい出ださせる
紙切かみきれだけで 愛あいが裁さばけるものだろうか
女おんなとして生いきてゆく 母ははのもとで暮くらす
おまえの日々ひびを
この部屋へやで思おもい出でだけ 抱だきしめ生いきてゆける
強つよい男おとこじゃないことだけは
今いま確たしかに気付きづいている
この部屋へやの窓まどの外そとの おまえが生うまれた日ひの
記念樹きねんじゅを植うえた庭にわにも秋あきのソナタが聞きこえている