家路-私が死んだ日- 歌詞 谷村新司 ふりがな付

私わたしが死しんだ日ひは 夜明よあけ前まえから雨あめだった
ぼんやり灯ともる街灯がいとうの下したで じっと空そらを見上みあげてた
手首てくびを握にぎりしめた 見知みしらぬ人ひとの手てのひらの
暖あったかさに溢あふれ流ながれた 涙なみだを雨あめが薄うすめてく

思おもいがけない異郷いきょうの街まちの 道端みちばたに倒たおれた時ときに
柄がらにもなく祈いのる真似まねなど……
神かみを信しんじた事こともないのに
人ひとは皆みんな 泣なき乍ながら この世界せかいに生うまれた
哀かなしみだけを背負せおって生うまれた
愛あいも知しらずにこの世よに生うまれた

黄色きいろい雨傘あまがさの 老人ろうじんが見み降おろしている
半分はんぶん閉とじた瞳ひとみの奥おくで 無意識むいしきに誰だれかを呼よんだ
私わたしは愛あいされてた 他ほかの誰だれより父母ちちははに
柔やわらかな胸むねと広ひろい背中せなかが 私わたしの生うまれた故郷ふるさと

夢ゆめも半なかばの異郷いきょうの街まちの 道端みちばたに倒たおれた時ときに
柄がらにもなく手てなど合あわせた……
神かみより愛あいしてくれた二人ふたりに
人ひとは皆みんな泣なき乍ながら辿たどり着つく故郷ふるさとに
愛あいと心こころを母ははに還かえす為ために
そして夢ゆめは父ちちに返かえす為ために

人ひとは皆みんな泣なき乍ながら辿たどり着つく故郷ふるさとに
愛あいと心こころを母ははに還かえす為ために
そして夢ゆめは父ちちに返かえす為ために