その日ひも川かわは流ながれてた
いつもと変かわらぬ姿すがたで
なぜだか わけも知しらず家いえを出でて
わたしはひとり歩あるき出だした
赤あかい靴くつをはいていた
初はじめてはいた 赤あかい靴くつ
夢ゆめから生うまれ出でた赤あかい火ひが
とまどう足あしを せきたてる
わたしをどこへ誘さそう
明あけ方がたの道みち
夜明よあけの風かぜの岸きしに立たち
透明とうめいな炎ほのおのように
心こころは燃もえていた あなたへと
やみくもにただ あなたへと
わたし 無造作むぞうさに靴くつを脱ぬいで
投なげた瞬間しゅんかんも 上うわの空そらで
あなたに ただあなたに会あいたくて
あなたに ただ届とどきたくて
でもわたしを乗のせた舟ふねは
わたしだけ乗のせてすべり出だした
これから始はじまる旅たびの孤独こどくを
孤独こどくとさえ まだわからずに
わたしをどこへ運はこぶ
運命うんめいの川かわ
体からだは空そらに溶とけて
虚空こくうをいだく
岸きしを離はなれ 走はしる舟ふねの
風かぜがわたしの髪かみを乱みだし
心こころは燃もえていた あなたへと
やみくもにただ あなたへと
そのsono日hiもmo川kawaはha流nagaれてたreteta
いつもとitsumoto変kaわらぬwaranu姿sugataでde
なぜだかnazedaka わけもwakemo知shiらずrazu家ieをwo出deてte
わたしはひとりwatashihahitori歩aruきki出daしたshita
赤akaいi靴kutsuをはいていたwohaiteita
初hajiめてはいたmetehaita 赤akaいi靴kutsu
夢yumeからkara生uまれmare出deたta赤akaいi火hiがga
とまどうtomadou足ashiをwo せきたてるsekitateru
わたしをどこへwatashiwodokohe誘sasoうu
明aけke方gataのno道michi
夜明yoaけのkeno風kazeのno岸kishiにni立taちchi
透明toumeiなna炎honooのようにnoyouni
心kokoroはha燃moえていたeteita あなたへとanataheto
やみくもにただyamikumonitada あなたへとanataheto
わたしwatashi 無造作muzousaにni靴kutsuをwo脱nuいでide
投naげたgeta瞬間syunkanもmo 上uwaのno空soraでde
あなたにanatani ただあなたにtadaanatani会aいたくてitakute
あなたにanatani ただtada届todoきたくてkitakute
でもわたしをdemowatashiwo乗noせたseta舟funeはha
わたしだけwatashidake乗noせてすべりsetesuberi出daしたshita
これからkorekara始hajiまるmaru旅tabiのno孤独kodokuをwo
孤独kodokuとさえtosae まだわからずにmadawakarazuni
わたしをどこへwatashiwodokohe運hakoぶbu
運命unmeiのno川kawa
体karadaはha空soraにni溶toけてkete
虚空kokuuをいだくwoidaku
岸kishiをwo離hanaれre 走hashiるru舟funeのno
風kazeがわたしのgawatashino髪kamiをwo乱midaしshi
心kokoroはha燃moえていたeteita あなたへとanataheto
やみくもにただyamikumonitada あなたへとanataheto