充みたしたいのよ五臓六腑ごぞうろっぷまで沁しみわたってよ
留とめ度どないのう酔よへる物ものなら皆みな呑のませておくれ もの足たりないのう
眠ねむりたいのよ生いきてゐることも忘わすれたいのよ
忙せわしないのう狸寝入たぬきねいりを照てらさないでおくれ…うらめしや
さうだよ幽霊ゆうれいの正体しょうたい見みたり 人間にんげん様さまのお通とおりよ
塩しおツ辛からいナマ臭くさい生いき血ちがかしましい
南無阿弥陀仏なむあみだぶつ!神様かみさま、仏様ほとけさま 這はいつくばつて煙幕えんまくを張はれば小火ぼや騒さわぎ
交互こうごに人生じんせいの上前うわまえハネ合あう 世間様せけんさまおたがひ様さま
狡こすっ辛からいキナ臭くさい浮うき世よはかしましい
南無阿弥陀仏なむあみだぶつ!神様かみさま、仏様ほとけさま 色いろめき立だった奴等やつら面白可笑おもしろおかしく空騒からさわぎところが此方人等こちとら一いっ等とう恐こわいのは自みずからよ
ささくれ立だつてはついいけない胸騒むなさわぎ
遊あそびたいのよ誰だれぞ好いい人ひとと善よがりたいのよ
慾深よくふかいのう地獄じごくの淵ふちへ突つき落おとしておくれ
繰返くりかえされる諸行無常しょぎょうむじょう
よみがへる性的衝動せいてきしょうどう
冷凍れいとう都市としの暮くらし
行方ゆくえ知しれずの彼奴あいつ
何時いつの間まにか姿すがた眩まばゆまし
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