夜よるには つぐみの 口くちの中なかで
秋あきなら 窪地くぼちの 影かげで過すごす
ひとり そっと 夢ゆめを降おりるとき
籠かごに 貝殻かいがらを
しまう 手てには 砂すなの指輪ゆびわつけ
祝いわう人ひともない
共ともに見みた 夜よるを
幾度いくども重かさねては
百年ひゃくねんかけても 何なにも見みえない
道みちを塞ふさぐ 枯かれた鳥とりの巣すに
水みずと火ひを放はなち
こんなことは一度いちどだけでいい
罪つみを犯おかすのは
今いま 何なにを見みても
何なにかを思おもい出だす
百年ひゃくねんかけても 忘わすれはしない
愛あいなら かもめの足あしにはめて
冬ふゆには 崖がけの上うえで 凍こごえて
あなたは青あおの石いしを 手てに持もって
春はるには 飛とぶよと 堕おちてゆくよ
私わたしは赤あかの石いしを 手てに取とって
夏なつまで 飛とばぬと 堕おちてゆくよ
夜yoruにはniha つぐみのtsugumino 口kuchiのno中nakaでde
秋akiならnara 窪地kubochiのno 影kageでde過suごすgosu
ひとりhitori そっとsotto 夢yumeをwo降oりるときrirutoki
籠kagoにni 貝殻kaigaraをwo
しまうshimau 手teにはniha 砂sunaのno指輪yubiwaつけtsuke
祝iwaうu人hitoもないmonai
共tomoにni見miたta 夜yoruをwo
幾度ikudoもmo重kasaねてはneteha
百年hyakunenかけてもkaketemo 何naniもmo見miえないenai
道michiをwo塞fusaぐgu 枯kaれたreta鳥toriのno巣suにni
水mizuとto火hiをwo放hanaちchi
こんなことはkonnakotoha一度ichidoだけでいいdakedeii
罪tsumiをwo犯okaすのはsunoha
今ima 何naniをwo見miてもtemo
何naniかをkawo思omoいi出daすsu
百年hyakunenかけてもkaketemo 忘wasuれはしないrehashinai
愛aiならnara かもめのkamomeno足ashiにはめてnihamete
冬fuyuにはniha 崖gakeのno上ueでde 凍kogoえてete
あなたはanataha青aoのno石ishiをwo 手teにni持moってtte
春haruにはniha 飛toぶよとbuyoto 堕oちてゆくよchiteyukuyo
私watashiはha赤akaのno石ishiをwo 手teにni取toってtte
夏natsuまでmade 飛toばぬとbanuto 堕oちてゆくよchiteyukuyo