1. 歌詞検索UtaTen
  2. コラム&特集
  3. J-POP
  4. 藤原さくら

『ラヴソング』というドラマを「まだ誰も知らない」。藤原さくらの歌世界『好きよ 好きよ 好きよ

視聴率的には苦戦が報じられる、フジテレビ月9ドラマ『ラヴソング』。福山雅治主演作品ということで期待値が高かったせいもあり、視聴率のことばかりが話題になっています。
視聴率的には苦戦が報じられる、フジテレビ月9ドラマ『ラヴソング』。福山雅治主演作品ということで期待値が高かったせいもあり、視聴率のことばかりが話題になっています。

このドラマは視聴率としては苦戦していますが、シンガーソングライター藤原さくらが有名になるきっかけにはなりました。

『好きよ 好きよ 好きよ』は、ドラマ内で、藤原さくらが歌う曲。福山雅治作詞作曲です。ドラマ内では、藤原さくらが演じる主人公、佐野さくらが書いた歌詞という設定。佐野さくらが、福山演じる広平への気持ちを歌詞にしている、というストーリー上の必然性があります。



“こんな歌ができたの 言葉じゃ物足りないから”

「こんな歌ができたの 言葉じゃ物足りないから」音楽が、言葉では表現できない感情を表現する役割があることを歌っています。佐野さくらは吃音に悩んでいる人という設定。吃音を克服するために、歌唱療法を試したことがきっかけで音楽に目覚める、という物語です。「言葉じゃ物足りない」というのは、言葉では伝えきれない気持ちの表れ。

“わたし失ったことも
戦ったことさえもないから
怖いものなんて知らないから”


「わたし失ったことも 戦ったことさえもないから 怖いものなんて知らないから」主人公の若さ、未熟さを歌っている歌詞。20歳の藤原さくらが歌うからこそ、説得力がある歌詞になっています。

“まだ誰も知らない わたしのラヴソング”

ドラマのタイトルである『ラヴソング』もきちんと入れています。「まだ誰も知らない」の歌詞も、劇中で佐野さくらが思いを言葉でうまく伝えられないことを示しています。佐野さくらの、この気持ちをまだ誰も知らない。

そして、くしくもこのドラマが本来持っていたであろう魅力を「誰も知らない」という意味が、意図していなかったであろう意味が、加えられていきます。

このドラマは、タイトルに「ソング」とあるように、本来であればもっと歌自体に焦点が当たってよかった作品。藤原さくらも福山雅治もシンガーソングライターだからです。水野美紀も歌えるし、菅田将暉はプライベートでバンドをやっています。しかし、歌うシーンがあるのは基本、藤原さくらのみ。その歌シーンすらドラマ内の時間割合ではそれほど多くはない。月9という枠に引っ張られ過ぎて、「ラヴ」に引っ張られ過ぎている。そして月9という注目されやすい枠で、結婚したばかりの福山ということで、必要以上に内容や低視聴率を叩かれやすくなっています。

しかし、だからこそ、この歌がある。それはこの歌が、ドラマ内の登場人物の心情をとらえている、ということは勿論、おそらく時間が経ってからこのドラマが見直されるきっかけになるからです。少なからずいるであろう、このドラマを好きな人の「好き」を代弁しているからです。

“あなたは怖いことも 失うことも知っているけど
壊れた心なんて わたし直すから”


「怖いことも 失うことも知っている」我々は視聴率を失って、やたらと叩かれるという怖いことを知りました。しかし「壊れた心なんて わたし直す」と、藤原さくらは歌います。このドラマは、きっと今後、何らかの形で見直されるでしょう。たとえ今は悪く見え、心がくじけそうになることがあっても、それは直るのです。『ラヴソング』というドラマの真価を「まだ誰も知らない」。



TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)

福岡県出身。22歳。父の影響ではじめてギターを手にしたのが10歳。 洋邦問わず多様な音楽に自然と親しむ幼少期を過ごす。高校進学後、オリジナル曲の制作をはじめ、少しずつ音楽活動を開始。地元・福岡のカフェ・レストランを中心としたライブ活動で、徐々に注目を集める。2015年3月18日、スピー···

この特集へのレビュー

この特集へのレビューを書いてみませんか?

この特集へのレビューを投稿

  • ※レビューは全角500文字以内で入力してください。
  • ※誹謗中傷はご遠慮ください。
  • ※ひとつの特集に1回のみ投稿できます。
  • ※投稿の編集・削除はできません。
UtaTenはreCAPTCHAで保護されています
プライバシー - 利用契約