注いだ以上の愛が返ってきた時…そんな最高なしあわせから始まる3曲のストーリー。加藤ミリヤのニューシングルとDVDについてインタビューしました!
加藤ミリヤ インタビュー
今回のシングルはスタンダードな歌詞の愛の3部作
──前回のアルバムのテーマは『LIBERTY』、困難の上で掴み取った自由という意味でしたが、今回は3曲とも恋愛の曲ですよね。
加藤ミリヤ(以下、ミリヤ):毎年、アルバムを発売して、アルバムのツアーを行って、ツアーが終わったらそのアルバムが完成されるっていう感じがあって、『LIBERTY』は自由を手にするっていうテーマで自分自身も自由に音楽と向き合うっていうことをしたアルバムだったので、自分のやってきたことの集大成的な気持ちがありました。
個性を追求すること、個性を持つことって大事なんだっていうメッセージをファンの皆さんにも伝えることができたと思います。
今回のツアーもすごく派手なものにしたので、達成感がすごいあったし、次のタームで自分は何をするのかなって思った時に同じことをやるのは違うって思った時にふと“良いうた”聴きたいな。って思ったのがきっかけです。
来てくださった方が、今までは演出がすごかったとかそういう評価が多かったんですけど、今回は歌が良かったって言ってもらえたことがすごく嬉しくて。やっぱり自分の大切にするところってそこだなって思ったので良いうたを書きたいって。今までみたいにやるより、もっとスタンダードに書こうって初めて、1曲ずつ作っていったんですけどストーリーになっていたので愛の3部作という形にしました。
──最初から3部作にするという意図で楽曲制作をされていたのではないんですね。
ミリヤ:そうですね。
──ミリヤさんはご自身の体験の他に、ファンの方からの声で楽曲を作られることもあるそうですが、今回の3曲はどこからインスピレーションを受けたんですか?
ミリヤ:最初『愛の国』という曲から書き始めて、これは叶わない恋っていうのをテーマに書きました。この歳になってくると自分の周りにはそういう恋愛をしている人もいたりして、なんとなく自分の中でいけないことだっていう意識があるみたいなんですが、でも、すごく本気の恋もあるんだなって知ったりして、そうなったら自分たちの恋愛で誰かを傷つけてはいけないんだけど、こうじゃなきゃいけないってないと思うようになったということをこの3部作の中では言いたかったです。
──2曲目に作られたのは?
ミリヤ:『最高なしあわせ』です。これは2人の絶頂というかすごくハッピーな時のことを書きたいと思った曲です。
──テーマや曲の雰囲気だけではなく、ファッションも随分変わりましたよね。派手だった前作に比べてだいぶ落ち着いたジャケット写真になっていますが、今回どう言ったイメージなんですか?
ミリヤ:まず、先入観を変に持たれない姿でありたいっていうのがあって。ビジュアルの強さって良し悪しあってすごく印象に残っても歌を聴く前から“私の好きな感じの曲じゃないかも”って思われることってあるけど、今回はそういうのいらないなって。すんなり自分の中に取り入れることをしてもらいたかったんで自分的には随分しっとりしたイメージでやっています。
──初回盤と通常盤でちょっと雰囲気が違いますよね。
ミリヤ:白と黒って相反するカラーリングで、ピュアな気持ちもありつつ意志の強さみたいなものも持っているっていう対比を表したかった。
──MVは今回3曲とも作られていますよね。撮影エピソードについても聞かせてもらえますか?
ミリヤ:ミュージックビデオを作るってことは、よりその曲が自分のこととして思い浮かべながら聴けるっていう風に思ったので3つ作らせてもらいました。
『幻』は元々自分がギターで作ったっていうのがあったんでその時使っていたギターを触るシーンだったり2人の住処からの引っ越し前、思い出の歌を歌っていうようなイメージで作りました。このMVはなんとも言えないボーッとした表情に掛けたところもあるので注目して欲しいです。
思っていた以上の愛で返ってきた時が『最高なしあわせ』
──それでは各楽曲について詳しく伺っていきたいと思います。『最高なしあわせ』ですが、イントロの最初の1音が『Aitai』と一緒だ!と思ったんです。これは何か意識をされたんですか?
ミリヤ:全く意識していなかったです!でも、『Aitai』を聴いて“いい曲だな”って思ってくださった時みたいな曲を作らないと。っていうことはいつも思っていて、そのためにはこの曲でいうとイントロからの切ない感じで最初から“これはきっといい曲”って思ってもらえるようにって意識して作りました。
──この曲は一目惚れから始まって愛に変わっていくと言う限定的なシチュエーションの恋愛ソングですよね。でも、ストレートな言葉選びをされていることにギャップを感じました。
ミリヤ:私の曲は割と言葉を詰め込んでいるんで、歌詞カードを見ないと何を言ってるかわからないところってあると思うんですけど、今回の曲全てにおいて聞いただけで歌詞を追えるようにしたいってことをすごく思ったので、MVにも歌詞を入れていたり、1つの音符に1つの1語だけって感じで大きく割り当てています。
シチュエーションに関しては、今まで一目惚れするパターンが多かったので一目惚れされたところから始まるパターンも書いてみたかったので、こういうシチュエーションにしました。
──ミリヤさんはどう言ったしあわせを“最高”と思い書かれたんですか?
ミリヤ:愛すれば愛されるっていう風に思っているんですけど、思っていた以上の愛で返ってきた時が“最高のしあわせ”って思っています。
──この曲の中でミリヤさんが気に入っているフレーズは?
ミリヤ:サビの「最高なしあわせ」ってところは、何も考えずに歌詞とメロがブァーって出てきたんです。それで『最高なしあわせ』っていう曲を書こうって作り始めたところでした。
サビ頭でタイトルを歌っている曲ってあまりないので、象徴的だから気に入っていますね。
──その他の部分に関しては歌詞とメロディーは別々に作っていかれたんですか?
ミリヤ:それぞれ元々書いていたものをはめて行ったりしましたね。
「こんなに愛されてしまって」っていうとことは1回違う歌詞に変えたんですけど、みんなに前の方が良かったって言ってもらって戻したりもしました。
──アレンジに関して、ミリヤさんの方からリクエストしたところは?
ミリヤ:基本的に全部生で、打ち込みも少し残しつつっていうところですね。あとはストリングスのオーケストラ感はバラードにおいて大事だと思うので、そこがダイナミックになるように、いつもお願いしているストリングスの後藤さんに思っていた通りのものにしてもらいました。
だって現実じゃん?って思うから刺すような言葉を入れた。
──続いて『愛の国』について伺いたいと思います。ここの曲は最初の1行で全てを物語れるような。
ミリヤ:そう、ここめっちゃこだわり!この曲は3曲の中でも1番大変だったし、テーマもテーマなのですごく悩みました。
叶わない恋とか、結ばれない恋をしている子はどういう風に思っているのかなって始まりを考えた時に、この1行目が出来たんです。一緒にご飯を食べに行ったとか、手を繋いだとかが始まりなんじゃなくて、“キスをした時から覚悟を決めていた”っていうのが、この曲のテーマが一番伝わるのかなって思ったし、あとはそのまんま歌詞の通りなんです。
──『最高なしあわせ』が物語だとしたら、『愛の国』は詩のような。割と凝った言い回しをされていますよね。特に「密やかな時間だけが生きがい 記念日の花束どうか枯れないで」というところは1本の映画が作れそうなくらいのストーリーを含んだフレーズだと思います。
ミリヤ:ありがとうございます。この2行はめっちゃ悩んだところだったんで、そう言っていただけるのは嬉しいし、やっぱりこうやって歌詞書いていかなきゃいけないなって改めて思いました。
花束じゃなくてパッと相手に手渡されたものとかでも歌詞にはなったんですけど、花束にすることで「枯れないで」って言葉に2つの意味を込められたと思います。
──ミリヤさんが特に気に入っていらっしゃるフレーズは?
ミリヤ:特に言いたいって思っている部分はやっぱりサビで、「誰かの夢 大事なもの 壊しても未来願う」っていうところが好きです。
周りの人の大事なものを壊しても自分の未来を願っているっていう意味で、綺麗事とは正反対なんですよね。歌の中で言わなくてもよかったのかもしれないけど、だって現実じゃん?って思うから私はここの刺すような歌詞を入れたかったですね。
曲の中で3回出てくるサビ頭に持ってきたのもそれが理由です。
恋が終わる日が来たとしても、それは何かが始まる日。
──『幻』について、この曲は2曲と違った雰囲気のアレンジになっていますね。
ミリヤ:はい。この曲は元々自分のデモがあって、ギター押しの曲にしたいっていうのがあったので他とは違った感じになりました。
アレンジャーの春川さんは『神様』とかも一緒に作った方なんですけど、アコースティックな曲をやったことがなかったのでやってみたかったんですね。この曲は昔を懐かしむイメージだからピアノよりギターの方が浸れるサウンドになるなってところで選んでいます。
──タイトルを『幻』にされた意味は?
ミリヤ:私は終わった相手と連絡取らないタイプなんで、その時一生懸命になった恋が終わったりすると、あれって幻だったのかな?って感覚になるんですよね。センチメンタルになるというか。
なので『幻』っていうタイトルにしました。
──曲の内容を知らずにCDを手に取った方は、1曲目から3曲目を通して聴くと最終的にものすごい喪失感に襲われますよね。突き落とされる感覚と言いますか。
ミリヤ:本当にそういう風に聞いてほしい1枚なんです。だからそういう曲順になっているし、1人の女性の数ヶ月なのか何年なのかわからないけど、ある期間のドラマみたいなストーリーをこの1枚で読んでいるような感覚になってもらいたいですね。
──3曲目まで聞いてなんだか落ち込んだ気分を救ってくれるような1曲が出てきてほしいです(笑)。次回作について考えていらっしゃいますか?
ミリヤ:そうですね、たくさん曲作っているし、気に入っているものもあります。この流れに合う曲を出したい思いもあるし、やっぱり一番はトラックやオケで派手にするっていうよりは、歌を聴いてもらうための音を作っています。
──今回の主人公の女性に共感してズーンとなっているリスナーの皆さんに救済の一言もお願いします…。
ミリヤ:やっぱり恋愛って私たちにとって生きていく意味だし、生きていく希望でもあると思っているんです。だから私は愛のことを書きたいと思うし。
もう子供じゃないから恋愛っていろんな形があるってわかったし、もっとこれから知っていくと思うし、こうじゃなきゃいけないっていう形なんてないと思うんです。だから幸せになっても辛い思いをしたとても、その人のことが好きだと思ったらとことん好きでいいと思うし、それを自分が選んだ選択だと思えるともっと強くなれると思います。
恋が終わる日が来たとしても、それは何かが始まる日だってことは絶対。絶対って言っちゃう(笑)。
東京ゲゲゲイは天才。
──来年1月には、『”DRAMATIC LIBERTY” tour 2016』のライブDVDが発売されるということで、このツアーについても伺いたいです。
ミリヤ:これ、ほんっっとに見てもらいたいです!史上最強!
歌だけを集中して聴いてもらいたいっていうのもあって、今回初回盤にはライブ音源の収録もしました。
毎回ライブDVDは出させてもらっているんですけど、「ここからこのカットで抜いてほしい」って編集を超細かくお願いしていることが多かったんですね、でも今回のライブはカメラワークがとにかく素晴らしかったので、編集に関してはあんまり細かくお願いしないでさらにブラッシュアップされたものになってます。
──カメラ周りは今までと何か変わったんですか?
ミリヤ:カメラマンもチームも変わってないんです。ただ、映像と照明と私の動きをシンクロさせるシーンがたくさんあったんでカメラワークが変わってきたところがありました。
──このツアーは東京ゲゲゲイの皆さんとのコラボがトラウマレベルで感動しました。
加藤ミリヤ全国ツアーファイナルは東京ゲゲゲイとのコラボステージが圧巻だった。【ライブレポート】
ミリヤ:残るよね!本当に良かった。
──コラボされた曲の構成とか見せ方は一緒に考えられたんですか?
ミリヤ:一緒に考えました。
東京ゲゲゲイのBOWちゃんって金髪の坊主の子が私と同い年で私のダンスコーチをやってもらっているんですよ。彼女に演出を任せていて、振り付けをMIKEYにお願いしたのでかなり細かく3人で作っていきました。
でもダンサーが振り付けている曲もあります。
──『女神の光 feat.牧宗孝(MIKEY from 東京ゲゲゲイ)』で、ミリヤさんとMIKEYさんが2人だけで円柱のようなステージに乗って上昇していくシーンは、本当に神秘的で、歌詞にあるような2人の世界がそこにあったような感覚でした。
ミリヤ:嬉しいです。MIKEYさんと私は中身が一緒なんですごいシンクロするんですよね。
バラードでカバーしてくれたMIKEYさんバージョンの『女神の光』もiTunes Storeで買えるらしいんで!(笑)
──私はあのライブから東京ゲゲゲイというユニットが気になりすぎて、気付いたら好きになっていました。
ミリヤ:ありがとうございます。私も昔からこの人たちは天才だって思っていたんです。絶対みんな見るべきだと思います。
ダンスってかっこいいな〜!っていうイメージだったのが、何か泣けるとか、笑えるとか、彼らが表現している感情がビシバシ伝わってくるようなところが東京ゲゲゲイの魅力。
圧巻のステージ、その舞台裏は…
──それから、インタールードの『CLIMAX』ではかなり衝撃を受けました、あれは何だったんでしょう…。
ミリヤ:あれは、 “最期の舞”っていうイメージなんですけど、彼女の感情が爆発して、でもそれでも伝わらないのか。っていうダンサー2人の表情がすごくて、見返すといつもそこで私泣くんですよ。DVDだとよく見えるので、注目して欲しいです。
──ツアーの衣装のこだわりについて聞かせてください。
ミリヤ:あれは全部古着でやりました。いつもはデザイナーさんに作ってもらっていたんですけど、今回は古着をカスタムしたものです。
古着なので、スパンコールが取れてきたりするのが大変でしたね、早替えなので解れちゃったり、もう来年はやめようって思いました(笑)。
──早替えの舞台裏ってどんな感じなんですか??
ミリヤ:“裸!”って感じ(笑)。着替えながら髪の毛直しながらリップ!みたいな。
でも出たらスンッて(笑)。ヤバい!って時もたまにありますけどね。
──今回のツアーでイレギュラーなことだったり何かハプニングはありましたか?
ミリヤ:『天国のドア』の時だけ赤いマントを着ていたんですけど、暗転の中で羽織ってボタンしなきゃいけなかったんですけど1回それがちゃんと止まらなくて、あの長くて重いマントを手で押さえながら歌った回がありました(笑)。
──今回は大きなハプニングもなく、史上最高の出来となったDVDということですが、他にポイントは?
ミリヤ:今回はとにかく手にとって損はないDVDになっていまして、映像も美しいし、パフォーマンスも最高です。中のブックレット裏をポスターにしたのもこだわりです!
最後に…
──それでは、最後にこのインタビューを見てくださった皆さんに一言よろしくお願いします!
ミリヤ:いつも私もみなさんと同じように閲覧しています!みんなにしっかり歌詞まで注目して聴きたいって思ってもらいたいし、普段から歌詞を検索して読むような方からも、「これはいい歌詞だね!」って言ってもらいたいので、そんな歌を書くためにこれからも一生懸命頑張っていきたいと思っています。
Interview:愛香
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リリース情報
加藤ミリヤニュー・シングル『最高なしあわせ』
発売日:2016年12月7日(水)
初回生産限定盤(CD+DVD) \1,574+税 / SRCL-9188~9189
初回仕様限定/通常盤 (CD ONLY) \1,204+税 / SRCL-9190
<収録楽曲>
1.最高なしあわせ
2.愛の国
3.幻
4.最高なしあわせ-Drama exclusive mix-
最高なしあわせ -Music Video-
加藤ミリヤ ライブ情報
FCメンバー限定スペシャルライブ「加藤ミリヤ Loveheart Club & Mobile会員 ”MILIYAH” 限定ツアー"歌の会 Vol.1” 2016 冬」2016年12月10日(土)
(東京)東京 ドームシティホール
2016年12月16日(金)
(大阪)Zepp Namba
2016年12月19日(月)
(愛知)Zepp Nagoya
加藤ミリヤ プロフィール
1988年生まれのシンガーソングライター。2004年に「Never let go / 夜空」でデビューするとリアルで等身大な歌詞とメロディセンス、生きざまが支持され瞬く間に“女子高生のカリスマ”として注目を集めた。ファッションデザイナーとしても活躍する彼女の髪型やメイク、ファッションを真似する“ミリヤー”現象を巻き起こし、『VOGUE JAPAN WOMAN OF THE YEAR 2010』に選ばれる。現在は小説家としても才能を発揮。
デビュー10周年を経て、現在も現代女性の愛や葛藤を歌い続け、“時代の代弁者”と呼ばれている。
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