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【インタビュー】BUGY CRAXONE、20周年を迎えてライブと曲作りについて語る (1/3)

今年、結成20周年を祝う活動を展開中のBUGY CRAXONE。1月には20th BEST ALBUM『ミラクル』を発売。9月20日には、通算13枚目となるオリジナルアルバム『ぼくたち わたしたち』をリリースする。11月19日には、渋谷CLUB QUATTROを舞台に「BUGY CRAXONE 20周年記念ワンマン "100パーセント ナイス!"」も実施。今回は、最新アルバムについて、バンドを代表し、すずきゆきこに伺った。

若い頃からのファンがまた集うライブ

「学生の頃に聞いてました」という方が、またBUGY CRAXONEのライブ会場へ足を運んでくれてる姿には感動します。

――今年のBUGY CRAXONEは、20周年を祝う活動を続けています。身近にも、いろんな反響の声は返ってきています?

すずきゆきこ(以下ゆきこ):最近になってBUGY CRAXONEのことを知り「好きになったよ」という人はもちろんですが、それこそ「十数年ぶりに音源を聴きました」とライブ会場へ来て言ってくれたりとか、我々がいつにも増していろんなところでお客さんたちとコミュニケーションを取ろうとしていると、それが伝わっているおかげか、いろいろとコミュニケーションを持つ機会は増えています。

――ファンの方々との久しぶりの再会が増えているのも素敵ですね。

ゆきこ:そうなんです。「学生の頃に聞いてました」という方が、またBUGY CRAXONEのライブ会場へ足を運んでくれている姿には感動します。
みんなの話を聞いてても、BUGY CRAXONEの想い出を通し自分の過去の想い出を振り返ったり、これまでの自分の人生の歩みとBUGY CRAXONEの楽曲を重ねあわせて聞いてくれたり。BUGY CRAXONEの音楽が、ただただ消費されるだけではなく、一人一人の心の何処かに存在し続けてたんだなというのを知れたことが嬉しかったし、それって凄いことだなと改めて感じました。

私がアルバムのイメージを最初にまとめちゃうのをやめて、もっと手放そうと思ったんですね。

――BUGY CRAXONEの最新アルバム『ぼくたち わたしたち』が、完成。ここには、今の自分たちの生き方を真っ直ぐに投影していません?

ゆきこ:そこは、今までと変わらないところだと思います。ただ、今年BUGY CRAXONEが20周年を迎えることから、改めていろんなことを振り返るきっかけになっているのも事実です。
今までとくに意識していなかった年齢や、自分たちの置かれている立場など、いろいろ鑑みる機会があれば、それを踏まえていろんなことを考えてく中「ぜんぜん大人じゃねぇ」と思うところもあって。まだまだ負けず嫌いだし。でも、若気の至りでキャーキャー言ってただけじゃない、自分で思うところがあったうえでしっかり楽曲を作ってきたんだなと感じられたり。いまだ情にもろければ、すぐにカッとなったり…。

――人の性格って、そうそう変わるものでもないですよね。

ゆきこ:三つ子の魂はずっとありますからね(笑)。年齢や経験を重ねるごと、その対応の仕方を学ぶだけで、心の真ん中にあるものは何も変わらないんじゃないですか!?。それでいいなとも思ってる。



新しいことにさらに挑戦する姿勢

――『ルンルンでいこう』に記した「ホップステップステップのまま」じゃないけど、BUGY CRAXONEも…すずきさん自身が、未来を見据えながら、でも今の環境の中で日々を楽しみつつ、もがいてもいる。そんな印象も覚えます。

ゆきこ:正直、「上を目指したいな」という気持ちは「もういいかな」と思ってて。むしろ、今の活動の中、その気持ちが今の自分を邪魔してるんじゃないか?みたない気持ちもあったりするんです。
今回のアルバム『ぼくたち わたしたち』を作るうえでも、これまでのような全体像を観たうえで、「こういう曲が必要だ」「この手の曲が足りない」というコントロールした作り方は辞めました。理由は、それをやることで「いつもと同じようなアルバムが出来るんじゃないか!?」と思ったことからでした。
それよりも、バンドは20年間動いてますが、まだまだ挑戦していけるだけのタフさを持っている。だったら、もっと新しいことへ挑戦したかったんですね。だからと言って同期を使うというのは、うちらのバンドのすることじゃない。それよりも、私がアルバムのイメージを最初にまとめちゃうのをやめて、もっと手放そうと思いました。

――手放すとはどういうことですか?

ゆきこ:今でもBUGY CRAXONEは私が中心になって動いてるのは確かなんですけど。このバンドのコンポーザーは私だけじゃなく、笈川くん(Gt)も、そう。彼だってたくさん楽曲を書いている。その笈川くんの持ち味を、私が「こういう方向へ」と誘導するのではなく、笈川くんなりの感性や持ち味を持って自由に作って欲しいなと思って。

――だから『ばっくれソング』のようなアイリッシュな楽曲なども登場していたんですね。

ゆきこ:それが、笈川くんの音楽的なルーツの一つであったり。その音楽性へヤマダ(Dr)が共鳴していれば、旭くん(Ba)はメロディを考える力を持っているように、その魅力をもっと増幅させる力を持っている。そういうことを、今回のアルバム制作では今まで以上にやりました。

――楽曲面には、メンバーそれぞれの個性を投影しつつ。歌詞へは、これまでと変わらずゆきこさんが想いを主張し、投影しています。

ゆきこ:自分がコントロールしてきた楽曲面での自由度を開放する代わり、歌詞とヴォーカルへ自分の色をしっかり込めようと思ったし。自分自身、心のたがをできる限り外して歌詞を書きました。むしろ、よりパーソナルな面に的を絞り、どれだけ素直に歌詞として出し切れるかへ焦点を当てていた気がします。

20周年という区切りがなかったら、改めて見つめ直さなかったことは沢山あったと思う。

次ページ : 20周年という区切りとはどんなものか?

■レーベルHP インペリアルレコード: http://www.teichiku.co.jp/artist/bugycraxone/

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