レゲエアーティストなので、ジャマイカの文化をすげー広げていきたくて
──ラジオは結構出演されているのですか?寿君:ラジオは出演していますね。
──UtaTenが協力しているBRUSH UP! Stager Radioラジオにも出演されていましたね。ラジオは慣れていらっしゃるんでしょうか?
寿君:慣れています。作品も6枚目なので、その度その度出してはラジオに行っていたんです。でも最初は凄く緊張していたんですよ。だけど最近はやりやすいナビゲーターさんのおかげで変わりましたね。話しやすさとか、そういうのもわかるようになりました。
──相性が合うナビゲーターさんは、どんな感じなのでしょうか?
寿君:やっぱ面白い人ですかね!芸人さんとかだと関西弁を効かせてくる方もいて、その時にぐっと心の距離が縮まっていきます。
──GWはどう過ごされましたか?
寿君:GWは全オファーを断って、次のアルバムの制作をしていました。というのも5月12日から23日までこの作品のライブが東名阪であるので、イベントも入れないようにしていたんです。『オレノキュウキョク』っていう3枚目に出したCDから、制作の時は沖縄で曲を作る事が多くなったんですよ。人間って、いてる場所や、見ている景色、言う事や思う事って変わるんです。だから、東京にいると、シャキッとせなって思うし、大阪おったら面白いし、沖縄にいたら優しい歌が出来るし、壮大な歌も出来る。なので、沖縄には昔から頼っていましたね。
──今作も沖縄で制作されたのですか?
寿君:今回は主に東京と大阪とですかね。『GENERAL』っていう曲だけ、ジャマイカで書きましたよ。
──3カ月間ジャマイカに行かれていたんですね。向こうで作られた曲で、まだ世に出ていないものもあったりするのでしょうか?
寿君:ありますよ!一応次のアルバムに入れたりとかも考えています。ジャマイカ人とコンビでやった曲もリリースされて。それはジャマイカだけの言葉で歌っているので、あんまりヒットもしなかったんですけど、自分のやりたい事が叶ったかなって思って大事にしている曲ですね。
──パトワ語(ジャマイカの言語)が喋れたりも?
寿君:パトワ語しか喋れないですね。英語は喋れないです。パトワ語は、頭のHを発音せーへん事もあるし、例えばHow matchがオモチって発音にになっていたりもします。なので、ジャマイカ語ってめっちゃ面白いなって思いますね。
──『一人じゃない』にもそういった言葉が反映されていたり?
寿君:「Memba mi tell yu」はパトワ語の言葉ですね。「I remember I tell you」が「Memba mi tell yu」になったりもするし。オールとかエルの発音がないので、日本人が喋りやすい言葉になっていますよ。僕レゲエアーティストなので、そういうジャマイカの文化をすげー広げていきたくて。実はこれどういう意味?というのをあえて入れたりして、少しずつ聞いてくれている人にティーチしているんですよね。たまにツイッターとかで、「○○ってどういう意味ですか?」って聞かれる事もあるので、返したりとかしています。
一人じゃない
──GWは制作で沖縄にも行かれていたんでしょうか?
寿君:はい!沖縄から帰ってきました。向こうはめっちゃ晴れていたので、焼けてもうて…。普通に行ってるだけで焼けるんですよね。
──レゲエアーティストの方は、日焼けサロンに行って焼かれたりするかと思っていました。(笑)
寿君:絶対行かないですよ!逆に日サロをディスるイメージです(笑)「日サロ行ってる!」とか言ったら先輩とかに笑われそう…。「お前おかまかよー!」ってね(笑)。なんかおかまを、すげー嫌うジャンルなんですよ。基本的にNGですね。日本はテレビを付けたらおかまの方が出ていらっしゃるので、困っちゃいます(笑)そういうのが、ジャパニーズレゲエを好きになったポイントでもあるんですよ。おかま大嫌い、チクリの友達許さないみたいな事や、あいつらをめちゃめちゃにやったんで~ってみたいな事を言ってて、まずツッコミ所が沢山あるんですよ。普通、おかまとかチクリとか歌で言っていいの?っていうのが疑問で。俺にレゲエを教えてくれた人は、「レゲエ面白いね!」って言ったら「レゲエは心の叫びだから!」って話してくれて。めちゃくちゃカッコいいなこの音楽って思いましたね。
──レゲエと出会ってから音楽活動を始められたんでしょうか?
寿君:レゲエよりだいぶ前からですね。レゲエは一ファンとしてずっと聴いていました。兄貴がバンドマンだったので、そのバンドを手伝っていたという中学時代もあったんですけど。そのおかげでギターとかも弾けるんです。
──ギターで作曲もされたりするんですか?
寿君:たまに作ります。Cコードで作っていて、ずっとそれを聴きながら書いていたらこれいらないなって思うようになってくるんですけど、コードだけを覚えておいて、ギターを弾いてみたりっていうようなのばっかりやっています。上手い事使い分けて制作しています。
──5曲目の『自由に舞う』はそのような色が出ていますね。
寿君:そうですね。『自由に舞う』は、大好きな曲の一つです。ブルーノ・マーズみたいな感じをイメージして、軽快な感じにしました。結構、等身大の自分の気持ちをそこに書いているので、すごく好きな歌ですよ。
俺の曲を聴いてくれたみんなも一人じゃないから
──『一人じゃない』っていうテーマで、メジャーデビューをしようと思われたきっかけを教えてください。寿君:『一人じゃない』に込めているメッセージは、僕も長い事インディーズでやってきたけど、これから新しくメジャーにいくし、そしてリリースの4月って、みんな就職や、環境が変わる月なので、僕を含めて、自分の音楽を聴いてくれる人の励ましになったらいいなって思っていて。恋愛ソングっぽく、一人じゃないって言っているんですけど、それは彼女以外にも言えることなんちゃうかなってっていう言葉を、あえて選んでいるんです。
女の人でも男の人でも一つの事を頑張るってなるとしんどい事があるし、思い通りにいかへん事もあるけど、そういう時って「なんで、俺だけいじめられているんだろう?」とか「私だけにこんなんあるんかな?」って周りを責めたりもするじゃないですか?そういう気持ちになったときに、聴いてくれる曲になったらいいなって思っています。僕もメジャーに行くために東京に来ると、名刺を持った知らない人たちに囲まれる事もあるけど、大阪で応援してくれたみんなの事を背負って、東京来て音楽活動をするし、俺も一人じゃないし。それに俺の曲を聴いてくれたみんなも一人じゃないから。
ライブに来てくれたときに、みんなでわー!ってなれたら一番いいやんけって思います。等身大で自分に言い聞かせている収録曲の『自由に舞う』は、辛いこともあるけどこうやって頑張って一生懸命乗り越えて、最後にみんなで笑おうぜ!っていう歌なので、ファイナルチューンでも良いかなって思っていたんですよね。
──ライブも豪華な方々が出演されていますね。
寿君:そうなんですよ。一人じゃない豪華ゲストを迎えての2マンイベントにしようという事になったんです。元々2マンライブって、インディーズ時代のときにHISATOMIっていうアーティストと一緒にやっていた事があるんですけど、そういう形でHAN-KUNさんや、AK-69さんを招くっていうのはなかなかない、初めての事なんですよ。
HAN-KUNさんが、GW中に沖縄にライブで来ていたので合流して、「どうする?」って話したりもして。AK-69さんとも番組で一緒になった時に挨拶をして、「こういう感じで行きましょう!」って話し合いました。このイベントを終えたらもう一皮むけるだろうなっていうのがあるぐらい、間違いないゲストだなって思いますね。このイベントが決まってから、AK-69さんとの距離がより近くなったし、番組が一緒になったときにAK-69さんが先に歌われていたらそれを見ようってなるし。前だったら「カッコいい人がいるんや」っていう気持ちからツーマンに向けて細かいところまでじっくり見てしまいます。やっぱ見たらめっちゃカッコいいってなりますね。AKさんもHAN-KUNさんもこれまでの活動があるからこそ、今があるんだってさらに思いました。このイベントで思い切り盛り上げようって思います。