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【インタビュー】DaizyStripper「新しい世界を切り開いた一枚」シン曲6曲解説ロングインタビュー! (1/4)

5人組ビジュアル系ロックバンドのDaizyStripperが7月25日に、ニューミニアルバム『シン世カイ』をリリース!今作は、前作に引き続きKen(L'Arc〜en〜Ciel)がサウンドプロデューサーとして参加しており、彼らの新境地を開いた一作に仕上がっている。今回UtaTenでは、全曲説明も兼ねたロングインタビューを敢行した。

新しい試みが随所に散りばめられているんです。

――『シン世カイ』は未体験な新曲と既存曲のアコースティックバージョンが収録されたアルバムですが、なぜこの組み合わせでリリースしようと思われたのでしょうか?

夕霧:リード曲の『コスモス』を前作に引き続きKen(L'Arc〜en〜Ciel)さんにサウンドプロデューサーで入って頂き制作することになったんですけど、Kenさんと作る曲がジャンルレスというか、今までのDaizyStripper至上で言ってもカテゴライズする枠がない曲だし、ビジュアル系にとってもこれは新しいだろうという話でこの曲を作りました。

このアルバム自体も、やったことのないチャレンジを詰め込んだら更に面白くなるねという所から新しい試みの6曲にしましたね。アコースティックは元々やりたかったんですよ。ファンの子からも「アコースティックのアルバムを出してよ」という声を頂いていたので、いつか出したいなって思っていて。今回この新しいアルバムにくっつけて出したら面白いねという話になったので、一緒に録ってみました。


――『シン世カイ』が1枚出来上がってみて、今の心境はいかがですか?

夕霧:今までのデイジーの良さもあるんですが、『シン世カイ』は俺で言ったら歌詞はノートで書きました。今まではパソコンや携帯で書いていたんですけど、今回からはそういう新しい試みが随所に散りばめられているんです。

今までのデイジーは早いテンポが多かったんですが、『シン世カイ』はちょっと意図的なスローというか、大人な魅力も感じられるので凄く聴いていて楽しいです。いつもそうだけど、良い意味でバラバラな6曲が揃ったし。その全部がDaizyStripperだからすごく強いなと思いました。

なお:アコースティックの方もエレキの6曲も、デイジーの変わらない所は変わらないんだけど、良い意味でアダルティな要素がこの作品で増えたなって思っています。曲のテンポも遅い訳ではないけど、今までの作品よりは少しBPMが遅い。でもライブでも盛り上がれるし、ノリノリな曲も見えるし。

だんだん年を重ねて色々な経験をしてきて、そういう経験をしたから出せる夕霧の言葉の使い方とか、歌の歌い方とかも全部の曲に入っているから、それも今後のデイジーが良い意味で変わっていく所。今もこのレコーディングを終えて、自分がもっとこうしなきゃなっていう事がいっぱい増えたから、もっともっと今後のシン世カイを作っていくために、自分をいじめて色んな角度で勉強できる良い機会になりました。

まゆ:BPMの話が出てるんですけど、激しさの基準っていうのが、今までだったら速い=激しいみたいなのがあって、もちろんそうじゃない事をメンバーでわかりつつも、それが一番デイジーの激しさを演出しやすかったんです。そこに重点を置いたようなものが多かったけど、今回からは速い=激しいじゃないっていう所を押し出してみました。

今まではそれをやるのが難しいって思っていたけど、そこにトライしていく。チャレンジできた事によって新しい世界を切り開いていくんじゃないかなって思います。


Rei:仕上がってみて聴いてみて思ったのが今までにない感覚がありましたし、一番難しい事が出来たアルバムだと思いました。音の広がりが色んな所から聴こえるのが、自分で聴いていても楽しいし。

メンバーの呼吸も感じられるアコースティックも入っているし、ライブでも暴れるチューンもあるし、THE DaizyStripperだよねみたいな部分もあります。バラエティーに飛んだアルバムになったなって思います。

風弥~Kazami~:まず今までにない手応えを感じています。『コスモス』はKenさんに制作段階から入って頂きました。今回、曲を書くという事はどういうことなのか?という考えから変えていった作品です。今までは、漠然と曲全体を作っていたんですけど今回は1曲5分の曲を作るんじゃなくて、1個のテーマを発明するみたいな。そういうスタンスで曲をそれぞれ書いていきました。

そういう書き方にした初めての作品になったので、タイトルが『シン世カイ』なのも、俺らの中で曲の書き方や、作り方、レコーディングの仕方など色んなことにチャレンジして作っていったから、メンバーの会話の中で「シン世カイだね」っていう話になって、このタイトルになりました。俺らもそうだし、世の中の人からしてみても、聴き馴染みのない音楽だと思うんですよ。それを楽しんでもらえたらいいかなって思います。


愛の形を叫びたくて

――リード曲の『コスモス』は、Kenさんがサウンドプロデュースをしています。前作の『4GET ME NOT』とは全く異なるファンクミュージックの要素が加わった楽曲ですね。このようなサウンドにされたのは、Kenさんからこういう感じにした方が良いと言われたのでしょうか?

風弥~Kazami~:そうではないですね。こういった曲が良いという話はいっさいなく、とにかく自分で新しいものを生み出せという所だけです。世の中何万曲がある中で、何処かで聴き馴染みのある曲だったりがあるから、それは発明じゃないよねっていう所で、自分の感覚をぶっ壊して作っていくみたいな。そういう感覚を身に付けろという事を言われた感じです。

曲の雰囲気やテンポ感は自分でひねり出していきました。この曲のテーマはドラムのドンドンパンっていうリズムがずっと続いていくんですけど、あれってすごくシンプルなリズムだけど、キャッチ―でもあって。その1個のフレーズを作ることに、凄く精力を注ぎました。


――風弥~Kazami~さんが叩くイントロのドラミングは印象に残りますね。

風弥~Kazami~:この曲とシンセのリフで全部を構築していく楽曲になりましたね。


――作詞がReiさんですね。初ですか?

Rei:バンド人生初ですね。


――今回どのようなきっかけで、Reiさんが作詞を担当される事になったのでしょうか?

Rei:デモテープを風弥~Kazami~が持ってきて、この曲で行こうって決まったときにどういう風な歌詞にしようっていう話になったんです。風弥~Kazami~の曲を聴いたときにイメージが湧いていたのが僕という事もあり、書いてみたらと言う所から始まりました。自分の中でもそれが初めての試みだったので、新しい世界が見れたなと思っています。


――『コスモス』というタイトルは花ですか?それとも宇宙?

Rei:宇宙の方ですね。愛の形を叫びたくて。愛の形は人それぞれあると思うし、ひとそれぞれ考え方も違うと思う。その中で僕的にはこう思うよ、こうであっても良いんじゃない?別にこうと決まった事をやらなくてもいいんじゃない?って。色んな愛の形を考えていくとめちゃめちゃ広いし、宇宙にいっても足りないくらい愛に満ち溢れているかなって思いました。


――歌詞には「純愛 情愛 寵愛 恋愛 変愛 自己愛」といった様々な愛が出てきます。こんなにたくさんの愛の言葉はググって出してきたのでしょうか(笑)

Rei:ぶっちゃけそうですね(笑)自分の中にないとすれば変愛なんです。普通だと恋愛だけれど、その恋愛の心がなくなってしまったら変な恋愛になってしまう。恋愛をして心があったのに、変っていう漢字になるだけで別れたりもしてしまう。そういう愛の形もあるけど変な愛にならなきゃいいなって思います。


――夕霧さんはReiさんの作詞にどんな印象がありましたか?

夕霧:自分の言葉ではないから、不思議な感覚ですね。Reiちゃんが書いてきた歌詞に対して、Kenさんがディスカッションしていて僕も横で聴いていたんですけど、自分にはない世界観と言葉たちだから面白いなと思いました。


――Reiさんの作詞は哲学的だと感じました。

Rei:Kenさんにそう言われましたね。「お前いっぱい書けよ」って言われましたもん(笑)だから自分の中では新発見でした。

まゆ:デモを聴いたときからこのドラムのリズムが鼓動のように、生命の息吹みたいなものに感じました。愛ってそうじゃないですか?人間だったり、生物全体の根本だったりもするから上手いテーマが出来たなって。曲にあった歌詞だなって思いましたね。

Rei:愛は、ハートだから鼓動でもあるし。そういった部分でドラミングともあっていると思います。


――「Still beating my heart i am love again」という歌詞はどういう意味を持つのでしょうか?

Rei:俺の鼓動は熱く煮えたぎってるぜ聴いてよ!!みたいな感じです(笑)俺の中の前半戦だと、この愛って正解なの?俺もわかんないよ、頭おかしくなりそうだよ、でも愛ってこうだよね?って歌っていまして。誰かに何かを言われて意見が曲がる事もあるけど、自分は何に恋してんの?自分は何が好きなの?自分自身を恐れんなよっていうイメージがあります。素直になろうよという事を示しています。


――「誰に何を言われたって恋をするのに正解なんてありゃしない恐れるな」は共感する方も多いと思います。

Rei:そこ、俺の口癖なんですよ。

なお:俺、それ感じた!Rei君らしい言葉づかいだなって。それこそRei君と電話して色々相談しているときに、そういう事を言われた事あるし。Rei君らしいなってすごく思いました。

Rei:俺もここが一番好きです。


――風弥~Kazami~さんはReiさんの作詞に関していかがですか?

風弥~Kazami~:詞を書く人が変わると曲の印象も変わるんだなって思って面白かったですね。乗る歌詞によって曲の風景って変わるじゃないですか?今回、曲の持つ力強さや炎とか、情熱的なものがテーマやイメージで、そこに愛というテーマが加わったことで愛に対する深さや、愛が持つパワーが協調されているなって。深い作品になったと思います。

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Vocal 夕霧 / Guitar なお / Guitar まゆ / Bass Rei / Drums & Piano 風弥~Kazami~ の5名で2007年3月結成。2008年2月13日1st Single+DVD「ダンデライオン」発売。初作品でオリコンインディーズランキング第1位を獲得。 その後着々と動員を増やし、2012年4月〜5月、5th Anniversary ONE-M···

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