jealkbの独創的な歌詞とライブ
――UtaTenに初登場頂いたので、jealkbさんの曲作りに関してお伺いしたいと思います。曲を作る時、歌詞と音はどちらを先に作られますか?
haderu:うちは曲が先ですが、曲の前に振り付けが先になる事が多いです。こんな振り付けをやりたいとか、曲中にこんな事をお客さんとやりたいっていうのを作曲陣に伝えて作る事がほとんどです。振り付けがめちゃくちゃ多いので、動きが大好きな10代、20代は楽しめると思います。
hideki:かと言って、難しくはないんです。すぐ出来てしまう振り付けが多いです。
haderu:その為に、楽器を持っていない振り付け先導係ともいえるAgitatorがいます。
hideki:楽器はなんでも出来るんですけどね。あえて持たないんです!
――(笑) お客さんにやってもらう事を前提とした振り付けなんですね。
haderu:はい。こんなフリをさせて恥ずかしめを受けさせてやろうかとか(笑)盛り上げてやろうという事ですよ。
hideki:単純に楽しいとか、みんなで手を叩くとかそういうシンプルなものから複雑なものまであります。決して置いてきぼりにせず、みんなでやる事が楽しいという所を重視しています。
haderu:作曲陣は大変だと思うんですけどね(笑)。「途中でじゃんけん大会をして」とかそういうオファーも来るので。
――ライブに来られるファンの皆さんはどんな層が多いのでしょうか?
haderu:バンギャと呼ばれる人が多いんですけど、最近は男子も増えてきて。高校生とかも時々混ざっています。年齢層で言うと高めではありますが、若い人が増えているのは嬉しいです。
――どういった部分が、新規でライブに来られる若い方に刺さっているのでしょうか!?
haderu:多分、くだらないとかじゃないですか(笑)?カッコいい音楽って溢れているじゃないですか。音も楽しめるし、笑えるし、そういう所が融合されているのが良いのかな?と思っています。
――皆さんのライブがどのような感じなのか、気になりました。
haderu:MCも長いですし、前奏しかやらない曲とかもあります。来るとわかるんですけけど、「そういう意味ね」ってなったりします。
hideki:お客さん次第でどこまでやるかわかんないみたいな感じです。
――え(笑)!練習ではどこまでやっているんですか?
haderu:一応練習では全部やっています。その時のノリでどこまでやるかを、決める事が多いです。
hideki:まだ一回もサビまで行ったことはないかな。
haderu:ギターのedieeが作った人気がない曲は(笑)、セットリストに中々入らないので“jealkbらしく、人気のない曲をどうやって良い曲に出来るか?”を考えて、色々な手法を使ったらファンの人も「今日は前奏しか聴けなかった」とか「今日はAメロまでしか聴けなかった」とか、「みんなでサビまで聴けるように盛り上げようよ」みたいな一体感が生まれてきて。そういうくだらなさは、みんなで隣の音楽コントをやっている感じはします。
hideki:これは他のバンドでは出来ないというか、やらないと思います。
ediee:あんまりないですよね。
hideki:だって自分らの曲に愛情がある訳じゃないですか?その曲で遊ぶって相当ですよね(笑)。でもこれが僕等の愛情だし、その曲を光らせるにはそれが良かったという事で選択しています。
――素敵です。なんかその考え方ややり方を真似するアーティストもいっぱい出てきそうですね!
haderu:あれ真似するでしょうねー。でもMC力がいるんで。
全員:(笑)
hideki:正直、技術がいるんですよ。
elsa:(hidekiを指さしながら)感じ悪いでしょこの人?
haderu:そんじょそこらのバンドのMCじゃ無理ですね!やっぱりそこは面白い人がやらないとね(笑)。
hideki:磨かれたね。
elsa:(笑)
――haderuさんが曲後半の歌詞を覚えていないのかと思いましたが、そうではないんですね!(笑)
haderu:いやいや、歌詞は基本覚えてないですよ(笑)!歌詞は全部モニターに出してます!
もうファンの人も“アイツ全然歌詞覚えねーな”って思っていると思います(笑)
――目線がモニターに行っているとライブカメラマンさんが写真を撮るのも大変そうですね(笑)。
haderu:カメラマンさんは苦労していますね。俺のカットだけ極端に少ないです…(笑)。ボーカルなのに…。
固定概念をぶち破ろうぜ
――haderuさんが歌詞を書く上で、どの曲にも共通してこだわっているポイントはありますか?
haderu:今回は固定概念みたいなものに、みんなが如何に毒されているか。その固定概念をぶち破ろうぜという所を考えました。みんな思考停止しちゃっているので、自分の物事を考えるっていう所と、周りの人がやっていなくたって自分がそう思ったらやればいいじゃんという部分がメインになっています。
――今回のアルバムに関してもきっとそういうテーマを持って作られたんですね。
haderu:sapotoがギターソロを弾くんですけど、リードギターのedieeはギターがあまり上手くないんですよ。リードなのに(笑)
全員:(笑)
haderu:ギターテクニックだと負けるんで、クチでギターソロを弾いているんです。
――ああ!『ジガサガ』でありましたね!
haderu:あれはedieeさんがやっています。
hideki:クチでギターのフレーズをやっちゃダメなの?やっちゃおうぜ!という感じです。
haderu:固定概念を破りたい人たちです。
ediee:一応音は奏でているので、楽しんでいます!
dunch:やっぱ「なにこれ?」って思いました?
――ギターとクチの掛け合いが面白いと思っていました!
hideki:なら良かったです!
haderu:俺らもレコーディングは楽しかったよね。
hideki:何回も録っているしね。
――何回も録られたということは、やはりイメージしているこだわりがあったのでしょうか?
ediee:僕の脳に浮かんだギターソロをクチで奏でていただけなので、考えていたとかはないです。
haderu:ちょーギタリストみたいな事言ってるじゃん!
全員:(笑)
――ギターを通して言うより、クチを通して言う方が良かったんですね。
ediee:そうですね。ストレートに表現できます。
haderu:じゃあギターやっちゃダメじゃん。
全員:(笑)
――間奏のギターを弾いているのはsapotoさんですね。とてもカッコいい音でした!
sapoto:ありがとうございます!
haderu:そこの対比が生まれるのが良いなと思っています。ちゃんとした人(sapoto)がいるから、ふざけられるという。全員ふざけているバンドだったら相手にされないと思うんですけど、sapotoは他のバンドから「あのギタリストやべーな」って言われたりもするので。フロントマンがふざけやすくなった一因でもあります。
――ギターソロのフレーズはご自身で考えられるんですか。
sapoto:そうですね。うちは準備を結構ちゃんとするので、限られた時間の中でやりました。
haderu:今回もね、「これは嫌だ!」みたいな事をみんなから言われて、苦しみながら作っていましたよ。
――ぜひ、クチソロに持って行かれずsapotoさんのギターにも注目して欲しいですね!
sapoto:はい。でも、この曲はクチソロの曲を作ろうと思って作りました。
haderu:クチソロばっかにいかないで欲しいです。
hideki:クチソロを活かすための楽曲です。その為に俺は良いギターのフレーズを弾くよ?みたいな感じを、sapotoがやってくれています。よりカッコいい方がより面白くなるので。
ediee:同じものは僕が飽きちゃうんで。(ドヤ)
haderu:かっけーな!!
全員:(笑)