失恋バラードの『声が枯れるまで』
――4曲目の『声が枯れるまで』はとても泣ける失恋バラードだなと感じました。大城美友:そうなの。私恋愛以外では、ちょー元気なの。恋愛になると明日のジョーになるもん(笑)
――結構、恋を引きずるタイプですか?
大城美友:引きずる、引きずる…。恋愛に向いてないね。好き~ってなったら一直線なんだけど、失敗することが多いかな。
――この『声が枯れるまで』は、いくつぐらいの時に綴られたのでしょうか?
大城美友:これが出来たのは、18歳か19歳ぐらいかな。
――「あたしはただの弱い女」というフレーズがありますが、ここを女の子にせずあえて女と言い切ってしまっているのが、印象的でした。
大城美友:このメロディーだけに収めたかったから、弱い女の子にするとメロディーに合わないの。女の子だと可愛い感じにもなっちゃうから、カッコいい感じの女にしたんだよね。
――泣き叫びたくなる楽曲ですね。
大城美友:そうなの。ライブとかでもさ、ガーッとくるから堪えるのが必死だね。この曲は体力が持ってかれるもん。歌詞に出てくる「いい時にだけ使って愛なんて感じなくて私は君の何?もういいや…」って思った事があって…。
――『声が枯れるまで』で苦戦したフレーズなどはありますか?
大城美友:歌詞も何度か変えちゃったので、あんまり苦戦した部分はないかな。逆に好きな歌詞が「全てを尽くしたって私じゃない お金でもない」かな。ここはパンチを効かせている。私でもなければ、お金でもないのか…っていう。
自分への応援ソング『飛べ!ヘイ!』
――『飛べ!ヘイ!』も励まされる楽曲ですが、自問自答を繰り返していますよね。
大城美友:そうなの。自分が病んでいるときに書いているから、自分への応援ソングでもある。今は強くなったから悩んでいる子たちに「飛べ!ヘイ!」っていう気持ちを伝えたいなって。
――10代、20代の方は迷ったりしてしまう事が多いと思いますが、大城さん自身は迷った事はありましたか?
大城美友:迷ったこともあった。でも音楽に支えられたんだよね。
――この『ニャン・ドン・ゴン』はパリピ感が強いナンバーですね。
大城美友:そうなのよ~。色んな事があって、この曲は怒って書いたのね。打ち込みで曲を作るんだけど、20分ぐらいで完成して。怒っていたのに、ハッピーソングになっちゃったんだよね。保育園生の前とかで歌ってみたいな。
――すごく気になったんですけど、歌詞に出てくる「ヒーミーちゃん」って誰ですか?
大城美友:聞いてくれたの嬉しい!ミーちゃんが私で、ヒーちゃんは友達でもあり、同じ沖縄出身のボーカリストの事なの。この人とコラボもしたい気持ちもあるんだけどね!
――「トリキラ手上げて!」という歌詞が、かなりインパクトありますね!
大城美友:これは、私がTwitterとかで「トリキラチェックよろしく~」とか言ったりするの。これは気持ちを最大!とかそういう意味で使うんだけど、恐竜のトリケラトプスに近い言葉のニュアンスで使っているかな。美友語だね!
――「コンビニ前でダンダンダンシング☆」とありますが、大城さん自身過去にコンビニの前で踊った事があるのでしょうか?
大城美友:昔、踊ってたよ。荒れていた時代もあったからコンビニの前で溜まっていたりもしたね。それとかも含め「コンビニ前でダンダンダンシング☆」と書いたかな。
――ライオンとモナリザという単語も出てくるのが面白いですね。お好きなんですか?
大城美友:大城響きが好きだから。響きで選んだの!あと単純にモナリザとライオンが好きだから!!
一番制作に苦戦した『この空』
――『この空』は一番苦戦した曲だとお聞きしたのですが、いかがですか?大城美友:めっちゃ苦戦した。これは過去を振り返って書かなきゃいけなかったから。うちってさ、毎日気持ちが変わるの。だから歌詞を書くのもちょー混乱するし、ずっと自分の事がわからなくて、常に波を打ちながらちょっとずつ進んでいくんだよね。音楽を辞めてやろう!と思ったときがあって、そのときのストーリーを書いたかな。
――これは音も同時進行ですか?
大城美友:一緒。「こんなに泣きたいのに見上げたら晴れたんだ」っていう事が実際にあったの。そのときに見えた空とリンクさせて、「この空」っていうタイトルなんだけどね。ピアノで曲を作ったかな。
――大城さんは、カタカタの言葉を歌詞に使われる事が多いと思いますが、この「ラララン」なども、その時の心情から生まれた言葉なのでしょうか。
大城美友:響きから生まれたかな。
――全体的に感じたのですが、大城さんの楽曲は実体験が多いんですね。
大城美友:そう!実体験が多いかも。恋愛なんてね、今後も実体験しか書かないと思う。
――UtaTenは歌詞サイトなので、今作の収録曲の中からお気に入りのフレーズを教えてください!
大城美友:『オレンジバタフライ』の「不器用に羽をばたつかせて」かな。過去の自分でもあり、今の自分でもあるし、未来の自分でもあると思うの。
――最後にこの『MI-POSITION』が大城さんにどんな一枚になりましたか?
大城美友:デビュー一発目っていう事で、これまで作ってきた曲の中から思い出のある曲たちを引っ張ってきているの。魂を入れたから1人でも多くの方に届けたい!!届かせる!!声がデカいから(笑)これまで応援してくれているファンの皆さんやこれから初めて会う方々に、大城美友っていう人間が作る音楽をどんどん見せて表現していきたい。落ち込んでいるときとかに、“大城美友に会いに行きたい!”って思ってもらいたいの。声だしてみんなにアピールをしていきたい!私ここにいるよ!って。だから精一杯に歌っていきたい!ありがとう!
TEXT:橋本美波
PHOTO:太田敦之
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