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【インタビュー】GARNiDELiA・初ソロALで魅せたうたものがたり

音楽ユニットGARNiDELiAのボーカルであり、歌詞やアートワークも手掛けるMARiAが、初のソロアルバム『うたものがたり』をリリースする。ユニットとソロのMARiAはどう違うのか?己の歌声に対する自己分析も聞くことが出来た、濃密なインタビューをどうぞ。

ガル二デとソロの違い


──初のソロアルバム『うたものがたり』が出来あがった感想を伺えますか?

MARiA:素直に言葉にすると……もう、すごいアルバムが出来ちゃったなと思っています(笑)。


──確かに。曲調もそうだし、歌詞もタイトルもインパクトのあるものが多い。ソロアルバムの制作にあたり、まず考えたことは?

MARiA:ガル二デ(=GARNiDELiAの略称。通称)での10年があった後でのソロアルバム……って考えた時、あえて自分で歌詞を書かないっていう選択肢をとったんです。私の中の隠れている私を表に出したかったというか、違う部分を表現出来たらなって。今回、いろんな作家さんに楽曲の提供をお願いしたんですね。


──そうですよね。著名な方も複数いらっしゃいます。

MARiA:今回、作家さんにお願いする際に“私にどんな歌を歌わせたいですか?”みたいなことを投げかけて、あとは色んな愛の歌をキーワードにして、あとはお任せで作ってもらったんです。そしたら、かなり個性的な曲ばかりになりましたね。ひとつとして同じジャンルのない、同じ表現のないアルバムになったと思うし、そこがすごく嬉しい。


──つまり、曲を手掛けた皆さんは、MARiAさんをイメージして曲を作っていった、と。声を生かした曲作りともいえる。

MARiA:確かにそうですね。だから驚くくらい、いろんなタイプの曲が出て来たのかもしれない。


──作品制作にあたり、ガル二デとソロで、MARiAさんの中で明確な違いはありました?

MARiA:ガル二デって10代からやってきたリアルな等身大の自分で、もちろんそれがガルニデというブランドというか、ファンと一緒に作って歩いてきたし、だから出来上がっているものがあって。例えば楽曲の依頼を頂くときとかも、ガルニデのMARiAだから、これを、みたいにくるじゃないですか。でも私も今年で20代最後になって、来年は30代のスタートになるんですね、そんな時にふともう一人の自分を発見したんですよね、感じてはいたんだけど、二重人格じゃなくて、両方とも同じ私なんだけど、そういうことって歩んできたから俯瞰で感じるというか。混沌としているわけじゃなくて、ハッキリとしてわかる、そういう意味で。

その点では作家さんたちがデモを出してきてくれた時に、本当にビックリしたし、そうなんだ、表現していない隠れている私って、こうなんだね、みたいに腑に落ちた点がすごく面白くて、その点はきっとガルニデとソロを両立させていくのに、これからも大切にしていきたいですね。

自分の声質を分析

──MARiAさんご自身はご自分の歌声をどう思っています?

MARiA:いやぁ……難しいですね(笑)。


──すみません、是非、自己分析していただければ、と。

MARiA:そういえば、自分の歌声を自己分析したことなかったな。面白いですね、これは(笑)。


──ありがとうございます。では、先に、私の分析を先に聞いていただいても?

MARiA:あぁ、是非。お願いします(笑)。


──ありがとうございます(笑)。中低音の母音のロングトーンが魅力だと思いました。そこが聴いていて一番気持ちいい。

MARiA:あぁ! それは嬉しいです。確かに。ハイ(=高音)が強い歌声では無いんですよね、女性ボーカルでは珍しいのかもしれないけど、中低域がどしっと構えた歌声ではあるかと思いますね。


──レンジが(=音域)広い。でも魅力は中低域って印象なんですよね。

MARiA:ありがとうございます。すごく嬉しい。レコーディングの時には、自分の声質を生かすマイク選びとかしたり、ミックスもハイをパーンって延ばすミックスではなく、結構その……筒が共鳴するような感じの聴こえ方を生かす録り方をしてるんです。自分は、ハイトーンが生きる声質ではないと思うので、そこは自覚してどう生かそうかと考えたりしますね。


──1980年代から考えれば、女性ボーカルは、中低音より高い音をいかに出すか、クリアに柔らかく出すかが、主軸だったと思うんですよね。2010年以降は、違う形も出て来たと思いますけど。

MARiA:そうですよね。ハイ(=高音)がいい、みたいな感じ、ありましたよね。私は真逆の声質をしているから、そういう中で自分はどう戦っていくかみたいなのは、ネットで歌い始めた頃から、ずっと悩んできたことだった。一緒に歌った時、ハイの方が絶対に目立つし、印象に残るんです。そういう中でどう勝つ、みたいなことは、すごく考えましたね。

ただ、私は寄り添える歌を歌いたいと思っているから、例えば、1人で落ち込んだ時に、頑張れって言うんじゃなくて、一緒に頑張ろうね、もう頑張っているよねって……いうような歌を歌いたかったんです。そこにはフィットしている歌声だと思っている。刺す歌じゃなくて、包み込む歌がいいと思っていたから。今言ったように、自分の気持ちを転換したおかげで、出来あがっていったんですね。


「憐哀感情」は文学的

──なるほど。アルバム『うたものがたり』の収録曲『憐哀感情』の曲調は、ガル二デでは絶対に出て来ないなと思いました。昭和歌謡というか、言葉を選ばないで言えば、演歌かそうじゃないかのギリギリ。でも演歌じゃない。

MARiA:そうなんです(笑)。すべての曲が、本当にこれまでになかったタイプばかりで。歌詞も、男性の方に書いてもらっているのが多いから、男性目線でみた私だったりとか、女性観だったりとか、言葉の選び方からして、自分とは全然違うなと思います。『憐哀感情』は、すごく文学的。私は直感でストレートに言葉をのせていくタイプだと思うから、その違いをすごく感じますね。文学的な歌詞を歌うとなると、私の歌い方も当然違ってきますし。じつは『うたものがたり』のレコーディングは、『憐哀感情』からスタートしてるんですよね。



──本当に?アルバムの中でも最も異色だし、インパクトのある『憐哀感情』からレコーディングがスタートしたんですか?

MARiA:そうなんですよ、最初からあの曲ってすごいレコーディングですよね(笑)。自分でもマジか、どうするかと思って。ディレクションの本間(昭光)さんと、どうやって録っていくかって話になったとき“今回のアルバム全部を通して、言葉の力を大切にしよう”って話したんです。例えば、歌詞をみなくてもその言葉が全部見えるものにしよう、と。言葉を丁寧に扱うって決めて、だからあえていつものMARiA節を封印しよう、と。

語尾のクセとか、ビブラートを大幅にカットしていったんですね。ガル二デで10年間やってきたものを、削ぎ落として削ぎ落として、スンッと、まんまそこにいる私、みたいな歌い方をしよう、と。歌い方じゃないな、どちらかというと語るに近い感覚で、レコーディングしたんですよね。レコーディング『憐哀感情』に限らず“MARiA節、封印”っていうのが、キーワードでしたね。今までの歌い方から、いかに引算をしていくかっていう形だった。


──引算の方が難しいんじゃないですか?

MARiA:難しいんですよ。本当にそう。


──まず引算するためには、現状の歌のクセやMARiA節を自覚しないと出来ないと思うから。

MARiA:そうなんです。だからソロアルバムの制作をすることで、自分の歌と向き合うことが出来たんですよ。歌を始めてから18年くらい経ちますけど、初めて歌うことと歌い方に向き合ったんです。


引算で辿りついた歌い方

──では、引き算した歌い方とは?

MARiA:私の声があって、その声と感情を音符の上にのせていく、みたいな。余計なものはいらなくて、私が音符の上に立っているみたいな。それを自分で見つけた感じ。これまで歌にしていたものを、自分の声と向き合って、声だけで素直に表現する、みたいな。そういう表現を今回のレコーディングで知りました。18年歌ってきて、私の知らないMARiAの歌があるんだなって、すごく嬉しかった。この作品をやって、見つけたことがたくさんあるし、まだまだ自分の中に眠ってるんだなって思うと楽しくて。だからレコーディングは、すごく楽しかったですね。


──言葉を大切に、歌っているってより、言葉と音符を同時に置きにいってるようなイメージ?

MARiA そうそう。だから歌うっていうより、語っているっていう感じがぴったりくるなと思った。『うたものがたり』ってタイトルが浮かんだのも、すべての曲が語っているなって思ったからなんです。


──わかりました。『憐哀感情』を初めて聴いたとき、頭の中に浮かんだことは?

MARiA:ステージ上にいて1本のピンスポットが当たっている自分でしたね。曲をもらってすぐパッと浮かびました。


物語の世界へ誘う初ライブ

▲【MV】MARiA 「ハルガレ」【うたものがたり】

──『ハルガレ』については?

MARiA:まず、歌詞の中に「ハルガレ(=春枯れ)」って言葉が出て来たとき、なんてすごい言葉を出して来たんだと思ったんですね。この曲は、元々知っているじんくんが作った曲なんですけど、曲を作る前に、じんくんと長電話したんです。どんな曲にしようかって話はもちろん、近況報告とか、本当にいろいろ話しました。

じんくんと出逢ったのは、もう10年くらい前なんですけど、10年前の話とかしながら、それで自分達も大人になったなぁ…みたいな話になって。あの時はあんなだったね、あんなこともあったね、こんなこともあったね、青春だったねみたいな、話をしたんですよ。今の大人になった自分が、青春を振り返って歌ったらどうなるんだろうね、って話をしてて。そしたらじんくんがポンって“今「春枯れ」って浮かんだんだ”って。春が枯れるかぁ……この人、すごい言葉出してくるなと思ったんですよね。私たちもう青春、終わってるじゃないですか。(笑)


──春、枯れてるって、青春の春にかかってる?

MARiA:それもあると思うんですよね。


──まぁ、青春って、すごく個人的な価値観で捉え方の違う言葉だと思うけど、一般的な概念で言えば、青春って、ティーンネイジャーの頃の淡い思い出を指しますよね。そういう意味では、青春は終わっていると定義づけることも出来る。

MARiA:そうそう。青春って、人それぞれ、それこそ今でも青春だって、生きてれば生涯青春とういうのもすごく素敵だと思うし、そういう大人の方もたくさんいると思うんですけど、ティーンネイジャーの頃を青春とするならば、青春はもう終わってる。春が枯れて、次は夏が来る。だから季節は芽吹いていく……ってじんくんは思っているんだろうな。ひとつの季節が終わった後の、また先の新しい道みたいなのをじんくんは描こうとしてくれたんだと思うんだけど、でもお別れだったりとか、何かがひとつ終わってしまったりとかすることの感傷だったり、儚さみたいなものも表現してくれているんですよね。この曲、最初にデモで聴いた時に、ポロポロ涙が出て来たんですよね。


──今、振り返れば、どうして涙が出たんだと思います?

MARiA:なんだろう……どうしてだろう(笑)。あの頃、すごく楽しかったなぁとか、懐かしい思いもすごくあったし。10年の間に離れていった人たちもいるし、手離してきたものもすごくある。でも手離してきたから、今、出逢える人もいて……みたいな、いろんなことが思い出とともに蘇って来て泣けて来たんだと思うんです。


──わかりました。では、アルバム『うたものがたり』の中で思いいれのある歌詞のフレーズは?

MARiA:難しいなぁ。本当に全部好きなんです。でも選ぶなら、『ハルガレ』の最後の部分ですかね。「知らない花が咲いている また季節が 芽吹いている」が1番好きなフレーズですね。



──いいですね。自分の好きなフレーズで終わるアルバム。

MARiA:そういうアルバムにしたんですよ。「知らない花が咲いている また季節が 芽吹いている」っていうフレーズが着た瞬間に、アルバム、この歌詞で終わるって決めたんです。


──泣いた時ですね。

MARiA:そうです。どの曲もいいフレーズがたくさんありますけど、最後はあのフレーズで終わりたかった。私が、あなたが諦めなければ、季節はいつでもやってきますから。


──6月5日は東京・チームスマイル豊洲PITで『MARiA Live 2021「うたものがたり」』が開催されますね。

MARiA:初めてのソロワンマンでなんですよねー感慨深いですよね。歌劇だったりとか、うたものがたりの世界にみんなを連れていくって感じでの作り方をしたいなと思っていて。自分の中で演じる部分とかもお見せしたいなと思ってますし、製作を頑張っていますよ、どうなるんだろうって楽しみにしていてほしいですね。
ライブでは去年から中止も本当に多かったから、感染対策は私も皆もしっかり注意をして、みんなで思いっきり盛り上がりたいですね!

TEXT 伊藤亜希

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