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「六甲おろし」歌詞の意味を考察!選手にエールと称賛を送る阪神タイガース球団歌

日本プロ野球球団の球団歌の中でも最も長く愛され続ける『六甲おろし』ですが、その意味はファンでも意外と知らないのではないでしょうか?勝利への思いが詰まった歌詞の意味を紐解きます。

18年ぶりの“アレ”で注目される「六甲おろし」とは


2023年9月14日、2005年以来18年ぶり6回目となる“アレ”ことセ・リーグ優勝を果たした阪神タイガース

優勝の歓喜に沸いた阪神ファンたちの間で『六甲おろし』が大合唱されているのを耳にしたという方も多いでしょう。

阪神タイガースの球団歌としてよく知られる『六甲おろし』ですが、実は正式名称ではないことをご存じでしたか?

正式名称は『阪神タイガースの歌』で、球団の前身である大阪タイガースが設立された翌年の1936年に発表された『大阪タイガースの歌』がもとになっています。

作詞は俳句や小説で多彩な才能を発揮し、『赤城の子守唄』や『人生劇場』など不朽の名曲を世に残した詩人で作詞家の佐藤惣之助が担当。

作曲はのちに中日ドラゴンズの初代球団歌『ドラゴンズの歌』や巨人軍の3代目球団歌『闘魂込めて』、高校野球のテーマソング『栄冠は君に輝く』など野球の応援歌を多く手がけた作曲家の古関裕而が務めました。

この曲が広く知られるようになったのは、1970年代放送の朝日放送ラジオ「おはようパーソナリティ中村鋭一です」の影響によるものです。

大の阪神ファンだったアナウンサーの中村鋭一は、阪神タイガースが勝った試合の翌日に番組内で球団歌を歌うのを恒例としていました。

それがリスナーに喜ばれ、1973年に中村の歌唱で発売されたレコードは40万枚以上を売り上げるヒットを記録。

『阪神タイガースの歌』を全国に広めるのに一役買った中村が「六甲おろし」という通称を考案したとされています。

現存する日本プロ野球の球団歌では最も古くから愛され続けてきた『六甲おろし』にはどんな想いが綴られているのでしょうか?

現代では難しい言葉に注目しながら歌詞の意味を考察していきましょう。

厳しい状況でも勝利を目指して挑む


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六甲颪に 颯爽と
蒼天翔ける日輪の
青春の覇気 美しく
輝く我が名ぞ 阪神タイガース
オウ オウ オウオウ 阪神タイガース
フレ フレフレフレ
≪六甲おろし 歌詞より抜粋≫
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1番冒頭からさっそく「六甲颪(おろし)」のフレーズが登場します。

「六甲颪」とは兵庫県南東部に位置する六甲山地から冬に吹き降ろす冷たい風のことです。

過去には死傷者が出たこともあるほどの強風ですが、実は秋から春にかけて吹くためプロ野球のシーズン中には直接影響がありません。

むしろ甲子園といえば、夏の晴れた日に球場の南西から吹き込む海風を指す浜風のことを連想しますよね。

おそらく実際の浜風と試合の緊張感やプレッシャーといった心持ちを、冷たく厳しい六甲颪に例えたのでしょう。

そんな状況でも颯爽とプレイする選手の姿が見えてきます。

続く「蒼天翔ける日輪」は青い空を太陽が進んでいく様子を表しています。

球団設立当時はまだナイターやドーム球場はなかったため、青空と太陽の下で試合が行われていたことが分かりますね。

そして勝ちたいという瑞々しいほどの野心が「青春の覇気」と表現されていて、球団を誇りに思う心からにじみ出る選手たちの輝きが伝わってくるようです。

最後の「オゥオゥオゥオゥ 阪神タイガース」の部分は、元は「オゥオゥオゥオゥ 大阪タイガース」と韻を踏む形で用いられていました。

歌詞から球団名のみを変更したため当初の韻を踏む構成は失われてしまったものの、気持ちが高まっていく様子にぴったりハマっています。

虎の意気を持つ我等が栄冠に輝く


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闘志溌剌 起つや今
熱血既に 敵を衝く
獣王の意気 高らかに
無敵の我等ぞ 阪神タイガース
≪六甲おろし 歌詞より抜粋≫
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「闘志溌剌起つや今」のフレーズは、闘志をみなぎらせて今こそ決起しようと選手が自分自身や仲間を鼓舞している言葉といえるでしょう。

「熱血既に敵を衝く」では、血のように沸き立つ熱意はすでに相手を圧倒しているから自信を持って行動しようと励まし合っている様子が見て取れます。

気持ちでは決して誰にも負けないという強い想いが感じられますね。

「獣王」つまり虎は強さや権威の象徴であり、単独で行動する姿は気高い雰囲気をまとっています。

そんな虎のように勇ましく尊い意気を持つ自分たちは無敵だと宣言していることが分かるでしょう。

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鉄腕強打 幾千度び
鍛えてここに 甲子園
勝利に燃ゆる 栄冠は
輝く我等ぞ 阪神タイガース
≪六甲おろし 歌詞より抜粋≫
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3番では球を投げたり打ったりすることが「鉄腕強打」と表現されています。

強靭な腕を使って放たれる剛速球や力強く球を打つ一振りの重さが感じられますよね。

そうした過酷な試合や練習を「幾千度び」も乗り越えた実績が勝利への自信に変わります。

それらの経験によって身体も心も鍛え、今日甲子園に立っているのだという誇らしい気持ちが伝わってくるでしょう。

最後に、勝利に燃えて栄冠を手にし輝くのは自分たち「阪神タイガース」だと高らかに歌い上げます。

勝利に挑む選手たちに届けたい大切な球団歌!

六甲おろし』には、厳しい状況でも勝利を目指して戦う選手たちの勇ましさが描かれていました。

言葉の意味やそこに込められた想いを紐解くと、大切に歌い続けたいと思わせる熱意やパワーが感じられます。

阪神タイガースの選手たちへのエールと称賛を届けるためにますます気持ちを込めて歌いたい球団歌ですね。

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