浮うかぶも沈しずむも ふたりは一ひとつ
あなたの言葉ことばに 泣なきました
日陰ひかげの庭にわにも 十日とおかの菊きくが
ひっそり咲さいて 立たち枯がれる
添そえるなら 添そえるなら
隠かくれ妻づまでも わたしはいいの
夜明よあけの茜あかねが 色いろ増ます空そらに
ご出世しゅっせ祈いのって 手てを合あわす
わたしのせいです 家門かもんを捨すてて
掛かけ小屋ごや芝居しばいに 身みをやつす
あの人ひとに あの人ひとに
病やんでとどかぬ 心こころが痛いたい
瞼まぶたを閉とじても 滲にじんで見みえる
初春はつはる芽出度めでたい 顔見世かおみせが
お役目やくめご免めんね 黒衣くろこの役やくは
これから彼岸ひがんへ 旅たびにでる
賑にぎやかに 賑にぎやかに
三味しゃみや太鼓たいこに 囃はやされながら
浮uかぶもkabumo沈shizuむもmumo ふたりはfutariha一hitoつtsu
あなたのanatano言葉kotobaにni 泣naきましたkimashita
日陰hikageのno庭niwaにもnimo 十日tookaのno菊kikuがga
ひっそりhissori咲saいてite 立taちchi枯gaれるreru
添soえるならerunara 添soえるならerunara
隠kakuれre妻dumaでもdemo わたしはいいのwatashihaiino
夜明yoaけのkeno茜akaneがga 色iro増maすsu空soraにni
ごgo出世syusse祈inoってtte 手teをwo合aわすwasu
わたしのせいですwatashinoseidesu 家門kamonをwo捨suててtete
掛kaけke小屋goya芝居shibaiにni 身miをやつすwoyatsusu
あのano人hitoにni あのano人hitoにni
病yaんでとどかぬndetodokanu 心kokoroがga痛itaいi
瞼mabutaをwo閉toじてもjitemo 滲nijiんでnde見miえるeru
初春hatsuharu芽出度medetaいi 顔見世kaomiseがga
おo役目yakumeごgo免menねne 黒衣kurokoのno役yakuはha
これからkorekara彼岸higanへhe 旅tabiにでるnideru
賑nigiやかにyakani 賑nigiやかにyakani
三味syamiやya太鼓taikoにni 囃hayaされながらsarenagara