デマゴーグ 歌詞 キタニタツヤ ふりがな付

信しんじていたものたちがことごとく壊こわれて
何なにひとつわからなくなった
私わたしが私わたしであること、それさえも見失みうしなうような
暗くらい場所ばしょに落おちてきたみたいだ

膨ふくらみ続つづけてく宇宙うちゅうで、ひどく小ちいさないきものたち
みんな何なにかの奴隷どれいになって
柔やわらかな夢ゆめの中なかへ逃にげてしまった

「度どし難がたい孤独こどくを、痛いたみを分わかちあって生いきてゆこう」とか
吐はき気けがするような嘘うそに騙だまされた先さきには
悪わるい夢ゆめのような現実げんじつだけが残のこる

私わたしは一人ひとりで歩あるくよ、この地獄じごくを愛あいしてみる
呼吸こきゅうをすること その苦くるしみ全すべてを抱かかえて生いきる、
美うつくしさに祝福しゅくふくを!

信しんじていたものたちがことごとく壊こわれて
何なにひとつわからなくなった
生温なまぬるい痛いたみの中なか
母親ははおやの腕うでの中なかで眠ねむるような錯覚さっかくを覚おぼえた

狭せばまり続つづけてく視界しかいで、見みえたものさえ失うしなってゆく
遅効性ちこうせいの毒どくが抜ぬけないまま
抜ぬけ殻がらのように終おわってしまうのだろうか

「度どし難がたい孤独こどくを、痛いたみを分わかちあって生いきてゆこう」とか
吐はき気けがするような嘘うそに騙だまされた先さきには
悪わるい夢ゆめのような現実げんじつだけが残のこる

私わたしは一人ひとりで歩あるくよ、この地獄じごくを愛あいしてみる
あなたも、その汚よごされてしまった瞳ひとみを光ひかりで雪すすいで
醒さめない夢ゆめはないんだよ

隣となりにいる誰だれかを妬ねたましく思おもう日々ひびさえ、受うけ入いれられますように
その目めを覆おおいたくなるような現実げんじつの醜みにくさでさえ、
抱だきしめられますように
ずっとその苦くるしみ全すべてを抱かかえて生いきる、あなたへの祈いのりを!