夜警 歌詞 キタニタツヤ ふりがな付

真まっ赤かな眼めの高層こうそうビルがまばたきしている
夜よるをこするように立たつ
不出来ふできな世界せかいを腐くさしている

輝かがやきなんてひとつたりとも無ない生活せいかつが
灯ともす明あかりの群むれが綺麗きれいだね

鼓膜こまくの奥おくの奥おくの奥おくまで
浸ひたすぬるい音おとの無ない夜よる
甘あまい匂におい、誰だれも幸福こうふくに飢うえている
凍こおりつく野生やせいの常夜じょうや灯とう
千日手せんにちてに陥おちいる世界せかい
引ひき分わける相手あいてもいないよ
誰だれもいない
誰だれもいない

みんな眠ねむっている
幹線かんせん道路どうろも、恋人こいびとの肌はだも
みんな眠ねむっている

だらだらと終おわっていく最中さいちゅうの景色けしき
僕ぼくらは緩ゆるい滑すべり台だいの上うえ

視界しかいの先さきの先さきの先さきまで
ぼかす淡あわい幸福こうふくのベールで
盲めしいた僕ぼくらは可能性かのうせいを手放てばなした
機能きのうしないアミグダラ、下垂かすい
トーラス都市としの放射冷却ほうしゃれいきゃく
どろり粘ねばる風かぜが吹ふく前まえに
逃にげだしたい
逃にげだしたい

鼓膜こまくの奥おくの奥おくの奥おくまで
浸ひたすぬるい音おとの無ない夜よる
甘あまい匂におい、誰だれも幸福こうふくに飢うえている
凍こおりつく野生やせいの常夜じょうや灯とう
千日手せんにちてに陥おちいる世界せかい
引ひき分わける相手あいてもいないよ
誰だれもいない
誰だれもいない

悲かなしくない?
寂さびしくない?
虚むなしくない?
途方とほうもない現実げんじつの葬列そうれつ、葬列そうれつ、葬列そうれつ、葬列そうれつ