今年ことしの秋あきも 終おわりやら
柿かきの実みひとつ 青あおい空そら
峠とうげを越こえて あの人ひとも
旅たびへ出でたきり もどらない
柿かきの実みひとつ 待まちぼうけ
いいえ 私わたしも 待まちぼうけ
梢こずえの先さきに 残のこされた
柿かきの実みひとつ なに想おもう
祭まつりも過すぎた ふる里さとは
落葉おちばばかりが かさこそと
柿かきの実みひとつ 淋さびしかろ
いいえ 私わたしは なお淋さびし
あなたは誰だれの 忘わすれもの
柿かきの実みひとつ 風かぜのなか
また来くる冬ふゆの 寒さむさより
逢あえぬ辛つらさに 泣なけそうよ
柿かきの実みひとつ ひとりぼっち
いいえ 私わたしも ただ独ひとり
今年kotoshiのno秋akiもmo 終owaりやらriyara
柿kakiのno実miひとつhitotsu 青aoいi空sora
峠tougeをwo越koえてete あのano人hitoもmo
旅tabiへhe出deたきりtakiri もどらないmodoranai
柿kakiのno実miひとつhitotsu 待maちぼうけchibouke
いいえiie 私watashiもmo 待maちぼうけchibouke
梢kozueのno先sakiにni 残nokoされたsareta
柿kakiのno実miひとつhitotsu なにnani想omoうu
祭matsuriもmo過suぎたgita ふるfuru里satoはha
落葉ochibaばかりがbakariga かさこそとkasakosoto
柿kakiのno実miひとつhitotsu 淋sabiしかろshikaro
いいえiie 私watashiはha なおnao淋sabiしshi
あなたはanataha誰dareのno 忘wasuれものremono
柿kakiのno実miひとつhitotsu 風kazeのなかnonaka
またmata来kuるru冬fuyuのno 寒samuさよりsayori
逢aえぬenu辛tsuraさにsani 泣naけそうよkesouyo
柿kakiのno実miひとつhitotsu ひとりぼっちhitoribotchi
いいえiie 私watashiもmo ただtada独hitoりri