一枚のLP盤 歌詞 八代亜紀 ふりがな付

今いまは動うごかない 色いろあせ古ふるびた蓄音機ちくおんき
子供こどもの頃ころに父とうさんが 聴きいてたアメリカの歌うた
あれは夕顔ゆうがおが いっぱい咲さいてた縁側えんがわで
流ながれる英語えいご真似まねをして 幼心おさなごころに憧あこがれた
いまでは遠とおくの雲くもの上うえ 夢ゆめでは時々ときどき会あえるけど
何歳いくつになっても あの日ひの わたしはあなたの娘こどもです
「倖しあわせですよ…」 歌手うたを選えらんで
叱しかられ背そむきも したけれど
「聴きこえますか…」「聴きこえますか…」
父とうさんゆずりの わたしの声こえが

たった一枚いちまいの 埃ほこりをかぶったLP盤レコードに
心こころの針はりを落おとしたら 聴きこえる思おもい出での歌うた
あれは夕暮ゆうぐれの 夜行列車やこうれっしゃの車窓まどの外そと
手てを振ふりながら父とうさんの 泣ないてた姿すがた忘わすれない
いまでも生いきててくれたなら ふたりで旅行りょこうも出来できるのに
ごめんなさいね それでも わたしはあなたの娘こどもです
「倖しあわせですよ…」 いまの人生じんせい
淋さびしい思おもいも させたけど
「聴きこえますか…」「聴きこえますか…」
父とうさんゆずりの わたしの声こえが

「倖しあわせですよ…」 歌手うたを選えらんで
叱しかられ背そむきも したけれど
「聴きこえますか…」「聴きこえますか…」
父とうさんゆずりの わたしの声こえが