I ask. 歌詞 槇原敬之 ふりがな付

僕ぼくは今日きょう何気なにげなく口くちにした
一行いちぎょう足たらずの短みじかい言葉ことばで
誰だれかの心こころを深ふかく傷きずつけてしまった

あのとき僕ぼくはどうかしてたんだ
自分じぶんの心こころを逆撫さかなでるのを
止とめたいのにどうしても止とめられなかった

たとえ見当違けんとうちがいだとしても
言葉ことばは悲かなしいほど言葉ことばのまま
弾丸だんがんやミサイルのように

軌道きどうも変かえられず届とどいた場所ばしょで必かならず
誰だれかを無意味むいみに傷きずつけてしまう

I ask myself 僕ぼくは問といかける
I ask myself 僕ぼくの中なかに
I ask myself 僕ぼくの知しらない僕ぼくがいて
慣なれたはずの悲かなしみを
見当違けんとうちがいの誰だれかではらさないかどうか

僕ぼくは見みたんだ 生うまれたばかりの
小ちいさな可愛かわいい子犬こいぬを囲かこんで
笑顔えがおをこぼし撫なでる人ひとたちに紛まぎれて

やっぱり同おなじ様ように笑わらいながら
小ちいさな頭あたまを撫なでながら
革靴かわぐつでしっぽの先さきを踏ふみつける人ひとを

確たしかに忘わすれていく事ことで人ひとは
生いきていけると全すべてを
記憶きおくのゴミ箱ばこに詰つめてしまう前まえに

あの胸むねがねじれたときに感かんじた痛いたみを
誰だれかに感かんじさせぬ様さま 覚おぼえておくんだ

I ask myself 僕ぼくは問といかける
I ask myself 僕ぼくの中なかに
I ask myself 僕ぼくの知しらない僕ぼくがいて
慣なれたはずの悲かなしみを
見当違けんとうちがいの誰だれかではらさないかどうか

これは毎日まいにち起おこるかもしれない
僕ぼくの中なかの戦争せんそう
戦たたかう相手あいてはほかの誰だれでもない
自分じぶんを相手あいての戦争せんそう
問といかけることを辞やめれば負まけてしまう
簡単かんたんに

I ask myself 僕ぼくは問といかける
I ask myself 僕ぼくの中なかに
I ask myself 僕ぼくの知しらない僕ぼくがいて
慣なれたはずの悲かなしみを
見当違けんとうちがいの誰だれかではらさないように