何時いつの間まにやら此処ここに堕おとされ
溺おぼれかけの命いのちを抱だきかかえて
生温なまぬるい手てに引ひかれて ただ列れつを成なし歩あゆむだけ
生せいを拒こばめば罪つみ 死しに抗あらがえば罰ばつ
牛うしと馬うまの番つがいが手綱たづな握にぎる
獄ごくの門もんが今いま その口くちを開ひらく
「おかえりなさい」
その声こえが突つき刺ささりちらついた面影おもかげ
私わたしに良よく似にた
私わたしとは非ひなる
私わたしを成なした罪つみの箱はこ
見境みさかい無なき悪食あくじき
また誰だれかの罪つみを一ひとつ貪むさぼり現うつつで苟且かりそめの罰ばつを受うける
私わたしの罪つみは誰だれが喰くらうか
気きが付つけばまた此処ここに堕おとされ 堂々巡どうどうめぐり
「転生てんしょう輪廻りんね」
望のぞまぬ命いのちと嘆なげき ただ列れつを成なし歩あゆむだけ
名なも知しらぬ種たね一ひとつ膨ふくれ弾はじけた怨うらみの落おとし子ご
獄ごくの火ひに焼くべた命いのち 誰だれの罪つみを唾つば吐はく篝火かがりび
次つぎに私わたしに捩ねじ込こまれるのは
「何時いつ」の
「何処どこ」の
「何方だれ」の
「何なに」か?
見境みさかい無なき悪食あくじき
廻まわり廻まわる 巡めぐり巡めぐる
罪つみと罰ばつに生いかされた飼殺かいごろし故ゆえ
餌えさに媚こび諂へつらう
絶たえ間まの無ない既視感きしかんに襲おそわれ 何処どこかで見みた何時いつかを彷徨さまよう
賽さいの河原かわらで積つみ重かさねてきたその石いしを自みずから蹴散けちらせるか
生いき疲つかれただろう...死しに疲つかれただろう...己おのれを殺ころし疲つかれただろう...
それでもまだ誰たが為ために生いきて死しんで己おのれを殺ころし続つづけるか
何時itsuのno間maにやらniyara此処kokoにni堕oとされtosare
溺oboれかけのrekakeno命inochiをwo抱daきかかえてkikakaete
生温namanuruいi手teにni引hiかれてkarete ただtada列retsuをwo成naしshi歩ayuむだけmudake
生seiをwo拒kobaめばmeba罪tsumi 死shiにni抗aragaえばeba罰batsu
牛ushiとto馬umaのno番tsugaiがga手綱taduna握nigiるru
獄gokuのno門monがga今ima そのsono口kuchiをwo開hiraくku
「おかえりなさいokaerinasai」
そのsono声koeがga突tsuきki刺saさりちらついたsarichiratsuita面影omokage
私watashiにni良yoくku似niたta
私watashiとはtoha非hiなるnaru
私watashiをwo成naしたshita罪tsumiのno箱hako
見境misakai無naきki悪食akujiki
またmata誰dareかのkano罪tsumiをwo一hitoつtsu貪musaboりri現utsutsuでde苟且karisomeのno罰batsuをwo受uけるkeru
私watashiのno罪tsumiはha誰dareがga喰kuらうかrauka
気kiがga付tsuけばまたkebamata此処kokoにni堕oとされtosare 堂々巡doudoumeguりri
「転生tensyou輪廻rinne」
望nozoまぬmanu命inochiとto嘆nageきki ただtada列retsuをwo成naしshi歩ayuむだけmudake
名naもmo知shiらぬranu種tane一hitoつtsu膨fukuれre弾hajiけたketa怨uraみのmino落oとしtoshi子go
獄gokuのno火hiにni焼kuべたbeta命inochi 誰dareのno罪tsumiをwo唾tsuba吐haくku篝火kagaribi
次tsugiにni私watashiにni捩neじji込koまれるのはmarerunoha
「何時itsu」のno
「何処doko」のno
「何方dare」のno
「何nani」かka?
見境misakai無naきki悪食akujiki
廻mawaりri廻mawaるru 巡meguりri巡meguるru
罪tsumiとto罰batsuにni生iかされたkasareta飼殺kaigoroしshi故yue
餌esaにni媚koびbi諂hetsuraうu
絶taえe間maのno無naいi既視感kishikanにni襲osoわれware 何処dokoかでkade見miたta何時itsuかをkawo彷徨samayoうu
賽saiのno河原kawaraでde積tsuみmi重kasaねてきたそのnetekitasono石ishiをwo自mizukaらra蹴散kechiらせるかraseruka
生iきki疲tsukaれただろうretadarou...死shiにni疲tsukaれただろうretadarou...己onoreをwo殺koroしshi疲tsukaれただろうretadarou...
それでもまだsoredemomada誰taがga為tameにni生iきてkite死shiんでnde己onoreをwo殺koroしshi続tsuduけるかkeruka