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モン吉、ソロアルバム「モン吉2」に込められた地元と家族への愛とは!?【インタビュー】 (2/2)


KICK THE CAN CREWのLITTLEさんと知り合ってからは、もう20年近い

──『モン吉2』には、2名ゲストミュージジャンが参加しています。KICK THE CAN CREWのLITTLEさんは地元八王子繋がりの方。付き合いは長いんですか?


モン吉:知り合ってからは、もう20年近いと思います。ただ、当時はあくまでも(地元の音楽仲間として)互いに顔は知っているという関係であって、深く話をしたのは、まだ2年前からなんですよ。きっかけは、共通の友人から「今、八王子でLITTLEくんと呑んでるからモンちゃんもどう?」と誘いを受け、お店へ合流したことから。

そのときが初めてになるのかな、お互いに深いところでの音楽談義をすれば、「同じ八王子のミュージシャン仲間として、一緒に楽曲をやろう」という話を交わしたのは。ただ、当時は一緒にやるタイミングを作るまでには至らなかったんですけど。今回のアルバム制作時に、僕のほうから「あのときの話を今回形にしたいんですけど、どうですか?」と連絡を取ったら、「ぜひぜひ」と二つ返事で返してくれたことから『八王子~地元愛の讃歌~』が生まれました。

──やはり、二人でコラボするとなったら、テーマは…。

モン吉:八王子になりますよね(笑)。歌詞の題材もすぐに決まれば、オケの方向性も、互いのルーツにある90年代後半頃のHIP HOPな感じで行こうと即座に決まりました。そこから今回は、メロもつけずラップのみで構成する形にしようと思い、ラップへ特化した楽曲を制作。久々に韻を踏んだ言葉も集めました。

──もう1曲が、かりゆし58の前田真悟さんをfeat.した『愛の花 feat.前川真悟(かりゆし58)』になります。

モン吉:真悟さんは、本当に素晴らしい才能の持ち主ですからね。この曲のアレンジを、ファンモンの頃からお世話になっているYANAGIMANさんが手がけてくださったんですけど。ちょうど去年の夏頃かな、YANAGIMANさんへ電話で「これからは、いろんなミュージジャンと制作していきいたんですよ」と想いを伝えていたんですね。

その話をYANAGIMANさんは覚えていてくれて、近況で制作している事を伝えたら「誰か、一緒に制作したい人決まった?」と聞かれ、その時点ではまだLITTLEさんの件も決まっていなかったことから、「まだ誰も決まってないです」と返したら、YANAGIMANさんが「僕のまわりで当たってみるよ」と言ってくれて。それで紹介してくださったのが、かりゆし58の真悟さんなんです。

はかりゆし58とはほぼ同期であり、フェスで顔を合わせたときにはいろんな話をする仲だったので、むしろありがたい話だと思い、すぐに「お願いします」となりました。



──中から響いてくる三線の音が風情を醸しだしていますよね。

モン吉:真悟さんYANAGIMANさんと打ち合わせをしているときから、「レゲエをやりたいね」という話が出れば、「普通にレゲエをやるのではなく、そこへ三線の音を入れた三線レゲエをやりたいね」というアイデアも生まれていました。しかも、レゲエと言えば平和の歌。そこから、僕と真悟さんでそれぞれに歌詞を書き、お互いの歌詞を上手くミックスしたうえで生まれたのが『愛の花』なんです。

その楽曲を実際に沖縄の人に三線などを演奏してもらおうという話になり、沖縄まで行き、そこでレコーディングを行いました。

──そのリアルさがいいですね。

モン吉:そうなんです。三線を現地の方が演奏しているのはもちろん、最初に『てぃんさぐの花』の歌が流れるんですけど、もともとは入れる予定がなかったのですが、『愛の花』の初日レコーディングの日に、真悟くんが知り合いを元気づけようということでライブ形式の飲み会を開いていて、そこへ僕とYANAGIMANさんも参加させていただいたんですね。そこに出ていたのが、比嘉さんというとても歌の上手い女性の方。

その歌声を聞き、YANAGIMANさんとも「ビックリするくらいに歌が上手いよね」という話をしていた中、さすがフットワークの軽いYANAGIMANさん、いつの間にかLINEで彼女と連絡先を交換していたんですね。

 翌日も僕らはレコーディングをしていたのですが、YANAGIMANさんと「もっと沖縄感を出したいねぇ」という話になり、そこから「昨日、歌っていた子に沖縄の歌を入れてもらおうか」いう話になって、その場でYANAGIMANさんが連絡を入れたところ、たまたま夜は空いていたことから、夜に来てもらって彼女に歌を入れてもらい、こうなりました。

──そうやって人との繋がりが連鎖してゆくところは、モン吉さんのアルバムらしいなと感じました。これからも、いろんな人たちとコラボしていく気持ちでしょうか?

モン吉:そこの意識は変わってないですね。改めていろんな方とやることで、お互いの個性が噛み合ったとき、自分だけでは生まれない世界観が出来上がる楽しさを感じているからこそ、そこは求め続けていきたいなと思っています。

       

『茜空』と『Dear Mama』は昔だったら絶対に書けなかった内容

──2ndアルバム『モン吉2』の中、とくに自分の中で変化の感じれた歌詞があったら教えてください。


モン吉:『茜空』の歌詞は、頭で考えるのではなく沸き上がる想いだけで書いた歌詞になりました。とくにAメロのバースは、子供のことを思ってたいら自然と出た言葉。『茜空』に関しては、まさに今だからこそ書けた歌になりました。

 それは『Dear Mama』も、そう。奥さんに対する好きという気持ちは彼女だった頃から何も変わってないですけど、家族という関係性になった今だからこそ出てきた想いなのは間違いないように、この2曲は、昔だったら絶対に書けなかった内容だなと感じています。

──完成したアルバム『モン吉2』、今のモン吉さんにとってどんな作品に仕上がりました?

モン吉:今の僕から出る愛を、いろんな形で出せた作品になったなと思います。

──通常盤のジャケットのイラスト画をDJケミカルさんが描いてるんですね。

モン吉:ファンモン時代から、変わることなく顔ジャケットを続けていて、1stアルバム『モン吉1』のときには自分の顔を写していました。今回も「初回盤」は僕の顔ジャケットなんですけど、「通常盤」は違う形で顔を投影したいなと思ったときに「イラストかな」と。今でもケミちゃん(DJ ケミカル)とはしょっちゅう遊んでいるように、「イラストと言えば彼だな」と思いお願いの連絡を入れたら、二つ返事で「ぜひぜひ」と言ってくれたので、そうなりました。

──「二」と言ってるようなニヤついた口元がまたいいですよね。

モン吉:その通りですよ。すごく僕のことを分かった上で描いてくれているなぁと思います。

──「初回盤」のDVDには、『茜空』『愛の花 feat.前川真悟(かりゆし58)』のMVと同時に、特典映像として「モン吉 ぶらり旅 in バンコク2017~タイの水かけ祭 ソンクラーン編~」を収録しています。これ、気になるんですよねぇ。



モン吉:これ、普通にバンコクで開催になった水かけ祭へ遊びに行ったときの映像なんですけど、楽しんでいる姿を映してもらいました。それを観て、みなさんが喜んでくれたら嬉しいんですけど。何より、本人が一番キャッキャ騒いでいますからね(笑)。

──来年にはツアーも始まります。最期に、ツアーへ向けてひと言お願いします。

モン吉:もちろん、みんなで楽しくライブが出来たらなと思っています。とくに僕のライブは、自分がボンボン引っ張っていくのではなく、その場に足を運んだお客さんたちのノリや熱気がライブの空気を作りあげてゆく形なんですね。だからこそ、みんなで踊りながら盛り上がっていける楽しいライブツアーにしていきたいなと思っています。ぜひ、遊びに来てください。



Photo 片山拓


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東京八王子市生まれ。2004年1月FUNKY MONKEY BABYSを結成、2006年「そのまんま東へ」でメジャーデビュー。インストアイベント、学園祭等での熱いライブが話題となり、トップアーティストに登りつめる。人気絶頂の中2013年6月、夢の舞台だった東京ドームにて同グループが解散。2年8ヶ月の期間を経て···

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