闇やみにさえ
桜さくらは咲さいて
散ちらして散ちらない
恋こいごころ
慕したっては はげしく厭いとい
火ひのような通とおり魔まがゆく
ぼんやりと紅灯あんどんながめ
文綴ふみつづる
一葉いちよう…
丸山福山町まるやまふくやまちょう
その身体からだ
任まかせてくれと
露骨ろこつに言いい寄よる
人ひとがいた
貧まずしさに明あけくれ泣ないた
身みを削けずり この世よを生いきる
塵ちりの中なか 賑にぎわい哀かなし
花街はなまちの
本郷ほんごう
丸山福山町まるやまふくやまちょう
いつの日ひか
みどりの野辺のべを
そぞろに歩あるいて
おいでなら
その袖そでに まつわる蝶ちょうは
まだ慕したう化身けしんのわたし
微笑ほほえみも やつれて病やんで
絶たえだえに
一葉いちよう…
丸山福山町まるやまふくやまちょう
闇yamiにさえnisae
桜sakuraはha咲saいてite
散chiらしてrashite散chiらないranai
恋koiごころgokoro
慕shitaってはtteha はげしくhageshiku厭itoいi
火hiのようなnoyouna通tooりri魔maがゆくgayuku
ぼんやりとbonyarito紅灯andonながめnagame
文綴fumitsuduるru
一葉ichiyou…
丸山福山町maruyamafukuyamachou
そのsono身体karada
任makaせてくれとsetekureto
露骨rokotsuにni言iいi寄yoるru
人hitoがいたgaita
貧mazuしさにshisani明aけくれkekure泣naいたita
身miをwo削kezuりri このkono世yoをwo生iきるkiru
塵chiriのno中naka 賑nigiわいwai哀kanaしshi
花街hanamachiのno
本郷hongou
丸山福山町maruyamafukuyamachou
いつのitsuno日hiかka
みどりのmidorino野辺nobeをwo
そぞろにsozoroni歩aruいてite
おいでならoidenara
そのsono袖sodeにni まつわるmatsuwaru蝶chouはha
まだmada慕shitaうu化身keshinのわたしnowatashi
微笑hohoeみもmimo やつれてyatsurete病yaんでnde
絶taえだえにedaeni
一葉ichiyou…
丸山福山町maruyamafukuyamachou