夜明よあけの前まえの薄闇うすやみの
遥はるかに灯ともる梅うめの花はな
月つきは鍵穴かぎあなのように動うごかない
小枝こえだを咥くわえたカラスが一いち羽わ
欄干らんかんからそっと宙ちゅうに刺ささる
月つきは鍵穴かぎあなのように動うごかない
浮腫むくんだ流ながれは中洲なかすを齧かじり
もろとも山影やまかげの横腹よこばらを打うつ
月つきは鍵穴かぎあなのように動うごかない
進すすみ行いくには気きが遠とおく
引ひき返かえすのは気きが重おもい
油あぶらの切きれた口笛くちぶえが
力ちからなく風かぜから剥はがれ落おちる
月つきは鍵穴かぎあなのように動うごかない
夜明yoaけのkeno前maeのno薄闇usuyamiのno
遥haruかにkani灯tomoるru梅umeのno花hana
月tsukiはha鍵穴kagianaのようにnoyouni動ugoかないkanai
小枝koedaをwo咥kuwaえたetaカラスkarasuがga一ichi羽wa
欄干rankanからそっとkarasotto宙chuuにni刺saさるsaru
月tsukiはha鍵穴kagianaのようにnoyouni動ugoかないkanai
浮腫mukuんだnda流nagaれはreha中洲nakasuをwo齧kajiりri
もろともmorotomo山影yamakageのno横腹yokobaraをwo打uつtsu
月tsukiはha鍵穴kagianaのようにnoyouni動ugoかないkanai
進susuみmi行iくにはkuniha気kiがga遠tooくku
引hiきki返kaeすのはsunoha気kiがga重omoいi
油aburaのno切kiれたreta口笛kuchibueがga
力chikaraなくnaku風kazeからkara剥haがれgare落oちるchiru
月tsukiはha鍵穴kagianaのようにnoyouni動ugoかないkanai